外国産広葉樹・・ホワイトアッシュ

今回で建具用材の説明も最終回。

ホワイトアッシュは、タモと同じモクセイ科の木。
別名はアメリカトネリコ。

広葉樹としては、通直な木目で、
加工性も良い。

環孔材で道管が太く、
肌目は粗いが、仕上がりは良い。

重硬で強度があり、
靭性に優れた良材として、
広く利用されている。

反りが出やすい性質があり、
建具材としては木割の太いドア、
家具の扉などに向く。

着色、塗装によって木目が浮き出し、
美しい仕上がりになる。

耐水耐湿と耐久に劣るため、
外部建具に用いるときは、要注意。



辺材は淡い黄白色。
心材は淡い灰褐色。

産地はアメリカ東南部。
欧州にも「西洋トネリコ」と呼ばれる
アッシュの仲間がある。

比　　重　0.69
耐水耐湿　弱
切削性　　良
仕上げ　　良
着　　色　適
入　　手　可
コスト　　0.22

外材は概して安い。
国産材の15%～30%が、メインになりそうだ。
今後、国産材の普及を欠かせないが、
何か方策はあるか・・・？

外国産広葉樹・・オーク

ブナ科の外材で、
日本の水楢に近い材。

北米産のホワイトオーク、レッドオーク、
欧州産のヨーロピアンオークなどが、
輸入されている。

建具材としては、
ヨーロピアンオークが使われている。

辺材は黄白色、
心材は薄い茶色～黄褐色。

着色や塗装により、
柾目・木目とも、
独特の木目が浮き立つ。



木理はほぼ通直。
加工性は比較的良い。

放射組織により、
「虎斑」と呼ばれる木目が、
柾目面に現れる。
左端の写真参照。

急激な乾燥により、
細かなひび割れや反りが出やすい。

比　　重　0.7
耐水耐湿　良
切削性　　優
仕上げ　　良
着　　色　適
入　　手　易
コスト　　0.2

　　　　

外国産広葉樹・・ラワン

南洋材の代表格は・・ラワン。
フタバガキ科で、産する国によって、
呼び名が変わる。

メランチ・・・マレーシア、インドネシア
ラワン・・・フィリピン　等

木肌はやや粗いが、
加工性は極めてよく、
仕上がりも良好。

交差木理、リボン杢があるため、
鉋仕上げでは逆目が避けられない。

着色、塗装は均一に差上がり、
オイルペイント仕上げの下地として、
よく使われる。



材色は、辺材心材とも淡い黄色～濃い赤褐色。

比　　重　0.4～0.91
耐水耐湿　良
切削性　　優
仕上げ　　良
着　　色　適
入　　手　易
コスト　　0.16

安価材の代表か・・？
この金額のため、
ラワンは商社によって大量に輸入され、
現在では希少材になりつつある。