JR岡山駅に降り立つと、真っ直ぐ東に向け、市のメインストリート
「桃太郎大通り」が 延びていて、この広い通りの真ん中を、路面電車が
走っている。
明治45(1912)年の内山下線の初運行以来既に100年を越えた、地元
では「岡電(オカデン)」と呼び親しまれている市内電車で、市内に二
系統運行している。
岡山駅前を出ると直ぐに西川緑道公園、更に次が柳川の大きな交差点で、
ここで線路は東向きと南向きに分岐する。
そのまま直進し終点の東山に至る路線が東山線(3.0㎞)、南に進路を変
え清輝橋に至るのが清輝橋線(2.1㎞)で、何れも始点は岡山駅前である。
嘗ては多くの町中で見かけた路面電車、所謂チンチン電車も、モータ
リゼーションの影響で、多くの市内からその姿を消す、或は路線が縮小
される等してから既に久しい。
今日では全国的にも珍しい存在で、運行されているのは札幌、函館、東
京、京都、広島、高知、松山、長崎、熊本、鹿児島など18都市である。
のんびりと、ゆったりと走るがいえ、その遅さで一時は邪魔者扱され、
廃止の憂き目を見た路面電車ではあるが、今日では「人に優しい乗物」
として見直しの機運も高まりつつあるらしい。
ここ岡山でも、延伸、環状化の議論が俄に活気づいてきた。
現に岡山駅前の電停から駅方向に約100m線路を延ばし、岡山駅の東
口広場に乗り入れる、2面3線の電停を新設する工事が始まっている。
JR駅から乗り換えの場合、現行の180mを40mに短縮し、利便性と市
街地の回遊性を向上させるもので、2023年度中の完成を目指している。(続)
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