ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

善き教育と芸術的創造はかならずしも正比例してこない・・・

2011年12月31日 | Weblog
「踏みはずす美術史」森村泰昌著より。

森村氏自身の経験から、面白いことを言っていた。それは美術大学の受験の際、氏は幸か不幸か自分にとってはよくない先生に出会ってしまったという。そのためすっかりヘタな絵しか描けなくなってしまったようだ。

そのため自身で「上手な絵を描く方法」の発見ができたという。そのおかげで、これまであまりみんながお目にかかったことのない作品を創造できる芸術家になれたと振り返っている。

もし氏がデッサンが上手な画家になっていたら、たんに上手なだけで魅力に欠けたテクニシャンから脱却できなったかもしれないと自己分析していた。

悪い教育が氏のオリジナルな芸術的創造につながっていたというのは皮肉な結果だ。しっかりと勉強して基礎が出来上がったからといって、そのことで必ずしも人に感動を与えられるとは限らない。

よくタレント活動をしていて、美術学校で専門に学んだわけでもないのに、インパクトのある作品を描いたりしている人もいる。むしろだからこそ、独創的な作品ができるのかもしれないな。時には素人の作品のほうが新鮮にも見えることも多い。