
そして、もう一つの主役は何と言っても麓と山頂を結ぶロープウェイだ。
僅か12分の空中散歩で山頂まで気軽に登ることが出来る。
ここからは鈴鹿の山並みが一望で、晴れていれば遠く知多・渥美半島から富士山
まで望むことが出来る。

高度が上がるほどに眼下には温泉街の先に四日市の市街地が広がり、さらに
雲に霞んで伊勢湾が僅かに望まれる。
途中に建つ白く塗られた6号支柱は標高1,004mの位置にあり、ここのシンボルだ。
この支柱は麓からも良く目に付くそうだ。


ゴンドラからは運が良ければ天然記念物のニホンカモシカの姿を見かけることも
有ると言う。
さらに「鷹見岩」「大黒岩」など、花崗岩で出来た山らしく奇岩・巨岩の出迎えを受
けると山頂駅に到着だ。一帯は公園になっている。

ここからは観光リフト(冬季はスキー用のリフト)に乗って、三重県と滋賀県の県
境にある一等三角点・山頂に向かうことが出来る。
昔はこの付近にカモシカセンターやユースホステルがあったはずであるが、どこに
もその姿は見当たらない。
聞けばカモシカセンターは2006年に閉園、ホステルはその建物も解体されたと言う。

山頂には歩きと思われる登山者の姿も散見できる。
今でも登山道は残されているようだがそんな道も鈴鹿スカイラインの完成で、昔と
は随分と変わったらしい。
さらに数年前の集中豪雨では各所で土砂崩れが起き、登山道もその被害をうけ荒
れていると聞いた。
40年も経てば変わるのは当然のことながら、何とも寂しい気がする。(続)
みちのくに息づく伝統こけしを訪ねる旅
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