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素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

「相撲健康体操」なるものを見つける

2015年03月23日 | 日記
 相撲協会の組織について詳しく知りたいと思い、公式HPを開いた。組織について知りたいことはすぐに解決した。ついでにいろいろなコーナーに寄り道をしたが、最後のほうに「相撲健康体操」の取り組みを推進しているとあり、強く興味を持った。

 何度も繰り返しているが相撲の所作には、長年の経験に裏打ちされた理にかなったものが多い。体操が考案された主旨について次のように書かれている。

 「(前略)・・・人類は、きびしい大自然の中で、大地を踏みしめ、ねばり強く生きのび長い時間をかけ、直立二足歩行という他の生き物にはみられない姿勢を獲得しました。同時にそれは、直立という不安定な姿勢を保つための苦労を背負うことでもありました。神経の通り道でもある背骨の安定は、神経の働きはもとより体の運営にはとても大切な事で、その背骨の土台の役割をする足腰の筋肉を強く鍛える事は健康にとてもよいことです。

 さて、日本の伝統の中で育まれた相撲の稽古には、四股、鉄砲、すり足など代表的な基本動作があります。それらは、力士の能力を最大限に効率よく引き出すために重心を下腹部(臍下丹田)に導き、体の中心軸である背骨を強く安定させるために独特で高度な工夫がされています。

 その相撲の基本動作の型を手本にし、身近で親しみやすく、子どもからお年寄りまで、女性、男性、どなたでも楽しくおこなう事ができる健康体操が、考案されました。これが相撲健康体操です。・・・(後略)」

      などなど全部で12ある。今、練習中の自彊術ともつながる部分がある。

 内田樹さんが、日本人には日本固有の身体観があり、それに基づく固有の身体技法があるという仮説を検証するために、さまざまな分野の達人たちにあ会ってインタビューしたものをまとめた『日本の身体』(新潮社)の中に、当然、相撲も入っている。元大相撲力士松田哲博と対談している。

 松田さんによれば一番の基本は「四股」である。遠藤の四股の美しさがよく言われているが、松田さんに言わせれば本来は、足の裏を見せてはいけないという。足をあげれば良いというもではないらしい。春日野部屋の朝稽古で全員が一緒に四股を踏むのを見た時、遠藤の四股に比べて足が上がらず手抜きいやのように思ったのだが、そうではないということがわかった。

 背中をきちんと立てることも重要だが、今の力士はそれができず前のめりになりがちだとなげく。引き落としで決まる勝負がものすごく増えたのも腑に落ちた。

 やっぱり肩甲骨と股関節の可動域を広げることが身体を目覚めさせるポイントだとあらためて思った。また引き出しが増えた。

 

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