手助けサークル。家造りを自力でやりたい。 ちょっとしたアドバイスと助力を得て、 自分の家を持つ。

ミッドセンチュリーに生まれた世代が、次のステップを
見据えて“終の棲家”を作る。ミステリアスな家が
できるか?

屋根の形態を、そのまま室内の天井に反映させると・・

2012-08-26 | 家造り
北側寝室の採光・眺望に配慮して屋根の形態を決めたが、

実はこの決定が、室内の空間にも影響を及ぼす。

従来の日本家屋では、天井は平らなもの・・・屋根の形態とは関連しなかった。

ところが最近では、室内空間が大きいほど豊かさを感じることから、

天井を高くする傾向にある。


そのためには、天井懐を小さくして・・・あるいは、省略することがある。


今回の計画を例に取ると

           

           ライフスタイル82

このようになる。


北側の寝室を検討した。

屋根の形状の下に、プランを点線表示する。

屋根は、山(緑色)の部分と谷(赤色)の部分に、谷折(水色)が斜めに入る。

この部分が、室内ではベッドの上に被さってくる。


ベットに入って天井を見上げると・・折れた部分が目の前に!

この様なものだと、思ってしまえばそれまでなのだが、

四角い部屋に平らな天井・・・直方体の空間に練れ親しんだ日本人には、

異質に感じるかもしれない。


水平・垂直の立体から解き放たれたとき、違和感は消えるだろうが・・・

北側の寝室に陽を入れながら、プライバシーを確保するには・・・

2012-08-25 | 家造り
コンパクトな住宅になるほど、採光を確保しつつプライバシーを確保するには、

屋根と壁に工夫が必要!


              

              ライフスタイル81

図の向きが、右方向に90度回転しているのを確認願う。

上段が屋根伏せ・・・下段の断面図と合わせて、屋根の向きを

想像してほしい。

コート(中庭)に向かって、雨水が流れ込む勾配になっている。


断面図を見ると、左側が南面した寝室。

右側が北側寝室。

コートの奥行きが3.6mあるので、南側寝室の屋根越しに陽は入る。

プライバシーを確保するためには、南側寝室の北面は全て壁にする。

南側寝室は道路に面して大開口が取れるので、北側はあきらめよう。


北側寝室では南方への視界の「抜け」が期待できないので、

北面にハイサイドライトを設置。

北側隣戸のプライバシーを確保するには、高窓しかないが

明かりが安定して確保できるのと、天空に向けた視界の「抜け」が確保できた。


アトリエでは、明かりの安定した北側採光がメインなので、

部屋の雰囲気は、落ち着いたものになるはずだ。

都会の「棲家」ができた。

半屋外空間の次は、屋外の扱いについて・・・

2012-08-19 | 家造り
屋外空間と言うと、庭とかアプローチの演出になるが、

今回は、住宅に必要な設備のための・・・屋外の広さについて。


               


               ライフスタイル80


8月4日に載せた配置図に、赤線で手を加えた。

前回は記載しなかった空調機の室外機、給湯のための給湯器を書き込んだ。


書き込んだのは敷地の西側・・・このゾーンを設備ゾーンとしよう。

敷地境界から建物の芯芯間で、1.2メートルを確保した。

前回では、周辺敷地境界から90センチ内側に建物を設置したが、

屋外に置く設備機器を考えると、1.2メートルほどは必要。

これだけ確保しても、有効寸法では1メートルにしかならない。


空調室外機を、建物から10センチ離して置く。

室外機の奥行きは30センチ程度だろうから、残り60センチ。

 (人がぐるりと、建物の外周を通れる寸法でもある)

これだけあれば、十分とは言わないけれど、室外機から排風し熱交換ができる。


熱交換する機器、廃熱のある機器(給湯器等)には、排気方向に空間のゆとりが無ければ、

熱がこもって機能を損ねる。

狭い敷地では、プランだけに気をとらわれず、注意が必要だ。


この他に、住宅には水・電気・通信・ガス等を引き込んだり、排水を計画しなければならない。


場所とルートを計画しなければならないのは、排水。

他のものは、線も細いし如何様にも曲がるので、それほど気にしなくても良い。

排水だけは、維持管理メンテナンスも考えると、良く分かる(見える)場所を確保し、

整然と配置しなければならない。


右上洗濯室の排水を皮切りに、左回りに・・・左下道路の埋設されている公共下水道まで、

敷地内排水を計画した。

左上キッチンの排水、左下トイレ・洗面の排水も、このルートに繋ぎこむ。

2階水廻りの排水も、1階まで下ろしてこの系統に繋ぐ。


この系統は住宅の血管にも相当するので、シンプルに・・・整然と計画したい。


雨水排水も考慮しなければならない。

敷地内で処理する地域では、浸透管・浸透桝を設置しなければならないし、

生活排水(家から出る排水)と分けて排水する地域では、排水管をダブルで設置しなければならない。


思った以上のスペースをとるが、これらを家の下に配管する事は、

決してやってはならない!

故障した時に・清掃するときに手のつけようが無い。


苦し紛れの計画は、将来に禍根を残す。

プレイルームはこんな空間・・・

2012-08-18 | 家造り
プランを、絵にしてみよう。

立体的にすると分かり易い、


             


             ライフスタイル79


ガレージ側から、プレイルーム・家事コーナーを見る。

プレイルームは、ガレージの予備空間的存在なので、屋外仕様。

床は、タイルか耐摩耗性のフローリング。


プレイルームの広さは4帖なので、家事コーナーの2帖と合わせれば、6帖の空間的広がりを持つ。

屋外のガレージは12帖あるから、18帖のお楽しみ空間は・・・デリシャス!

天井高も、床高を屋外に合わせてあるので、3メートルは優に超すだろう。


ライフスタイルに合わせたこのようなサプライズを、設計に取り込もう!

プレイルーム廻りの詳細

2012-08-12 | 家造り
プレイルーム(作業室)の利用方法は、検討できた。

利用形態を満足させる設えを、どのように作るか・・・


                 


                 ライフスタイル78


拡大してプランを書いた。

下方が屋外のガレージ。

左方はダイニングとキッチン。

中央にプレイルーム(作業室)がある。

プレイルームの上方は、家事室とパントリー。


家事室では、ウォシュ&ドライの洗濯機で洗濯したものを、アイロン掛け・・・

屋外で干すときは、右側のドアから屋外の物干しへ。

家事室に置かれたデスクは、アイロン台とワークデスクを兼ねる。

右半分のカウンタートップは開閉式(折り上げ式)で、プレイルームとの間を行き来できる。


プレイルームの床高は、屋外ガレージに合わせる。

床仕上げも屋外仕様とし、下足での出入りを可とする。

パントリーとの境には収納を設け、作業に使う用具等を整理する。

ここは、雨の日の洗濯物退避場所にもなる。

屋外への開口は、なるたけ広いほうが使い易い。

今回は両引戸にしたが、フルオープンスタイルの折戸が良いかもしれない。

左側に折りたためば、全開口(3.6メートル)の半屋外環境ができる。

この時には、ダイニングルームとの仕切りが、必要になるかもしれない。


パントリーのスペースが広いのは、今後検討を要するかもしれない?

最近流行の土間空間・・・如何に使うか

2012-08-11 | 家造り
1階にできた play room・・・色付けしたガレージの奥の部分は

今流行の土間空間。

外部の床仕上げに合わせて、木床若しくは石張りにしよう。

             
            


            ライフスタイル77


ガレージとの境は、引戸若しくはフルオープンスタイルのサッシュ。

屋内として使う場合は、趣味の部屋。

絵画作成のアトリエ。

音楽の練習室。

陶芸工房。


屋外として使う場合は、自転車の駐輪場。

車のメンテスペース。

洗濯物のドライコート。

近所の人の、たまり場。


いろいろ利用方法が考えられる。

家事室に併設されているので、もっとうまい使い方ができるかもしれない。


2階の間取りは・・・

2012-08-05 | 家造り
前回に引き続き、2階のプランを検討しよう。

2階には寝室と水廻りを配置する。


          


          ライフスタイル76


図の上方が北になるので、南面道路の敷地になる。

この幅では、南面して2室の寝室を設けるのは、不可能である。

南北に分割して寝室を設ける。

中間に水廻りを配して、音と視線のプライバシーを確保。


それぞれの部屋は、3.6メートル幅のクロゼットと、東面にテラスを確保。

部屋の広さは12帖の大空間・・・

室内のレイアウトは、如何様にも考えられる。


北側の部屋に如何に採光とプライバシーを確保するかは、

建物の断面と合わせて、検討しなければならない。


いずれにしても、56坪の敷地に計画した住宅と変わらぬ内容の住宅ができた。

工夫とアイデアは敷地条件を克服できた。

市街地の狭い敷地では工夫して・・・

2012-08-04 | 家造り
前回までは、広い敷地(56坪)に平屋建ての住宅を建て、

「コートの車を見て楽しむ住宅」を計画してきた。


このような敷地は、市街地では高額すぎて確保しにくい。

リタイヤーした世代が、郊外の安価な敷地でなければ実現できない計画だ。


でも、工夫次第では市街地でも同じような「楽しみ」を享受できる。


狭い敷地で工夫する方法は・・・・


          


          ライフスタイル75


2階建てで計画してみる。


ここに示した計画の敷地面積は・・・35坪!

市街地敷地の規模を設定した。


右方向に点線で伸ばした敷地範囲が、前回までの56坪の敷地。

かなり狭くなった。しかし・・・工夫次第で、リビングから車を眺めて楽しむ

住宅は作れる。


右半分に在った寝室ゾーンが、2階に移動することになる。


これが今までのプラン。

         



違いが分かるだろうか?


リビングに2階へ上がる階段が追加された。

寝室ゾーンにアプローチできる内玄関が無くなった。


2階案では、コートの先に play room と家事室が追加された。


2階はどのようなプランか・・・次回計画を示そう。