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「赤色」は、古来より命の源を表し、神聖な色とされ、旧石器時代の
壁画や縄文土器などの彩色にも頻りに用いられている。
以来今日までに絵の具を初め、日本を代表する伝統的な工芸品にも多々
使われてきた。
輪島塗などの漆器、伊万里焼・九谷焼などの陶器や、染織等である。
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特に陶磁器の赤絵や、漆器の朱漆などの優れた工芸品は、明治期以降、
欧米に頻りに輸出されると日本的色調である「赤」が日本の代表的な
色として認知されるようになる。
やがて日の丸に象徴される「赤」は日本のイメージカラーとして定着し、
「ジャパンレッド」と呼ばれるようになった。
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岡山県高梁市は、日本遺産の候補案件として、『「ジャパンレッド」
発祥の地』を申請した。
これに対し文化庁は、「わが国を代表する陶器や漆器の『赤』を、
「ジャパンレッド」と表現した興味深い物語」として、当地の伝統的建
造物群保存地区を中心に、この発祥の地を日本遺産に認定した。
令和2(2020)年6月19日の事である。
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同日には、北海道根室海峡の『「鮭の聖地」の物語』や、静岡県藤枝・
静岡市の『日本初「旅ブーム」を起こした弥次さん喜多さん、駿州の旅』
等21件の認定も有った。
2015年度に創設された日本遺産は、これで全国に104件となり、岡山県
下では7例を数えることとなる。
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認定されたのは、嘗て国内屈指の銅と弁柄の生産で栄えた鉱山の町、
「備中吹屋(ふきや)」(現高梁市成羽町吹屋)である。
人口3000人程度の吹屋はこれで、「吹屋ふるさと村」と、「日本遺産の
地」と言う二つの称号を得ることになった。(続)
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