いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

細川家の至宝!

2010年05月04日 08時33分51秒 | 兎に角書きたいの!
 6月6日まで東京国立博物館平成館において「細川家の至宝」(永青文庫コレクション)特別展が開催されており先日妻と共に鑑賞してきた。

 永青文庫は旧熊本藩主・細川家に伝来した文化財を後世に伝えるために。16代細川護立(もりたつ)によって昭和25年(1950)に設立された。因みに、元総理の細川護熙氏は18代当主で永青文庫理事長として活躍されている。

 展示品は354点にも及びガラシャ遺品、宮本武蔵の絵画などなど細川家の歴史と日本の文化伝統が惜しげもなく展示されている。

 中でも私が気に留めたのは「花見図」(仙がい義梵筆)である。仙がい氏(1750年~1837年)は、禅僧で独特の洒脱な墨画を描き近世禅画を代表する人である。

 「花見図」は庶民が陽気に花見を楽しんでいる風景を描いている。そこに花見の心境の一筆が記されている。

      楽しみは
       花の下より
          鼻の下
 「花より団子」といったところであるが、橘曙覧(たちばなのあけみ)1812年~1866年)の和歌「独楽吟」を思い出した。「たのしみは……する時」で締められる和歌である。

 たのしみは
   朝おきいでて 昨日まで 無かりし
   花の 咲ける見る時

 と独楽吟と題して52首の和歌が詠まれている。

 私が面白いと思ったのは「たのしみは」の語句である。両氏の生誕からみると仙がい氏が先に「たのしみは」の文言を使用しこれを参考に橘氏が「たのしみは……する時」と和歌の形体にしたのではないだろうか!と思ったことである。

 
     
     
     

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする