素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

『大阪府教委・学テ内申点に採用』に3日間モヤモヤ気分

2015年04月10日 | 日記
 8日(月)の朝刊で『大阪府教委・学テ内申点に採用』の記事を読んでから、鬱陶しい天候にプラスしてモヤモヤ感が倍増した。「もう直接関わることではないから割り切ったらいい」という内なる声もある。その一方で「何で!また?」という疑念や懸念がミックスされた思いがフツフツと湧いてくるのも事実。今日の夕刊に『活用決定』の記事があった。

 自分なりにこのことを整理しておかないとストレスが続くので、とりあえず新聞で「教育長と教育委員計4人のうち3人が賛成し、1人が反対した」とあったので大阪府教育委員は誰なんだ?ということを確かめた。 4人の中で現場経験者は小河さんだけだから反対は小河さんだろうと勝手に決めつけた。4人の中でどんな意見が交わされたのかを公開してほしい。(要望①)多数決で決めるべきことだろうか4人で一致できないことは駄目なんじゃないかなあ?(素朴な疑問①)

 記事に「中学3年の内申点を巡り、大阪市教委が府内の他市町村と異なる評価方法を導入すると決定したため、府教委は統一の基準づくりを迫られていた」とあったので唐突感の目立つ決定には大阪市教委が大きく関与していると思い、大阪市教委のホームページを見ると、次のようなメッセージがあった。

中学生・保護者・市民の皆様へ 大阪市教育委員会からのメッセージ      平成27年3月24日
高等学校入学者選抜の調査書(内申書)の公平性を確保するために 
           大阪市教育委員会委員長 大森 不二雄
 来春の高等学校入学者選抜から、調査書(内申書)に記載される評定(内申点)を「相対評価」から「いわゆる絶対評価」に変更することを大阪府教育委員会が明らかにしています。大阪市教育委員会は、内申書が公平・公正なものになるよう、「平成28年度大阪府公立高等学校入学者選抜における調査書に記載する評定等に関する方針」を決定いたしました。

 内申書の問題は、教育の専門家でないとわからない複雑なものと思われがちですが、つきつめれば、「入試は公平でなければならない」という単純かつ切実な問題なのです。そして、「いわゆる絶対評価」による内申書は、共通の評価尺度や統一ルールを設けない限り、中学校間・市町村間で学力を反映したものとは考えられない内申点のばらつきが生じ、高校入試に欠くことのできない公平性・公正性が確保できなくなることがわかっています。

 大阪市教育委員会は、大阪府教育委員会に対し、平成24年以来、何度も繰り返し、内申書の公平性を担保するための府内統一ルールを設けるようお願いしてきましたが、最も重要な中学3年生の内申点について府内統一ルールが設けられないまま、今日に至りました。

 そこで、大阪市教育委員会は、4月からの3年生の成績評価が目前に迫る今、大阪市内だけでもすべての中学校が参加するテストという共通の評価尺度を活用して公平・公正な「真の絶対評価」を実施することを決めました。
大阪市統一テストの活用によって、相対評価の欠点(学校内の順位だけで成績が決まること)は解消されますし、市内の全中学校に統一ルールを示すことによって不公平が生じないようにします。また、大阪市統一テストだけで内申点が決まるわけではなく、中学校での日常の学習の成績も内申点につながる仕組みです。
 
 大阪市が独自のルールを作れば、府内に2つのルールができてしまい混乱が生じるとの主張がありますが、他の市町村にどのようなルールがあるかはともかく、府内統一ルールが設けられていないことこそ混乱の原因です。各市町村内の中学校における成績評価の公平性の確保は、各市町村教育委員会の責務にゆだねられています。大阪市の方針は、その責務を果たすためのものであり、府内統一ルールの欠如による混乱を最小限に抑えるためのものです。
本来、府内全域で、中学3年生を対象とするテスト等による統一ルールが設けられ、内申書の公平性・公正性が確保されれば、それが最善であることは言うまでもありません。
「調査書に記載する評定等に関する方針」および方針への疑問点にお答えする「Q&A」をぜひ一緒にお読みいただき、ご理解・ご協力くださいますようお願いいたします


 相対評価を絶対評価にするとかなり前に発表した時、京都府で行われた取り組みを紹介して、基準づくりが大変だと指摘した。府教委の「大阪府公立高等学校入学者選抜制度改善方針」も読んだが、本当の意味での絶対評価になっていないように思う。大阪市教委の苛立ちは理解できた。指摘の内容ももっともだと思う。

 大阪市教委の実力行使に土俵際に追い込まれた府教委が泥縄式に「学テ」にすがった。というのが今回の決定の構図じゃないかな(独断①)

 目的の違う「学テ」を使うのは、人のふんどしで相撲を取るのと同じで恥ずかしくないのかなあ(素朴な疑問②)

 入試は個人の問題である。それに学校の平均点が関わってくるとややこしい問題がいっぱい生じてくると思う。それらをシュミレーションして検討したのかな?あれば公開して欲しい(要望②)

 新聞によれば、「大阪市教委は府教委の基準に従う方針。」とあるが、市教委のメッセージにある「入試は公平でなければならない」という単純かつ切実な問題がクリアされたと思っているのだろうか。(素朴な疑問③)

 考えれば考えるほど問題点が増えてくる。ならば、絶対評価導入を凍結して検討を継続する。それまでは現行のままにする。というのが妥当なところだと考える(独断②)

 疲れたので今日はこれまで。また機会があればである。現場の人に聞きたいことはたくさんあるが、今はそれどころではないだろう。
コメント
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