ケヤキの板目と玉杢

欅の木目と板色は
美しい！

まずは画像から


上段が板目、下段が玉杢

辺材は淡い黄褐色、
心材は黄褐色～黄赤褐色を帯びており、
辺心材の境目は明瞭。

一般に木理は通直だが、
肌目は粗く、
時に玉杢、如輪杢などの、
美しい杢目を形成する。

重硬で加工性はやや悪いが、
強靭で狂いが少ない。

耐朽性は大。

用途は構造的、造作材全般、和洋家具など。

広葉樹の国産材

広葉樹の王様・・・欅から始めます。
ケヤキはニレ科の広葉樹で、
別名ツキ、ツキケヤキ。

ケヤキの画像から


分布は本州、四国、九州、台湾、朝鮮、中国大陸。

樹形は盃型。

樹皮は灰褐色で、表面が粗く、
老木になると雲紋状の模様が現れ、
鱗片状に剥落する。

葉は長さ2～7㎝の狭卵形で互生し、
葉の先は鋭くとがり、
葉縁には鋭い鋸刃を持つ。

淡い黄緑色の雄花は、枝の下部の葉腋に、
黄緑色の雌花は、枝の上部の葉腋にそれぞれ咲く。

痩果は4～5㎜の歪んだ球形で、
褐色に熟す。

樹高は20～40ｍ
幹径は100～190㎝
花期は4～5月
熟期は10月

外材針葉樹の最後は・・ラジャータパイン

別名ニュージーランドマツ。
ヨーロッパを回って南太平洋の
ニュージーランドへ来た。

産地は米国・カリフォルニア州原産。
オーストラリア、ニュージーランドで
造林されている。

それでは画像から


辺材は黄白色。
心材は淡い黄褐色～淡い褐色。

辺心材の境目は明瞭。

心材部分が少なく、
年輪幅の広いものが多い。

木理は通直。
肌目は粗～やや粗。

やや軽軟で乾燥・加工性は良いが、
耐朽性は小。

用途は構造材、床材、建具、家具、合板、箱材など。

次回からは、国産広葉樹。

東南アジアを離れて・・ヨーロッパへ。そして材種はホワイトウッド

東南アジアの針葉樹から
一挙にヨーロッパへ・・・ワープ！

今回は欧州全域とロシア連邦に産する
ホワイトウッド。

別名はヨーロピアンホワイトウッド、ヨーロッパスプルース、欧州トウヒ、ドイツトウヒ。

まずは画像から

ホワイトウッドの板目板

全体に白色～淡い黄白色を帯びており、
辺心材の境目は不明瞭。

木理はほぼ通直。

肌目も緻密で、光沢を持つ。

やや軽軟で加工性も良く、
乾燥による収縮も少なく、
狂いも少ない。

耐朽性は小。

北海道を中心に輸入されており、
北米産のスプールス類の
代替材として利用されている。

用途は造作材、建具、家具、箱材、楽器など。

紅檜（ベニヒ）

紅檜・・ヒノキ科で産地は台湾。

柾目板の画像


心材が黄赤色～黄褐色を呈しているため、
この名が付けられた。

辺材は淡い桃白色～黄灰色で幅が狭く、
辺心材の境目は明瞭。

木理は通直。

肌目も緻密で、独特の芳香をもち、
時に美しい杢目が現れる。

国産の檜より軽軟で、
乾燥・加工性が良好。

耐朽性は大。

用途は造作材、建具、家具をはじめ、
杢目の美しいものは化粧材、
化粧用単板として用いられる。

台檜（タイヒ）

台檜・・別名タイワンヒノキ。

産地は台湾北中部。

まずは画像を・・

台檜板目板

辺材は淡い黄桃色。

心材はやや赤みを帯びた
淡い黄褐色。

辺心材の境目は明瞭。

木理は通直。

肌目も緻密で、
光沢と独特の芳香を持つ。

やや軽軟で乾燥・加工性は良い。

強度は中程度だが、
耐朽性は極めて大きい。

性質は国産の檜に近いが、
やや重硬で脂気が多い。

用途は造作材、装飾材、建具、家具、化粧用単板など
ヒノキの代替材。

マークスパイン・・

マツ科のマークスパイン。

別名メルクシマツ、カンボジアマツ、スマトラマツ、ミンドロパイン。

産地はフィリピン、タイ、ジャワ、インドシナ、ミャンマー、
ボルネオ、スマトラなど。

それでは・・画像を

柾目板

辺材は黄白色。

心材は黄色～黄赤色。

辺心材の境界は明瞭。

木理は通直。

肌目は粗いが、
独特の光沢を持つ。

やや軽軟で加工性は良いが、
脂気が多い為、
塗装に難がある。

耐朽性は小。
性質は国産のアカマツに似ている。

用途は構造材、造作材、集成材など。

クリンキーパイン

クリンキーパイン・・ナンヨウスギ科。
別名クリンキー、アローカリア。

産地はニューギニア。
随分・・・南に来たもんだ！

先ずは画像を

板目の出ていない板目板

辺材は淡い褐色～淡い黄褐色。

心材は桃色～紫色を帯びた灰褐色と
幅がある。

木理は通直。

肌目も緻密で、
アガチスに似たテクスチュアを持つが、
小さな節があるため、見分けがつく。

やや軽軟で加工性は良いが、
強度が低く、耐朽性は小。

用途は造作材、家具、集成材、箱材等。

ポドカルプス

マキ科の針葉樹。
別名カルピスウッド。
美味しそうな名前だ。

産地は東南アジア、ニューギニアなど。

板目の画像を掲載。


全体に淡い黄赤色～緑色を帯びた黄色。

辺心材の境界は不明瞭。

木理は通直。
肌目も緻密で、
独特の光沢を有す。

軽軟～やや重硬と
比重に幅があるが、
一般に乾燥・加工性は良く、
特に表面の仕上がりが良好。

強度は比較的低く、
耐久性も小。

用途は敷居、造作材、家具、
キャビネット、合板、彫刻など。

アガチス・・東南アジアまで下ってきた！

アガチス・・ナンヨウスギ科。
別名ナンヨウヒノキ、ナンヨウカツラ、アルマシガ（フィリピン）
ダマ（インドネシア）、カウリ（ニューギニア）

国によって呼び名が変わる。

画像を見ると

アガチス柾目

産地は東南アジア、ニューギニア、カリマンタンなどの
太平洋諸島。

辺材は淡い灰褐色
心材は淡い黄褐色～淡い褐色と
色幅がある。

木理はやや通直。
肌目もやや緻密で、
独特の光沢を有する。

広葉樹のような
表情を持つのが特徴。

加工性は良いが、
ひあての多いものは、
乾燥時に反りや割れを
生じやすい。

耐朽性は小。

用途は造作材、建具、家具など。