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人とミルクの1万年

2016年01月28日 | 日記・エッセイ・コラム
 
子供の頃は学校給食で毎日牛乳を飲んでいたけれど、どういうわけか二十歳を過ぎたあたりからほとんど飲まなくなってしまい、
現在に至ってはパック牛乳を買うのは料理に使うときくらいで、余っても冷たいまま飲むことはなくなってしまいました。
というわけで、チーズ以外の乳製品は私にとってあまり身近ではないのですが、
この本のロマンあふれるタイトルに惹かれて。
「人とミルクの一万年 平田昌弘:著」

 
昨今、摂りすぎへの弊害や、安全性を問題視する声が耳に入ってくることが多くちょっと気になる存在であった乳製品が、
世界各地でどのように生まれ発展していったのかがよくわかりました。
 
まず、日本の乳製品の歴史はなんと古墳時代に遡るそうです。
ただし、庶民の口に入るものではなく、天皇や貴族のものだったとのこと。
飛鳥時代には「蘇」と呼ばれるバターのような乳製品が作られ天皇に献上されていたとのこと。
その後約400年の空白を経て、江戸時代中期に徳川吉宗により搾乳が始められ、大衆のものになったのはずっと後の1860年頃。
1945年以降の戦後にアメリカの生活様式と価値観が乳製品を広く普及させていったのは良く知られるところです。
日本の乳製品は、アメリカやヨーロッパから伝わるものが多いですが、それは乳製品のほんの一部で、
搾乳をはじめ数々の奇跡的とも神秘的ともいえる乳製品を長い歴史の中で育てていったのは、西アジア、中央アジア、南アジアなのです。
厳しい自然環境の中でミルクとともに生き抜いてきた知恵や発明に感服でした。
なにより、人間が生きていくために母乳を提供してきた羊やヤギや牛や馬たち。
すごいことだ!と思わずにいられません。
 
本では、人間がミルクを利用してきた歴史、西アジア、南アジア、中央アジアでもミルク加工について、
ヨーロッパでの熟成チーズの発達、ミルクを利用してこなかった地域についてもふれられています。
スーパーやコンビニで毎日見かける乳製品。
ルーツを辿ってみたら、長い歴史のなかでたくましく賢く生きてきた人間の姿がみえました。
裏表紙の子供たちとロバの表情がなんとかわいいこと!


 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます♩ (「人とミルクの1万年」の著者)
2016-02-06 00:31:42
「人とミルクの1万年」を読んでくださって、とても嬉しいです。感謝。
ワクワクしながら書いた本です。ミルクに秘められた大切なことを、伝えたくって書いていました。牧畜民が教えてくれた数々のことーー。ミルクを搾ることって、人類史において一大革命だったと思います、つくづく。
表紙裏の写真も良いでしょう! お気に入りの一枚です。これから春が来ようとしている楽しさ、これからミルクが搾れる嬉しさを、子供達は笑顔で示しています。

本当に、ありがとうございます。
著者 平田 昌弘
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Re:ありがとうございますU+2669 (小野敬子)
2016-02-06 09:13:15
平田昌弘様
まぁ、直々に感激。
メッセージをありがとうございます。
ご著書がFBで紹介されているのをみて、タイトルに惹かれ取り寄せ、
こちらこそワクワクしながら拝読いたしました。
まず目に飛び込んできたのが表紙裏の写真 !子供たちもロバも自然も生命力にあふれて思わずこちらも笑顔になります(^-^)
スーパーでさっと牛乳やヨーグルトや生クリームが買える日常に感謝しながら、
この壮大な歴史と知恵と神秘を思い出そう。
素敵な本をありがとうございます。
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