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先住民アメリカ・インディアンの事実を知る

2012年02月27日 18時11分05秒 | 考古学・古代史・歴史・文化人類学
私は西部劇ファンであった。
確かに西部劇は、かっこよく第七騎兵隊もすばらしく、悪者のアパッチやコマンチをやっつける。
映画を見ていて、感激し騎兵隊やジョン・ウェインにあこがれた。
ジョン・フォード作品はお気に入りであった。
だが、いつの頃からかインディアン問題で、ジョンウエィンのかっこいい騎兵隊は否定されるようになった。
映画の西部劇の見方は、誤った見方だと言う話は聞いたが、それが何を意味するものかは深く知らなかったし、考えなかった。

ところが、昨年秋に昼食の準備をしながらNHK第2のカルチャーラジオを聞き流していると、その番組でインディアンの話をしていた。
何度か聞いていると、非常に面白くなった。
興味を持ち、NHKの「アメリカ先住民から学ぶ」(阿部珠理)のテキストを購入して聞き逃した部分を読み、聞き流していた部分もしっかりと読んだ。

そこでは、アメリカ・インディアンの歴史と思想と、彼らの現状が語られていた。
そのとき始めて、インディアン(アメリカ・インディアン自身が、ネイティブアメリカンの言葉を今では使わない。)の歴史を知り、いかに騙されどのような扱いを受けたか、そして現状は、どうなのかを知った。

19世紀が西部劇の時代に当たるのではないかと思うが、その頃にインディアンは合衆国と条約を結んだり武力で抵抗したりしていた。
その頃に活躍した3人の有名なインディアンがいる。
レッド・クラウド、 スポッテッド・テイル、 シッティング・ブルの3人だ。
この3人のリーダーは、勇敢な戦士として戦い、インディアンの文化を守る為に生きた。

1890(明治23年)年サウス・ダコタ州のバインリッジ保留地内の寒村で、無抵抗の女子どもを含む300人のラコタ・スー族が第七騎兵隊に虐殺され、このときを持って「合衆国」のインディアン戦争の終結が宣言されたのだ。

その場所をAIM(アメリカン・インディアン・ムーヴメント)は、ウンデッド・ニーと定め、1973年には、カトリック教会と交易所を71日間占拠し、連邦軍と銃撃戦を繰り広げた。
そこで彼らは、1868年のララミー砦条約に基づくオグラ・スー族の独立を宣言したのだ。

この話を聞くまで、アメリカ合衆国とインディアン部族が条約を結んでいたとか、今でもインディアン保留地があるとか、アメリカ政府が、どれだけインディアンを騙したかといったことは知らなかった。

ウンデッド・ニー占拠事件は大義名分だけでなく、インディアン社会の持つ闇の部分、即ち部族内の内部抗争や部族議会への不信や部族議会議長の腐敗があった。
FBIのタスクフォース(武力・軍?)を要請したのも、この議長であった。
しかもそのウンデッド・ニー占拠事件騒動の時に、カトリック教会でインディアンのメディスンマン(崇拝されている祈祷師)、フールズ・クローが、彼らのワシの羽やパイプを使った伝統宗教の儀式を執り行い、今でもそれが語り継がれているという。

第二次世界大戦では、多くのインディアンも兵士として参加し功績を挙げているという。
そのような、現代のアメリカ合衆国で、多くのインディアン保留地があり伝統的な生活を送っていて、アルコールや支援で荒廃した彼らの精神と信仰を復興しようという運動があることも知った。

このようなことを知り、アメリカは、本当に複雑な国であることを改めて知った。

余談だが、私は物語りも知らなかったのだが、ディズニー映画のインディアンプリンセス「ポカホンタス」は実話と言う。
彼女は17世紀初頭に実在した人物で、ポーハタン族長の娘で、ジェームスタウンの人間に人質として誘拐された。
1614年にタバコ農園主のジョン・ロルフと結婚し一子を産んだ。
その後彼女の一家はイギリスに招かれアン女王の拝謁を受け、チャールズ王子とともに劇場のロイヤルボックスに登場したと言う。
その後アメリカに帰国直前の1617年に肺炎を患い22歳で亡くなったという。


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2 コメント

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ネイティブとアメリカ合衆国。 (信雄)
2016-08-05 00:06:23
居留地ではアルコールの問題ばかりでなく、肥満やドラッグの問題も抱えているみたいです。
居留地ではこれっといった産業がない為、シカゴやニューヨークに出稼ぎに行くみたいです。
(彼らは、シティインディアンと呼ばれている。)
インディアンを扱った映画作品は、
ダンスウイズウルフ ジェロニモ
グロリーショット
などがあります。
インディアンを紹介した文献は、
わしズムや太ったインディアンの警告などがあります。
アメリカ合衆国と第二次世界大戦。 (信雄)
2017-01-05 16:23:51
第二次世界大戦にはインディアンだけでなくアフリカ系アメリカ人や日系アメリカ人も従軍して合衆国(連合国)の勝利に貢献して来ました。 ネイティブアメリカンは仕事がないので兵役に就く割合が高いみたいです。
こうして、見ていると我々、日本人はアメリカという国をどれだけ知っているのか甚だ疑問が沸いて来ます。

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