線路端日誌

東海地方の鉄道を中心に、細かいネタからこつこつと。

12/19 明治村:京都市電

2010年12月26日 22時25分03秒 | 保存車両
陸蒸気と名古屋駅で連絡し、村内の南東端の品川燈台駅までをカーブしながら走っているのが京都市電です。


Ωカーブをまわって名古屋駅へと向かうNo.1

No.1(←N8)とNo.2(←N15)の2両がいるうち、終日No.1が運行されていました。No.2は品川灯台駅で「車両整備中」の紙が貼られた状態で留置されていました。


No.1 京都七條にて


No.2 品川灯台にて

この京都市電、明治村での運行開始にあたっての整備は名鉄岐阜工場で行われました。いつだったかの鉄道ピクトリアル誌に載っていたのですが、整備が終わってからお披露目として岐阜市内線を走らせたら、そんな古いものを走らせるなと岐阜市長にクレームをつけられたという小話があるそうです。路面電車廃止決議まで議会で行われた頃の話です。


京都七條から品川灯台へ向け発車。係員が歩行者を制止している


最終列車到着後、折り返し回送のためにポールを回したところ

京都市電は名古屋駅から京都七條までの区間列車(通常通り)が最終列車となり、乗客を降ろすと名古屋駅の方へと去っていきました。SLもこちらも、あくまで再開前提の運休であるということで、特にセレモニーは行われなかったようです。短い距離ではあっても、移動手段であるという鉄道本来の性格もある明治村の動態展示、同じ形で再開されることを期待します。

12/19 明治村:陸蒸気

2010年12月26日 21時22分23秒 | 保存車両
12月19日の運行をもって、博物館明治村で動態展示されていた「京都市電」と「陸蒸気」が運行休止となりました。老朽化による経年劣化の進行状況を調査するためのもので、再開時期は未定との発表がされています。


SL東京駅での機回しシーン

ひとまずの最終日となった19日に見てきました。北口に近いSL東京駅と村の中央部にあるSL名古屋駅との間を走る「陸蒸気」は、←名古屋 ハフ14+ハフ11+ハフ13 東京→と組まれた客車3両を12号機関車が牽いていました。12号機関車は明治7年(1874)、ハフ13と14は明治45年(1912)、ハフ11は明治41年(1908)の製造で、それらを“現役”で使っているのですから驚きです。

上の写真を撮影後、名古屋駅まで乗りましたが、非常にゆっくり走ること、シートのクッションが効いていたことからか、2軸車のゴトゴトとした感じはあまりありませんでした。バッファのおかげか発車時、停車時の前後衝動が非常に小さかったことも印象的でした。


SL名古屋ーSL東京にて


折り返し東京行き

菊の世酒造横に整備された撮影ポイントがあり、そこから走行写真を撮影することができるようになっていました。編成がすっきりと入るのは良いのですが、名古屋行きの場合は良い具合のシャッターポイントに差しかかる寸前で煙を出さなくなってしまうことが多く、もどかしい感じでした。



転車台は東京、名古屋両方の駅にありました。時刻表によれば折り返し時間は5分となっています。その間に切り離し、方向転換、再連結が行われる慌ただしさに限っては現代的でした。

京都市電は次の記事へ。