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見据えて“終の棲家”を作る。ミステリアスな家が
できるか?

木の利活用・・その3

2019-02-24 | 建材
建築側には、
⼭側に、どんな材があるのかを聞いてもらいたいです。

そうすれば、太 さ、曲がりの有無、樹種など、
たくさんの材がある中で、
最近はどれが売れるのか、
売れ ないのかを⼭側が知ることができます。

建築側も、どれが売れないで⼭側が困っているの かという
状況を知ることができます。

⼭側は、そうした情報を⾃ら発信して、
流通をコントロールできるようになればいいで すね。

ただ、⼭側の状況は刻々と変わります。

⽊は育っていきますし、
伐採すれば在庫は なくなりますから。

建築側のニーズもずっと同じだとは限りません。

木の利活用・・その2

2019-02-23 | 建材
こうした太い材を
中⼤規模建築で使うといいと思います。

しかし、現状では中⼤規模建 築をつくる際には、
住宅⽤流通製材の活⽤が推奨されているように感じます。

こうなる と、太い材の出番がなくなってしまいます。

⼀⽅、住宅⽤流通製材よりも細い材、
例えば間伐材なども扱いに困っています。

75mm⾓くらいの⼩径材が取れます。
こうした材は、今は家具くらいにしか使われてい ません。
下⼿すれば、⾯倒な加⼯をせずに済むよう、
チップにしてしまうことも多いで す。

かつては、⼩屋組みに使うマツ材は
曲がっているのが普通でした。

製材して真っすぐに するよりも、
曲がったままで使うほうが
適していると考えられていたからです。

従来は⼭ にあるいろいろな⽊について、
場⾯に応じたいろいろな使い道があったのです。


それが今では、⼩曲がり材はひき板(ラミナ)などにして、
集成材、LVL(単板積層 材)、CLT(直交集成板)、
合板などに加⼯されます。

樹種もスギやヒノキだけになって しまって、
特に広葉樹は⼿に⼊りにくい。
針葉樹でもマツなどは⼿に⼊りにくい。



木から・・・建築木材へ

2019-02-17 | 建材
木の特質、性格に関して記事を書いてきたが、
この辺で木材としての“木”の利活用に関して、
東大教授の記事を。

腰原幹雄教授 東大生産技術研究所

⽊材は⼭で採られて流通するものであり、
それを設計し、施⼯し、建築をつくります。
つまり、⼭側の視点と、
建築側の視点の2つで考える必要があります。

⼭側で⾔えば、
⼀般的に105mm⾓や120mm⾓の住宅⽤流通製材をつくって、
流通さ せています。

これが基本です。

これを中⼤規模建築向けに、
住宅⽤よりも断⾯の⼤きな 120×240〜270mmくらいの
製材をつくることはできるでしょう。

今困っているのは、
⽊が⼤きく育っていて、
住宅⽤流通製材よりも太い8⼨、
つまり 240mm⾓くらいが取れる原⽊が多くなっていることです。

最近の住宅では、
そのような 太い材があまり求められません。

昔は⼤⿊柱や⽜梁など太い材を使うニーズはありました が、
今はそのような使い⽅をしなくなっています。

榧(かや)の板目

2019-02-16 | 建材
榧の木色は・・・黄色い。
まず写真で確認しよう。



上段が柾目、下段が板目。

前回のイチイに比べると、
全体に黄色~褐色を帯びた黄色である。

辺心材の境界は不明瞭。

年輪の境は、
早材部と晩材部の差が少なく、
均質。

木理は通直で、肌目も緻密。

やや脂気が多く、香気は少ないが、
独特の光沢がある。

やや重硬で強度は高いが、
加工性は良い。

耐朽性は中程度だが、
水湿には耐久性がある。

用途は構造材、家具そして水廻りに
活用される。

榧・・“かや”と読む

2019-02-10 | 建材
イチイ科で、別名カエ、シロガヤ。
岩手県以南から四国、九州に分布する。

写真を見ると


これがカヤの木

樹形は円錐形〜広円錐形。
樹皮は、青色をおびた灰褐色で、縦に裂ける。

葉は長さ2〜3㎝の線形で、先端が尖り
2列に水平に並ぶ。

雄花は淡い黄色の楕円形で、
葉腋に並んでる多数付き、

緑色の雌花は、枝の先端に
群がって咲く。

核果はイチイと同様、
仮種皮に覆われた2〜4㎝の楕円形で
紫褐色に熟す。

写真右下参照。

一位の柾目と板目

2019-02-09 | 建材
まずは写真から・・・



辺材は黄色を帯びた淡い褐色。

心材は赤褐色を呈しており、
辺心材の境は明瞭。

木理は通直、
肌目も緻密で美しい光沢を有す。

やや重硬で強度が高いが、
加工性は良い。

特に表面の仕上がりは良好。

用途は造作材、床柱を始めとした装飾材、
   家具、器具、楽器、彫刻、細工物など

書き忘れたが・・
常緑樹で樹高は10~15m
幹軽は50~100㎝
花期は3~5月
熟期は9~10月

一位・・イチイ

2019-02-03 | 建材
イチイ科 別名オンコ、アララギ。
“一位一刀彫”の言葉はよく聞く。
彫刻などに用いられる木だ。

木の写真を見てみよう。


古木のような姿。

分布は北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国大陸・・
広い範囲に分布している。

樹形は広円錐形。
写真の左下に絵が付いている。

樹皮は赤褐色で縦に裂ける。

葉は長さ1.5~2.5㎝の扁平な線形。
らせん状に互生するが、
二列に配列することも多い。

写真左下に、大写しの写真がある。

淡い黄色で球形の雄花と、
緑色で長楕円形の雌花が、
それぞれ葉脈に咲く。

雌花は熟すると、
肉質の赤い仮種皮に覆われた、
直径1.5~2㎝の球形の液果を付ける。

左下の写真にある、赤い実を見てほしい。
甘くて食べられるそうだが、
種子には“毒”があるそうだ。 注意!

赤蝦夷松とカラマツの欠点カバー

2019-02-02 | 建材
赤蝦夷松は、エゾ松と同様
全体に淡い黄白色を呈しており、
辺心材の境は不明瞭。

写真で見ると

上段の写真。

木理は通直で、肌目も緻密だが、
縦断面に脂状が見られる。

やや軽軟で、乾燥・加工性が良く、
独特の光沢を有する。

表面の仕上がりも良好。

耐朽性は極めて小さい。

用途は構造材、建具、家具、器具、楽器。

次に・・・
カラマツ材の欠点をカバーする仕上げ方。

針葉樹の春材部は軟らかく、
傷つきやすい。

これをカバーする方法として・・・
「浮造り」を施す。
浮造りとは、柔らかいところを
掻きとる感じ。

脂止めと素地着色を兼ねて、
染料系着色剤を混入した、
ウレタン下地を塗布する。

塗面は凹凸があるので、
スチールウールで研磨。

凹部に着色目止め剤を摺り込み、
ウレタンの艶消し塗装を塗布。

これが、写真下段の“うずくりウォルナット仕上げ”