先日、九州の友人からのメールで、「定年後は“角打ち”が増えました」とありました。
最初は単純に“定年後は時間つぶしに将棋にでも熱中しているのか”と思ったのですが、前後の文章からするとちょっと違うようなので、少し調べてみました。
ありました。デジタル大辞泉では、
・将棋で、角行の駒を盤上に指すこと。
・《「角」は「的」の意》弓矢や鉄砲で的を射ること
と並んで、下記の説明もありました。
◆(四角い升の角に口を付けて飲むことから)酒屋の店頭で升酒を直接に飲むこと。転じて、店の一角を仕切って立ち飲み用にすること。また、そこで飲むこと。
また、WIKIPEDIAでは、
◆酒屋の店内において、その酒屋で買った酒を飲むこと。また、それができる酒屋のこと。
また上記意味合いから、安く飲むことができる立ち飲み屋を「角打ち」と表現する店もある。
枡で酒を飲むこと
◆酒を購入し、その場ですぐ飲むことのできる酒販店である。個人経営の小規模な店で、酒販店の一角にカウンターテーブルを備え、そこで飲むことができる形態が多い。サービスはなく、酒代は酒屋の販売価格のみとなる。そのため、食品衛生法における飲食店には該当しない。
◆語源は諸説あり定かではないが、「角打ち」の名称は「量り売りされた日本酒を、四角い枡の角に口をつけて飲むこと」、「酒屋の店の隅(角)で酒を飲むこと」などに由来すると言われる。
類似した形態の店は、近畿では「立ち飲み」(または「立ち呑み」)、東北地方では「もっきり」、鳥取県・島根県東部では「たちきゅう」と呼ばれる。
◆角打ち発祥の地と言われる北九州地域において、工場や炭鉱、港湾等で働く労働者が、仕事帰りに酒屋で酒を飲んでいたことが「角打ち」として定着した。
とあり、この言葉はどうやら北九州が発祥のようです。
しかし、立ち飲みという文化は大阪などにも昔から根付いていますが、北九州と同様に大阪で言えばかって大阪砲兵工廠があった近くの京橋地区なども有名な立ち飲み屋密集地ですし、交代制で24時間稼働している大工場や鉱山/港湾などがある地域には必然的に発生していったものでしょう。
北九州地域では、その文化が今でも脈々と続いており、北九州市内には、角打ちができる酒屋が150軒近くあるだけでなく、「北九州角打ち文化研究会(角文研)」という仰々しい名前の団体まであるらしく、同会のホームページによると、「日本方言大辞典」では“かくうち〔角打〕”として、下記のような記述もあります。
(1)升に入ったままの酒を飲むこと。福岡県・熊本県下益城郡
(2)酒屋で立ち飲みすること。佐賀県・熊本県
《かくち》熊本県玉名郡
《かくうち酒》福岡市・佐賀県
(3)金銭を出し合って宴会をすること。大分県大分郡・北海部郡
《かくち》大分県玖珠郡
私もお酒は好きな方で、以前は友人とも良く立ち飲みもしましたが、関西では「立ち飲み屋」(或いは「立ち呑み屋」)という言葉が普通で、「角打ち」という言葉は聞いたことがありません。
この年になっても、身近な行為でも初めて聞く言葉がまだまだあるのですね。(まさ)
最初は単純に“定年後は時間つぶしに将棋にでも熱中しているのか”と思ったのですが、前後の文章からするとちょっと違うようなので、少し調べてみました。
ありました。デジタル大辞泉では、
・将棋で、角行の駒を盤上に指すこと。
・《「角」は「的」の意》弓矢や鉄砲で的を射ること
と並んで、下記の説明もありました。
◆(四角い升の角に口を付けて飲むことから)酒屋の店頭で升酒を直接に飲むこと。転じて、店の一角を仕切って立ち飲み用にすること。また、そこで飲むこと。
また、WIKIPEDIAでは、
◆酒屋の店内において、その酒屋で買った酒を飲むこと。また、それができる酒屋のこと。
また上記意味合いから、安く飲むことができる立ち飲み屋を「角打ち」と表現する店もある。
枡で酒を飲むこと
◆酒を購入し、その場ですぐ飲むことのできる酒販店である。個人経営の小規模な店で、酒販店の一角にカウンターテーブルを備え、そこで飲むことができる形態が多い。サービスはなく、酒代は酒屋の販売価格のみとなる。そのため、食品衛生法における飲食店には該当しない。
◆語源は諸説あり定かではないが、「角打ち」の名称は「量り売りされた日本酒を、四角い枡の角に口をつけて飲むこと」、「酒屋の店の隅(角)で酒を飲むこと」などに由来すると言われる。
類似した形態の店は、近畿では「立ち飲み」(または「立ち呑み」)、東北地方では「もっきり」、鳥取県・島根県東部では「たちきゅう」と呼ばれる。
◆角打ち発祥の地と言われる北九州地域において、工場や炭鉱、港湾等で働く労働者が、仕事帰りに酒屋で酒を飲んでいたことが「角打ち」として定着した。
とあり、この言葉はどうやら北九州が発祥のようです。
しかし、立ち飲みという文化は大阪などにも昔から根付いていますが、北九州と同様に大阪で言えばかって大阪砲兵工廠があった近くの京橋地区なども有名な立ち飲み屋密集地ですし、交代制で24時間稼働している大工場や鉱山/港湾などがある地域には必然的に発生していったものでしょう。
北九州地域では、その文化が今でも脈々と続いており、北九州市内には、角打ちができる酒屋が150軒近くあるだけでなく、「北九州角打ち文化研究会(角文研)」という仰々しい名前の団体まであるらしく、同会のホームページによると、「日本方言大辞典」では“かくうち〔角打〕”として、下記のような記述もあります。
(1)升に入ったままの酒を飲むこと。福岡県・熊本県下益城郡
(2)酒屋で立ち飲みすること。佐賀県・熊本県
《かくち》熊本県玉名郡
《かくうち酒》福岡市・佐賀県
(3)金銭を出し合って宴会をすること。大分県大分郡・北海部郡
《かくち》大分県玖珠郡
私もお酒は好きな方で、以前は友人とも良く立ち飲みもしましたが、関西では「立ち飲み屋」(或いは「立ち呑み屋」)という言葉が普通で、「角打ち」という言葉は聞いたことがありません。
この年になっても、身近な行為でも初めて聞く言葉がまだまだあるのですね。(まさ)