素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

「Reライフ文学賞」だったのか!

2021年11月05日 | 日記
 ガレージの片づけ、改修のことでHさんと話す機会が増えた。Hさんは「思い先行型」で話しがポンポン飛ぶので、ジグソーパズルをするようにピースをはめながら話の全体像をつかんでいく必要がある。

 これまでに、4月から何かを書くために資料を引っ張り出してきているが、なかなか書けないのでガレージのことにも集中できない。ということはわかったが、肝心の中身については霧の中だった。

 今日、頼まれていた丸椅子のことを伝えようと電話をすると、「11月15日が締め切りだからそれまでは他のことは考えられない。」「昨日はそれで眠れなかった。」「4月からやっているのに資料が多すぎてね」「でも書く価値はあると思うのよ」などなど私の理解は抜きにして自分の思いを話された。今は気ぜわしくて丸椅子のことは15日が終わってからにして欲しいということはよくわかった。

 電話を切って、朝刊を見ると一面の中の小さな広告が目に飛び込んだ。「家族の物語」「締切迫る」「11月15日」がキーワードとなった。朝日新聞が毎日新聞に広告を出していることにも意外性があった。


 Hさんの今までの話を総合すると「これだったのか!」と霧が晴れたように感じた。念のため検索してみた。
《第二の人生に巻き起こる「家族の物語」をつづった作品を募集

「家族」だからこそ揺さぶられてしまう感情に気づき、
人間関係の難しさと素晴らしさに一喜一憂する。
そんな人生後半戦を懸命に生きる人たちの奮闘記を募ります。
朝日新聞Reライフプロジェクトは、定年や子育てが終わり、自分のために使える時間を大切にしたいと考える人々に向けたメッセージを発信するプロジェクトです。リ(Re)・ライフは文字どおり、人生の生き直しなのかもしれません。とはいえ、第二の人生は自分だけの物語ではありません。家族、親類縁者、パートナーはもちろん、友人・知人、職場の同僚やご近所づきあいなど、これまでの人との「つながり」は第二の人生に欠かせないもの。なかでも、やはり「家族」の存在は大きな役割を果たします。

近年、「家族」のかたちも変わってきました。「家族」のあり方は人それぞれです。「おひとり様」「没イチ」などの言葉に表されるように独り暮らし世帯が増加し、暮らし方は多様化しています。遠く離れて暮らす家族、婚姻関係のないパートナーやペット、共にシェアハウスで暮らす仲間だって家族と呼べるかもしれません。

「Reライフ文学賞」では、第二の人生に巻き起こる「家族の物語」をつづった作品を募集します。「家族」だからこそ揺さぶられてしまう感情に気づき、人間関係の難しさと素晴らしさに一喜一憂する。そんな人生後半戦を懸命に生きる人たちの奮闘記を募ります。》
とあった。Hさんに確かめる必要もなく「これだ1」と確信した。

 今までの話のピースがきれいにはまって全体像が見えた。
 
 「旦那さんが退職後の生活のために、リビング、キッチンの大改修を計画したが。設計の意図が理解できずに色々ともめた。
具体的なイメージがわからないHさんのために絵の上手い旦那さんは完成図を描いたりしてくれた。ただ、旦那さんはリフォームの完成を待たずに病気で亡くなってしまった。自分は今、旦那さんが設計した新しい環境で快適に暮らし、設計段階で旦那さんが言っていたことがよく理解できるようになり、正しかったと感謝している。その当時の熱いやりとりを書き残しておくことは意味がある。この部屋は彼そのものである。」

 思いを文章にすることは難しく、なかなか筆が進んでいない。というのが現状。しばらくそっと待つしかない。

 
コメント
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