老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

放送禁止用語

2016年09月21日 22時14分50秒 | 福祉・障がい 関係
 9月初めのこのブログで「見かけなくなった物・死語」というテーマで書かせていただきましたが、その時に気になったのが、昔は使用されていたのに現在は使われなくなったというより、意識的に使用を控えている言葉が多いことでした。

 少し調べて見ましたが、法によって明文化された「使用禁止語」なるものはないのですが、放送事業者やマスコミ関係者などが、それぞれに差別などに繋がる不適切な言葉を避けようということで、自主規制しているのが実状で、これが「放送禁止用語」として定着しているようです。

 http://monoroch.net/kinshi/などで、その例と適切な「言い換え語」がチェックできますが、中には思わず使ってしまいそうな言葉もあり、少し長いですが目についたものを下記します。

<使用禁止語>     <言い換え語>
者         障がい者
足切り         予備選抜、二段階選抜
足を洗う        更生する
片足          片方の足
片手落ち        気配りに欠ける、不公平
片肺          片翼
気違い・気違い沙汰・気違いに刃物   (使わない)
ぎっちょ        左利き
狂気・狂気の沙汰   (使わない)
首切り         解雇、人員整理
色盲          色覚異常
自閉症児        自閉症の子ども
植物人間        植物状態人間
心障者(児)      心身障害者(児)
精神異常        精神障害
精神分裂病       統合失調症
知恵遅れ        知的障害
痴呆症         認知症
低脳          学習障害、学習困難
脳膜炎         精神障害者 
盲判を押す       ろくに見ないで判を押す
盲滅法         やみくも
盲愛する        むやみに可愛がる
ブラインドタッチ    タッチ・タイピング

特殊学級        身障児学級
特殊学校        特殊教育学校
養老院         老人ホーム、 老人養護施設

後進国・低開発国    開発途上国、発展途上国
表日本         太平洋側
裏日本         日本海側
日本のチベット     過疎地帯、辺地、高山地帯
エチゼンクラゲ     大型クラゲ        
           (福井県水産課が県のイメージ低下として不使用を要請)

インディアン      アメリカ原住民
エスキモー       イヌイット
酋長          部族長、首長
外人          外国人
ジプシー        ロマ
不可触民        ハリジャン

出稼ぎ         季節労働者
板前          調理師、板前さん
運ちゃん        運転手
お巡り         警察官、巡査(幼児語としての「お巡りさん」は可)
親方          チーフ、班長
看護婦         看護師
魚屋          鮮魚商
獣医          獣医師
坊主          僧侶、お坊さん
OL          office worker(オフィス従業員)や company employee(会社員)
            (わざわざ「女性」の表現をしない)

士農工商        身分社会、階級制度
過去帳         檀家の記録
          集落、地区
川向こう        (使わない)
        自己紹介書

子供          子ども
片親          母子家庭、父子家庭
連れ子         お子さん
老婆          老婦人、老女
落ちこぼれ       授業についていけない子供、学業・成績不振の子供
溺れ死ぬ        溺れて死ぬ
姦通          不倫行為
強姦          乱暴、暴行
情夫・情婦       愛人
処女作         第一作
処女峰         未踏峰
肌色          ペールオレンジ、うすだいだい
未亡人         (使わない)
嫁にやる・婿をとる・娘を片付ける   (なるべく使わない)

 更に、次のような昔からの言い回しも、特別な場合以外は使用を避けた方が無難です。
   群盲象をなでる   
   健全なる精神は健全なる身体に宿る
   天才と狂人は紙一重
   南部の鮭の鼻まがり
   盲蛇に怖じず

 その他、そんなものまでと思うのですが、「頑張れ」とか「熱狂」、更に職業の略称である「AD」や「CA」などもできるだけ使用しないようになっているようです。 

障がい、差別用語、性的表現、さらに職業やマイナスイメージを与えそうな地名などに関するものが多いようで、「何もそこまで・・・」と思われる人もあるでしょうし、一部では表現の自由との兼ね合いが争点にもなっていますが、やはり受け取る側が差別などと感じたり、嫌な気持ちになる可能性のある言葉は、出来るだけ使わない方が良いのは当然でしょう。(まさ)