素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

寺山修司 「さよならだけが人生ならば」

2011年04月01日 | 日記
竹内さんの“日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか』の《あとがき》からの受け売りだが、「さよならだけが人生だ」を逆さまに読んだ♪だいせんじがけだらなよさ♪をタイトルにしてカルメン・マキのアルバムの7曲目に収めている。

 そもそも、この「さよならだけが人生だ」という言葉は、晩唐の詩人、千武陵(うぶりょう)の“勧酒(酒を勧む)”の結句「人生別離足る」(人の世も楽しみのあとにはつねに別れが待っている)から来ている。

 “勧酒”を井伏鱒二は次のように訳した。

コノサカヅキヲ受ケテクレ    ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトヘモアルゾ  「サヨナラ」ダケガ人生ダ

 カルメン・マキのアルバムの8曲目に寺山修司はこの“「サヨナラ」ダケガ人生ダ”に対するアンサーソング『さよならがけが人生ならば』を収めている。

 カルメン・マキ 「さよならだけが人生ならば」


 さよならだけが人生ならば また来る春は何だろう 
 はるかなはるかな地の果てに 咲いている野の百合何だろう

 さよならだけが人生ならば めぐり会う日は何だろう
 やさしいやさしい夕焼けと ふたりの愛は何だろう

 さよならだけが人生ならば 建てた我が家は何だろう
 さみしいさみしい平原に ともす灯りは何だろう
 

 さよならだけが人生ならば 人生なんかいりません

 ただ、最後のワンフレーズは寺山自身によって削除されている。それは何でだろう。いずれにしても7曲目と8曲目は対になって存在している。竹内さんのおかげで面白いものに出会った。

 予定通り大工仕事のほうは昨日で一区切りつけた。日本全国あらゆる所で、新たな気持ちで一歩を踏み出し、新しい出会いに胸躍らせている人がたくさんいるだろう。せめて気持ちだけでも私も仲間に加えてもらおう。

   1月  2月  3月  4月  5月  6月  7月  8月  9月  10月  11月  12月  
2010 80.5 80.6  80.4 80.7  79.7  79.3 79.0  79.0  79.4  78.1  77.9  76.9
2011 76.3 76.3   76.5




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