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老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

アルツハイマーのことをもっと知りたい

2022年09月27日 20時48分07秒 | ツレアイのこと

(昨日、淡路に居るツレアイの妹から淡路名物のタコせんべいなど沢山のお菓子類が届いたので、今日はツレアイの入所施設まで届けました。面会できないので、スタッフの方に託けるだけで、何か歯がゆい思いでした。)

  所で、9月21日は「世界アルツハイマーデー」だったということで、ツレアイとのことを色々と思い出したりしていました。

 ツレアイが約束を忘れたり、同じものを良く買うようになっているのに気づいて、見守りや注意をしていたが、どうにもおかしいと思って医者に連れて行ったのが約6年前。

 検査の結果、アルツハイマーだと判定されましたが、当時の私は高齢者施設での園芸ボランティア活動を通じて、認知症の方と接する機会も比較的多かったのですが、残念ながら“アルツハイマーは、精々進行や症状を抑えるだけの対応しかできず、何れ自分のことも配偶者のことも判らなくなってしまう不治の病”という程度の知識しかなく、ツレアイの発症を聞き、ある意味では絶望感に捕らわれたこともあります。

 確かに物忘れが進行し、家事なども一人で任すことは少し難しくなったものの、身体機能や体力的にはそれ程の問題があるわけではなく、私もボランティア活動を止めてできるだけ一緒に過ごすようにして家事を担当するとともに、毎日の買い物や散歩、そして西国33カ所回りやあちこちへの旅行にも連れ出して、生活に変化をつけるようにしていて、2年ほど前からは週に3/4回デイケアのお世話になりながら、二人で仲良く生活をしていました。

 しかし、1年近く前に、ツレイアが抜歯手術を受けた直後に下痢症状を併発し、私としては歯医者から言われていた「口に細菌が入らないように!!」という注意が優先され、下痢の後始末が判りにくいツレアイにシャワーでの洗浄を大声で強要するという一種のDV行為を起こしたために、近隣の人の通報で警察が駆けつけて、DV事件が世間を騒がせていることもあり、ツレアイは強制的に保護される事態になりました。

 私の引き起こした件には弁解の余地もなく、逆にその場を収めてツレアイと同じ生活を続けていれば、更に酷い事態になっていたのではとゾッとすることもります。

 

 これを機に、私もいくらツレアイのことを考えているつもりでも、自分一人での対応限界を認識せざるを得ませんでした。そして幸か不幸か強制的な保護だったので、区役所が動いてツレアイの入所施設を見つけてくれましたので、介助制度のお世話になることに踏み切れました。

 暫くして、当初入所していたグループホームから現在お世話になっている特養に転所もでき、コロナ騒ぎで面会制限のある中でも、何とか落ち着いた生活が出来ています。

 そんな中で、現在は月1回の面会と、週1回程度の差し入れ持参時にスタッフの方から様子を聞いたり、少し変化があった時のメール/電話連絡などでツレアイの状況はある程度把握できるようになっています。

 

 そして、何となく感じていたのが、“確かに表面上は認知症が進んでいるように見えるが、そうじゃないのではないのか”という気持ちでした。

 食べたものを忘れるとか、気力がない様に見えるということは症状として目につくのですが、大切なものとか大事な思い出は忘れていないような気がしていたのです。

 

 そんな時に、先日の毎日新聞夕刊で、若年性認知症の方のことが取り上げられていて、その方が『記憶はチャンとあるが、引き出しにくいだけ』と語られている記事を目にして、ハッとしました。

 確かにこれが事実なのでしょう。
“記憶に残っているのに、それを整理してチャント口にできない、こんなもどかしくて苦しい思いを、毎日経験しているのでしょう。

 コロナが収まって面会ができるようになれば、昔の想い出が詰まったアルバムなどを持って行ってやり、二人で過ごしたかけがいのない時間の記憶が消えないように手助けしてやりたいですね。


 昨夜この記事を書きながら聞いていたのが、以前録画しておいたオフコースのコンサートの録画。

 その中で、小田和正が汗ビッショリになり、時々声を詰まらせながら絞り出すように歌っていた『言葉にできない』が、胸に沁みました。

 今まではこの歌は恋する気持ちを唄った歌だとばかり思っていたのですが、アルツハイマーの方もこのようなもどかしい気持ちでいるのでないかと思うようになってきました。


 今日、ツレアイの施設からの帰路、団地内の思いがけない場所でツルボ(ユリ科)を見つけました。

 もう花期の終りかけで少し色褪せてはいましたが、まさか大阪の団地内で見かけるとは思っていませんでした。 何か良いことあるかな??(まさ)


ツルボ

同上






元気でした

2022年09月19日 19時05分59秒 | ツレアイのこと

 今日は敬老の日とあって、ツレアイが入所の施設でも特別面会日ということで、予約しておいた10:30に訪問。

 有難いことに、まだ大型台風の影響も殆どない時間帯でした。

 最初はいつもの様にアクリル板越しの面会で、少しぎこちなかったものの、顔を見てニッコリしてくれたのでヤレヤレ。
先日のツレアイの誕生日に差し入れた長袖のTシャツなどのことは忘れているようですが、これは仕方ないでしょう。


 その後、特別に設けられている写真撮影場所での記念写真撮影ですが、ニコッと笑って写真に納まってくれました。

 その後、スタッフさんの勧めもあり手を握って二人一緒で撮ってもらいましたが、手を握ると少し涙ぐむ様子にはこちらも戸惑いましたが、最後は入口まで送ってきてくれてのお別れ。

 後ろ髪が引かれる思いでしたが、また次回の面会を楽しみにしておきましょう。

 
 因みに、先日この施設で受けた歩行能力検査では、好結果が出たことを知らされました。

 今までの運動などで蓄積された体力がまだ残っているのだと思いますが、外出自粛などで歩行機会が少なくなっているので、歩行機能の維持を願っています。(まさ)


誕生日なのに会えず・・・

2022年09月15日 19時14分18秒 | ツレアイのこと

 今日(昔の敬老の日)はツレアイの誕生日。
昨年10月末に介護施設に入所してからは初めての誕生日です。

 二人とも自宅での手作り料理が好きで、滅多に外食はしなかったのですが、お互いの誕生日には何故か外食をする習慣でした。(といっても、豪華な食事ではなくて近くのファミレスがメインでしたが・・・)

 今日は二人で食事という事も出来ず、また面会のアポも取れなかったので、昨日梅田で買っておいた長袖のTシャツ/フリカケなどを持って行き、受付の窓口にだけ。

 前回の面会時に、今度の誕生日にはケーキでも持ってくるよと言っていたのですが、ここ数日の余りの暑さではケーキよりも冷たい果物の方が良かろうと勝手に解釈し、昨夜からカットして冷やしておいたナシ/パイナップル/ブドウを持って行ってやりました。

 事務所で差し入れ品を託けるだけで、本人の反応が全く判らないのは実に手応えのない悲しいことですが、来週の19日(月)は敬老の日で特別面会が可能という事なので、それ迄待つ以外になさそうです。

 本当に恨めしいコロナです。


 今日施設に差し入れに行った帰路に、珍しいピンク系のヒガンバナと、鈴なりのザクロを見かけましたが、何か良いことあるかな??  (まさ)

ピンクのヒガンバナ

同上


ザクロ

同上


私が「お父さん」になった?

2022年08月20日 19時05分20秒 | ツレアイのこと

 昨日は1ヶ月半ぶりにの面会日で、差し入れの冷菓とツレアイが買ってタンスの中に仕舞っていたパジャマを持っていそいそとでかけまたした。

 今までの記録を上回るコロナ患者の急増に施設側も非常に神経を尖らせているようで、今日は今迄とは違って建物の中には入れず、玄関を半分だけ開けてそこに置かれたテーブルの真ん中にあるアクリル板を通じての内・外に別れての対面となりました。

 少し勝手が違い戸惑いましたが、化粧やマニキュアをしてもらったツレアイは嬉しそうな顔はするものの落ち着かない様子。

 ツレアイが座っている玄関の内側の椅子からは、丁度外の通路が良く見えるので、ツレアイは外を通る人や道路の向こう側にあるスーパーの客の出入りが気になる様でした。

 

 今日新しく気付いたことが一つ。人の呼び方に関することなのですが、経過から言うと、

・先日施設から送っていただいた七夕祭りの写真で気になっていたことがありました。それはツレアイが手にしていた自作の短冊に「お父さんに会いたい」と書いてあることでした。

・正直言ってツレアイは自分の父親との折り合いが悪くて、口も利かないことが多かったので不思議に思いツレアイの妹に知らせると、「そんなん信じられないが、年取って気持ちが変わったんやろか?」というような話をしていました。

・しかし、今日の面会時にツレアイを居室から連れてきてくださったスタッフの方が、「いつも会いたい言うてる、お父さんが来てはるで・・・」とツレアイに話しておられるのを聞いて合点!!

 

 そのスタッフさんを責めるつもりは毛頭ありませんが、世間一般では私位の年齢になった男性は「お父さん」、女性は「お母さん」と呼ぶのが一般的で、子供を持たれてる方には、余り抵抗なく受け入れられるでしょう。

 しかし、我が家では子供が居ないので、二人の間ではお互いを名前で呼んでいたのですが、ツレイアが認知症の進行と共に私の名前を直ぐに思い出せなくなると共に、スタッフの方から「お父さんからの差し入れ」とか「お父さんが面会に来る」とかいうように言われるので、いつの間にか私が「お父さん」になってしまったのではないかと推測する次第です。 

 これで思い出したのは、よく飲んでいたころのことですが、余り馴染みのない店で「お母さん、お勘定!」と言って、『何がお母さんや? 私あんたを産んだ覚えは無いで!』と切り替えされた事が何回かありましたね・・・

 本当に、人の呼び方は難しいです。(まさ)


上手く名前を書いてくれました

2022年07月13日 19時16分48秒 | ツレアイのこと

 先日書き込んだように、先週妹と一緒に面会に行った時に、ツレアイのサインが必要な書類(保険関係)にサインしてもらおうと思ったのですが、その時は苗字が漢字で書けないようなので諦めざるを得ず、その後名前筆記の練習シートみたいなものを作って、施設の職員さんに無理のない範囲で練習させてもらうように依頼していました。

 コロナの大規模再拡大で今後の面会が見通せなくなる恐れも感じ、昨日別件もあって施設にお伺いして書類へのサインの為の特別面会をお願いした所、OKが出ましたので午後から訪問。

 別件の方は追って書き込むとして、書類へのサインについては、先日からスタッフのご協力で少し練習したようで、先日書けなかった漢字も書けるようになっていて無事にサイン終了。
 こちらの方がビックリするとともに、感激しました。

 アルツハイマーの進行で、今まで出来ていたことも徐々にできなくなりますが、完全にできなくなるのではなく、焦らずに状況を丁寧に説明して手順を踏んで環境を整えれば、対応ができることもあることを改めて認識しました。

 人間そんなに簡単にはダメにはなりません。 『がんばれ、ツレアイ!!』です。

 今頃になってこのようなことに気づくのは遅いのかも知れませんが、離れているからこそ気づくこともあるのですね・・・   (まさ)