老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

能登半島へ  その③   ~間垣の里・大沢町/輪島市など~

2019年05月29日 20時44分11秒 | 旅行/色々な風景
 今回選んだ宿は、輪島市大沢町にある「田中屋旅館」という、少し古い旅館でしたが、ここに決めた最大の理由は、この大沢町が「間垣の里」として有名で、この旅館も間垣作りになっているという事でした。

 “間垣”とは、長さ約3メートルのニガ竹という細い竹をびっしりと隙間なく並べてつくった垣根のことで、日本海から吹き付ける強い冬の風から家屋を守るためのもので、かっては輪島市内の中心部でも見掛けた記憶がありますが、現在では実際に民家の周りに従来通りに残っているのはこの大沢町だけのようです。

 総持寺祖院から海に出るともう大沢町で、あちこちに間垣に囲まれた家を目にするようになりましたが、少し東に進むと小さな港があり、その港沿いの道に沿って間垣の家が並んでいて、まるで別世界のようでしたが、その内の一軒が目指す旅館でした。

 幸いにもこの日は私達の他に客もいなくて、海側の部屋を利用できましたが、景色は最高でした。
また少人数の場合は、大きなケヤキの株の部分を利用した囲炉裏で食事ができるようで、この珍しい食卓で海の幸を頂きました。

 翌日は少し早目に目が覚め、周囲の間垣の風景などを撮って、朝食を済ませた後で直ぐ近くにある釜滝という滝を訪ねましたが、標識を見落としてしまって随分と山奥まで林道を進んでしまい迷いそうになりましたが、お陰でかなり上から大沢漁港を見降ろすことができました。

 逆戻りして、無事に釜滝に辿りつきましたが、この釜滝は落下する水の勢いで岩に穴があき、その穴を通って水が落下している珍しい滝でした。


 その後、美しい日本海の海岸を楽しみながら輪島市に到着し、朝市へ。
以前に輪島に来たのはまだ国鉄が通っていた時期なので随分前ですが、それなりに市内の様子もすっかり変っていて、朝市もすっかり近代的な様子に変っていましたが、まだ露店のような店もあり、オバサンたちが元気に商いをされていました。

 その内の一軒の鮮魚店でタイを買い求めましたが、目の前でさばいて身は昆布シメに、そしてアラは別途包んでくれましたので、帰阪後はタイの刺身と粗炊きを2日に亘って楽しめました。(まさ)

<田中屋旅館>

間垣の外観

部屋から見下ろした間垣

玄関横のツクバイをあしらったコーナー

大きなケヤキの根っ子の部分を利用した囲炉裏

この囲炉裏が食卓に変ります

刺身は近くで上がった、トビウオ(アゴ)がメインで非常に美味しかったです

<間垣の里/大沢漁港>

港からの風景。港に沿った道路には間垣の家が並んでいます

朝の散歩で見かけた町の風景

同上

自動販売機も間垣の中にあります

高台から見た漁港と街並み

道に迷って山の中から見下ろした漁港と集落。家の瓦は全て真黒です

<輪島への道中>

釜滝

同上。上の部分が穴が空いた岩から落ちる水です

日本海の風景

同上

<輪島の朝市>

朝市の様子

同上

鮮魚屋