スターアニスの 『大和路 里の光彩』

アーカイブ中心の風景写真、趣味の書・刻字など・・いろいろと楽しんでおります。

巨樹・巨木⑥ 橿原・明日香の巻

2007-02-19 22:04:48 | 奈良県の「巨樹・奇木」シリーズ
今日も3時頃から巨樹・巨木を求めて車を飛ばした。
さて、今回は・・・街の真ん中で頑張る「榎(エノキ)」と、神宮の森に佇む「白樫(シラカシ)」、そして明日香の山で大和三山を見下ろす「榧(カヤ)の木」を訪ねた。

<蘇武橋のエノキ>
奈良県橿原市今井町蘇武橋、近鉄橿原線八木西口駅近くの飛鳥川に架る「そぶばし」の横にある「榎(エノキ)」。
街の真ん中で車の排気ガスに木肌を黒くしながらもすくすくと育っている。


ニレ科エノキ属の「榎(エノキ)」。 

榎(エノキ)の葉っぱ。

<大久保神社の「白樫」>
「神武天皇陵」近くの橿原市大久保町にある「大久保神社」の白樫。
老木なのか中心の幹が無く、根元が離れて支えあっているようである。 

幹には、しめ縄が掛けられていた「白樫」。 

根もとに落ちていた樫の実。その実が苗木となって生えていたので、持ち帰って鉢に植えたのだ。

<明日香・威徳院の「榧(カヤ)の雄木」>
少し移動して、石舞台で有名な高市郡明日香村尾曽にある「真言宗・豊山派・威徳院」の「榧(カヤ)」の雄の木。
近くの畑におられたご老人に尋ねると、自宅庭にほぼ同じくらいの「雌の木」があるという。実が成りその実は食べられるという。その雌の木は遠くからも見ることが出来た。
このお寺がある場所は明日香村の東端、標高169mの山の中の高台にある。眼下には耳成山(みみなしやま)、畝傍山(うねびやま)に挟まれた橿原市街が、そしてその先には高田市街が広がる。


 「威徳院」の塀の外にある「榧(カヤ)」の雄木。


 「榧(カヤ)」の葉っぱ。


夕方の明日香の山から西側の麓を望む。 

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巨樹・巨木⑤ 国の天然記念物

2007-02-16 19:45:45 | 奈良県の「巨樹・奇木」シリーズ
昨日、親戚に立ち寄った後、少し寄り道して二つの巨樹を訪ねた。 

<県の天然記念物-無渋ガヤ(しぶなしがや)>

奈良県宇陀市菟田野区宇賀志にある真証寺(領地)にあるこの木。
最初、真証寺を訪ねたが境内には見当たらない。隣に住まわれているご住職に聞くと、旧境内の場所にあるという。お寺の上の山の中である。

徒歩250mほどの山の中腹にあった。
薄暗い谷間でややぬかるんでいる足元には、イノシシの足跡が・・・。そして、怪しげな動物の鳴き声が聞こえてくる。

この「かや」は、いちい科の常緑高木、材は建築用、実は食用になるとか。
ふと、足元を見ると「実」というか「種」が落ちていた。長さ2~3センチほどの種。1個は既に新芽が出てきている。ラッキー! 
数個を拾った。でも、中身がないからか、軽いのだ。

動物の鳴き声に脅えつつ、写真もそこそこに引き上げた。

早速、種を鉢に植えた。無事根付くかな?


山の中、斜面にあった。

不気味な動物の鳴き声に脅えて、木の葉っぱを撮るのを忘れてしまった。でも、「無渋ガヤの種」を拾ったのだ。

拾った「無渋ガヤの種」。早速、鉢に植え込んだのだ。

車道に掲示されていた看板。


<国の天然記念物-八つ房杉>

宇陀市菟田野区佐倉にある、この杉の木は、全国的に有名である。
国道166号の道端にあった看板を見つけ、順路の立て札通りに車を進めたが、立て札を見過ごし(改善の必要あり)誤って・・・。

誤ったとは気づかず、止む無く途中下車し、急な坂道を歩くこと10分。着いた先は「兎田の高城(うたのたかぎ)」というわが国最古の城跡にたどり着いたのだ。

「神武天皇が八咫烏(やたがらす)に導かれて大和の国に入ってきた時に軍の休息に築いたといわれるわが国最古の城跡」と記されていた。
まあ、この失敗も楽しいこと。でも、頂上までの往復は結構疲れた。
そして、元の案内看板まで戻り、途中からの道を左折し、400m先の『国の天然記念物「八ツ房杉」』がある「桜實神社」に向かった。

大小八つの幹が巨大な株となり複雑な形で伸びている。幹の周りは9メートルで圧倒される大きさである。
木の皮は普通の杉とは異なり美しい赤色であった。
詳細は、下記の紹介看板をご覧下さい。


さほど高くない木であるが、八つの幹が巨大な株となっているのが見事!


木肌が赤いのも特徴である。

神社の裏手の山に聳えている。

境内に詳細が紹介されていた。
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巨樹・巨木④ 寄り道で・・・

2007-02-16 15:56:01 | 奈良県の「巨樹・奇木」シリーズ
<拾った木の皮・・・この木何の木、気になるなぁ>

三輪の大神神社の杉の木を撮影に向かう途中、桜井市・松之本(?)あたりの神明神社(表示されていた)の境内に聳える巨木があった。
近くの住民に聞いたが「木の名前は知らない」とのこと。欅(ケヤキ)にしては皮肌が荒れすぎているかな?

木の下に、皮が落ちていた。持ち帰って、小鉢の台に敷いた。ちょうどいい感じ。気に入っている。でも、何の木だろう、気になる木だ。

気になる木だ。木の名前が?? 

落ちていた木の皮。 
鉢に敷くと、こんな感じで・・・。 
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巨樹・巨木③ 近くを巡って・・・

2007-02-16 15:27:10 | 奈良県の「巨樹・奇木」シリーズ
3日前の夕刻の4時頃、写真を撮るには無理と解りながらも、このシリーズを軌道に乗せるため、家を飛び出した。


<桜井市・西之宮 阿彌寺のケヤキ>

近鉄大阪線・大福駅と耳成駅の中間で線路の北に位置する「阿彌寺」境内の「ケヤキ」。
木の芯は枯れているようで痛々しい。
根っ子が露出しており子供達の自然の障害物遊具となっているのだろうか・・・。
狭い境内のため、行き場の無い根っ子は、近くの石を持ち上げてもがいているようである。
街のなかに溶け込み、共存して生きている「ケヤキ」である。

欅(けやき)の木は、キメが細かく、硬い木なのだ。


<桜井市・今井谷 満願寺のシダレザクラ>

次に訪ねたのが、桜井市内から多武峯・談山神社に向かい、有名な「聖林寺(ショウリンジ)」を少し過ぎたところで右(西)に折れ、500mほど進むと桜井市・今井谷である。
左側の高台の斜面に「満願寺の八講桜」が聳える。
4月初旬は満開の「枝垂桜」をめがけてカメラマンが多いのである。

未だ、蕾も固く、誰も居ない。いつも道路からの撮影であるが、今日は根元近くに寄って撮ってみた。

案内看板には 「多武峯談山神社の元に、八講祭を行う寺院にシダレザクラを植えたとの言い伝えがある」と記されていた。
この桜も今年は、3月中旬には満開になるだろう。また同じアングルで撮ることにしょう。

枝垂桜。樹高25m、幹周り4m、樹齢約300年。
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「だだおし」。松明(たいまつ)を背に、逃げる鬼!

2007-02-15 15:44:14 | 出来事
長谷寺の「だだおし」

真言宗豊山派の総本山で奈良東大寺大仏殿に次いで日本で最大級の本堂を有する長谷寺。

この長谷寺で、2月8日から行われていた修二会の最終日に行われる「だだおし」を間近で見ることができた。

「だだおし」は、昔、鐘をついている際に寺の門が開き、入ってきた鬼を法力で追い出したのが始まりとされ、春を呼ぶ-大和の火祭りとして1000年の歴史があります。
人間の罪やけがれを仏前にざんげし、悪魔退散、無病息災、万民豊楽を祈るという行事です。

午後四時頃から本堂で法要があり、牛玉符(ごおうふ)のお札3000円を買うと本堂に座ることができ、説戒を聞きながら本番の「鬼面加持」を待つ。(「お節介」とは、この仏教語である「説戒」からきていると説明されていた)

午後5時20分、本堂に現れた鬼が回廊に追い出され、松明(たいまつ)を背に青鬼と緑鬼が本堂の周りを3周して暴れ回る。次に登場の60cmの「赤鬼」は、6mの大松明と共に観客を威嚇し、カメラマンめがけて突進してくる。結構、迫力がある。

この鬼達は聞くところによると、既にお酒を飲んでおり、また松明を担ぐ6名ほどの男衆もお酒で勢いをつけているらしい。そのため、激しく暴れまわる。

今年は午後から大雨。人出は例年に比べ少なかったが、それでもTVカメラ、新聞カメラマンが、フラッシュを浴びせていた。

終了後には松明の残りを「魔除け」として持ち帰る参拝者もいた。過去はこの松明の取りあいが激しかったとか。

私も、松明を担ぐ男衆と同じ半纏(火消しハンテン)を着て、カメラ片手に本堂回廊の火の粉の始末に走り回ったのである。勿論、松明を一本持ち帰ったのだ。



酒に酔って(?)暴れ回る「赤鬼」 

テレビカメラにもご挨拶! というか、威嚇してるつもり? 

参拝者にも襲い掛かり・・・悲鳴が!でも、皆んな結構笑ってる! 

3つの鬼が仏前で出番を待つ。 

本堂での法要。 

奥に十一面観音が微笑んで・・・。本堂での参拝者


持ち帰った松明(たいまつ)の燃え残り。長さ1.2mの松の木である。軒に掲げておくと魔除けになるという。 
 

「柴灯(さいとう)護摩」の行事

2月14日、長谷寺では「だだおし」の行事が始まる前の午後2時から、仏さんの灯明として焚く「柴灯(さいとう)の行事」が、本堂前広場で行われた。

山伏のような装いで、登り回廊からほら貝と共に本堂前に到着。大太鼓の合図で法要が始まる。一つ一つの動きが勇ましい。日本刀を振りかざしての所作もある。

供えてあった灯明を竹やりで火をつけ、その火で護摩をたくのである。ナマの「桧の木の葉っぱ」で覆ったところに火をつけるため、煙の中での法要で、お坊さんも咽返り、なみだ目になりながらで大変である。でも、なんだか神秘的な雰囲気だ。

この法要のあと、縄で括られた紙(意味は解らない)を奪い合い、持ち帰る参拝者もいた。自宅での魔除けとするのだろう。



煙のなかでの法要。 

若いお坊さんが多い「柴灯護摩」の行事。

山伏の衣装である。 

迫力ある声量とホラ貝の音が長谷寺の谷にこだまする。

日本刀(真剣?)を振りかざして・・・。エィ! ヤァ! 

火の粉が降ってきて、お坊さんの衣にも穴があいていた。

雨が激しく降るなか、ビショ濡れになりながらも厳かに・・・。

「柴灯護摩」が終わった境内。いよいよ本堂では「だだおし」の法要が始まるのだ。嵐の前の静けさか・・・。
 
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