手助けサークル。家造りを自力でやりたい。 ちょっとしたアドバイスと助力を得て、 自分の家を持つ。

ミッドセンチュリーに生まれた世代が、次のステップを
見据えて“終の棲家”を作る。ミステリアスな家が
できるか?

方杖・・・こんな解決方法も

2010-10-31 | 家造り
柱・梁を繋ぐ斜材の見せ方は・・・

単独に見せたのでは、それなりの存在感が残る。

しかし・・・

斜め天井に飲み込ませれば、

さほど気にもならない。


                

                最小ハウス53


この写真は、その事例。

写真の左上が、斜めに折れ上がっている。

木の素材が見えるのは・・・方杖か?

部屋の中央を、大きな梁が水平に掛かっているので、

勾配屋根の登り梁かもしれないが・・・

部屋内の見え掛かりは、この様な雰囲気になるだろう。



前回の写真のように、方杖が中空に突出していないので、

見た目の馴染み易さは、数段良い。

方杖のあるインテリア

2010-10-30 | 家造り
梁と柱の剛性を確保するためには、

方杖の設置が効果的である。

しかし・・・

機能性を感じさせないデザインは可能か?


今回は、機能を前面に押し出した方杖のデザイン事例


               

               最小ハウス52


壁面から天井に向かって、方杖が伸びている。

単純明快・・・

これが本来の姿。

非常にモダンな扱いかもしれない。

しかし・・・

単純すぎてつまらないと言うご婦人方は多いはず。

もー少しデコラティブな

意匠性に富んだ形態を希望する方も多い。


ここらが・・・デザインの楽しさ・醍醐味かもしれない。

フレームを強くするには・・・

2010-10-24 | 家造り
柱・梁の軸組みを強くするには・・・

いろいろな方法があるが、

一般的には下記のような処理が合理的か?


                


                最小ハウス51


左側は、9面のフレームが並んだ状態。

屋根部分と壁部分に合板(ベニヤ板の厚いもの・・・12ミリ程度)を張った

状態を想像していただきたい。


屋根に瓦或いは金属屋根材を葺くとき、その下地に合板を張る。

その上に防水シート張り・・・屋根仕上げ材は、この上に葺く。

梁に合板を張り付けることで、屋根面の剛性(水平剛性)が確保される。

版状のものは力が加わっても変形しにくい。


壁面も仕上げ材の下は、屋根と同様な構成となるので、

十分な剛性がある。


ただし、屋根版と壁版が交差するコーナーは剛性がない。

この部分の剛性を確保するため、右下に描いたように、

梁と柱を結ぶ方杖を取り付ける。(スケッチには筋交いと書いたが間違い)

この方杖が、屋根版・壁版の角度をキープする。


全体を見ると、屋根・壁でできたL型のフレームを、

左側の、9本の柱が支える構造になる。

力の流れは、至極シンプルである。


この方杖・・・内観が山小屋風になりかねない。

山小屋がお望みでない御仁は、

工夫が必要になる。

住宅のフレーム(構造)考える

2010-10-23 | 家造り
木造住宅を計画する場合、

工法を同時に把握しておく必要がある。


木造には、よく耳にする工法として

・軸組み工法

・ツーバイフォー 2×4工法

がある。


軸組み工法は従来からの工法で、土台・柱・梁をホゾ・金物等で結合するフレーム構成である。

2×4工法は、床パネル・壁パネルを帯金物・釘等で繋ぎ合わせる、パッケージスタイルである。


今回計画する住宅では、軸組み工法をアレンジしながら

独自の創意工夫をしてみたい。


                   


                   最小ハウス50

ここに、フレームのイメージを記した。


縦長な住宅のため、1.8mピッチで門型のフレームが9セット並ぶ。

左の絵を参照願いたい。

梁の掛かる方向を梁間方向、桁梁の掛かる方向を桁行き方向と呼ぶ。

梁間方向をプレハブ化し、9つのフレームを現場で繋ぎ合わせる。

この様な工法を工夫したい。

ただし・・・

このままでは接合部の剛性(接合した時の強度)に問題がある。

右下に描いたように、地震時横方向から力が加わると・・・

簡単に変形(崩れる)してしまう。

フレームが四辺形であるため、接点が90度の角度を維持することが、

非常に難しい。

それでは・・・それを解決するために

もっと光を・・・

2010-10-17 | 家造り
都市型住宅が陥りやすい過ちは・・・

<もっと光を・・・或いはもっと陽を・・・>かも知れない。


鋸屋根の向きを変えると、このようになる。


                

                最小ハウス49


鋸の垂直面は壁で、傾斜する部分がサッシュになる。

見ての通り、屋根全体が開口になる。

太陽は燦燦と部屋に降り注ぐはず・・・

しかし・・・リスクも燦燦と降り注ぐ。

その1

雨水の処理。

いくら技術が進歩しても、雨漏りはなかなか防げない。

重力がある限り、水は垂直に流すのを基本としたい。

このハイサッシュ・・無理してできなくはないが、リスクは注文した本人が被ること。

その2

環境設定(室温)の調整ができない。

ご存知のように、夏場の温室・・・絶対生活できない。

カーテン・ブラインドの類では、太陽に勝てない。

機械空調に頼るのは、今の時代引け目を感じる。

その3

ガラス面の清掃がやりにくい。

気づきにくいのがこの点。

日常の生活で、汚い窓を毎日見上げなければならない・・・

これは結構きつい!

以上3点を承知の上で、あえてこの様な形態の屋根を作るとすれば・・・

動機はただひとつ

夜空の星(都会には輝いているだろうか)を眺めながら・・・

一日を終える楽しみか?


越屋根の次は・・・鋸屋根

2010-10-16 | 家造り
ハイサイドから光を取り入れるためには・・・

屋根部分の工夫によって

いくらでも解決できる。

奥行きの広い建物・・・工場・・・その昔は、紡績工場等

今では<死語>になっているような昔の建物では、

必要に迫られ、多くの工夫が生まれたと思う。

手元で細かい作業をするには、十分な照度を必要としただろう。


鋸屋根とは、こんな恰好。


                


                最小ハウス48


断面の形が、<鋸の刃>のような形をしている。

屋根の垂直な面にサッシュを取り付け、上部から採光を確保する。

上部からの光は、室内を十分照らすので、一般の窓面よりも

3倍の明るさがあると、建築基準法でも規定されている。


今回の検討では、室内に<陽の光>を多く取り込むための算段で、

このように屋根形状としたが、

これにも、いろいろの長所・短所がある。

字が違ってしまった<越屋根>

2010-10-10 | 家造り
越屋根の字が違ってしまった。

腰屋根でなくて<越屋根>

意味は・・・

三省堂大辞林によると

こしやね 0 【越屋根】
採光・換気・煙出しなどのため、屋根の上に、棟をまたいで一段高く設けた小屋根。


イメージが沸かないので漫画を一つ。


                


                最小ハウス47


このような小屋根を想像してほしい。


昔の住宅では、棟の上に更に小屋を掛けたような形がスタンダード。

最近はほとんど見かけないが、いろいろな機能が詰まっている優れもの。

今回掲げた絵では、平らな屋根の上に立ち上がりを付けて

採光窓を取り付けた。

その意味では<腰窓風>と呼んだほうが、正しいかもしれない。


屋根の上に、二人人が立っている。

景色を眺める?のもよし・・・

日向ぼっこでもよし・・・

当然・・・窓掃除はここに登って楽々とやる。


南北に長い住宅で、陽の光をうまく取り入れるには・・・

2010-10-09 | 家造り
市街地では、南北に長い土地形状が多い。

少しでも南面する土地形状にするには・・・

工夫の結果だろう。


日本の住宅では、南面神話が今でも根強い。

冬の陽の暖かさは捨てがたいから。

それでは、如何に陽の光を住宅に取り込むか・・・


               


               最小ハウス46


上に<腰屋根>と呼ばれる工夫を取り入れた断面形状を書いた。


左が住宅の平面図。

右の二つが、平面を基に考えた断面図。

右に90度回転しているので、チョッと見難いが・・・ご勘弁を。

 
腰屋根には高窓がついている。陽の光が入る方向を点線で示した。

断面の違いは腰屋根の位置。どの部屋にどの方向から光を入れるか・・・

この関係で、腰窓の位置が変わる。

平面図に近いほうの腰屋根位置が、各部屋への光の入り具合がよい。


この住宅は平屋なので、屋根上には簡単に出れる。

腰窓のメンテナンスも踏まえ、屋根上へのルートもしっかり計画するほうがよい。



趣味を満喫できるアトリエを持つ住宅

2010-10-03 | インテリア
家族のコミュニティー空間<居間>は程ほどにして・・・

人生を楽しむ御仁には・・・

アトリエを進呈しよう!


住宅内にアトリエを増設できるなんて・・・夢のよう。

書斎でなく・・・アトリエ。

好きな時間に、好きなだけ・・・楽しむ。


              


              最小ハウス45


不要になった子供部屋をアトリエに改造。

二部屋まとめたアトリエ空間は十分な広さを持つ。

玄関に近いし出入りは自由。

寝室にも遠いので、多少の音も問題にならない。

ソファベットを持ち込めば、深夜まで作業可能。


夫婦の不仲の原因にならないことを祈る。


キッチンも多少手を加える。

キッチンセットの背後に配膳台を増設。

主婦(主夫)の作業効率も倍増されよう。

趣味に没頭せず・・・家事も手伝わないと家庭は維持できない。

何をやるにも程々に。

子供が家を出た後の部屋割りは・・・

2010-10-02 | 家造り
子供も成人すると、巣立っていく。

部屋数が必要だった家も、間取りを変更して広く使いたくなる。

夫婦二人で有効に使いこなすには・・・



                 


                 最小ハウス44


左半分に夫婦と子供二人の間取りを示す。

プランの下側・・・二つの寝室が子供部屋だった。

夫婦寝室は、8畳間をダブルベットで使っている。


右半分に、リフォーム後のシニア住宅改造案を示す。

夫婦の寝室は二つに分けた。

分けたと言うより、子供部屋だったところをそのまま使う。

個室にはウエイトを置かないと言う考えだ。

就寝を目的とするなら、これで十分!


むしろ、共用空間に広さを求める。

リビングダイニングを16畳に広げた。

更に、夫婦寝室だったところをパウダーコーナーに改造。

パウダーコーナーと言うよりも・・・

積極的にリラクゼーションルームとしたい。

湯上りのひと時・・・

着替えの合間に・・・

気持ちも<変身>する空間を作り込もう。