素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

菊や薔薇が太陽ならば大文字草は月のごとし

2011年11月12日 | 日記
 家々の前に立派な菊の鉢が出ている。菊花展に行かなくても町内を歩くだけで充分楽しめる。また、秋薔薇もあでやかな色と姿を見せてくれている。これらはさしずめ“太陽”と言ったところ。それらに比べてひっそりとではあるが、我が家では“大文字草”の花が目を楽しませてくれている。
 小さな花ながら“大の字”をつくっているところがけなげである。“月”という感じ。

 月といえば、昨夜は天気も回復して満月をながめることができた。週間予報で「無理かもしれない」と思っていただけにラッキー感が増す。満月の写真は何度も試みたが、私の持っているようなカメラでは限界がある。昨夜は、カメラ抜きで月見を楽しんだ。

 漢詩の世界では圧倒的に多く“月”が登場する。陶淵明の“四時の歌”(しいじのうた)を見れば四季の代表的な景色に思いを馳せることができる。

春水満四沢   春水(しゅんすい)四沢(したく)に満ち
夏雲多奇峰   夏雲(かうん)奇峰(きほう)多し
秋月揚明暉   秋月(しゅうげつ)明暉(めいき)を揚げ
冬嶺秀孤松   冬嶺(とうれい)孤松(こしょう)秀(ひい)ず


春は水が四方の沢に満ちる。
夏は入道雲がすばらしい峰を形づくる。
秋は月が天に明るく輝く。
冬は嶺にすくっと立つ一本松の緑が鮮やかだ。(石川忠久編:CDブックNHK新漢詩紀行「聞いて楽しむ漢詩100選」より)

およそ1700年も前につくられたものだが、近所迷惑にならないように、そっと吟じてみると古さを感じることなく、ちょっといい気分になることができた。

 息子が今日は朝早く出かけるために、朝に強い私が“目覚まし時計”をたのまれていた。早起きは三文の得。6時前の明けかかった空に満月がきれいな姿で浮かび、バッチリ写真にもおさめることができた。
 

昨夜といい今朝といい、ダブルラッキーである。こんなたわいないことで元気が出る。
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