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できるか?

不燃の天然屋根材を探してみよう!

2017-02-26 | 建材
自然界にある材料で、
不燃性の高い材料は・・・?
天然スレートだろうか?

スレートと聞いて、すぐ思い浮かぶのは、
工場の屋根や外壁に使われた、
セメントをプレスして作られた、波型の材料だろうか?

Wikipediaで調べてみると・・・
粘板岩(ねんばんがん、英: slate、スレート)とは、
泥岩や頁岩が圧密作用によりスレート劈開を持ったもの。
やや変成の進んだ堆積岩の一種。変成岩として扱われることもある。

石材としての粘板岩(スレート)

日本では、古くから良質な粘板岩(または頁岩)を、
スレート瓦や塀などの建築材料、硯などの材料として用いている。

雄勝石 – 宮城県石巻市雄勝町
那智黒石 – 三重県熊野市
高田硯 – 岡山県真庭市(旧勝山町)

色料としての粘板岩(スレート)

スレート粉は、類例の乏しい、灰色を呈色する顔料として、認識されている。

画像で見ると・・・
  

存在感のある材料だ。
しかし・・・弱点も!
地震の多い日本では、屋根荷重が重すぎて、
不利に働きそうだ。

清水寺も檜皮葺だった

2017-02-25 | 建材
2月6日から、京都市にある清水寺で、
屋根の吹き替え工事が始まったとの、
ニュースが出ていた。
ニュースによると・・・
  清水寺(京都市)は、国宝である本堂の修復工事を進めている。
桧皮(ひわだ)ぶき屋根の全面ふき替え工事を2月6日に開始した。
50年ぶりの工事だ。外国人観光客が増える東京五輪をにらみ、
2020年3月をめどに工事を終える予定だ。
  

   桧皮ぶきは一般に、長さ75cm、幅約15cmの桧皮を12mmずつ重ねていく。
しかし今回のふき替え工事では、長さが97cmと通常よりも長い部材を使う。
京都府文化財保護課の小宮睦建造物担当副課長は、次のように話す。
「江戸時代の修理の記録にあっものと同じサイズを使う。
深く重なることで厚みが出て、耐久性が上がる」。
屋根の面積が約2050m2と広いため、09年度から桧皮の確保に取り組んできたという。

 京都府は08年度から、本堂を含めた清水寺の重要文化財9棟について、
修復事業を進めている。9棟合わせた総事業費は40億円と見積もる。

この様な草ぶき屋根は、
費用も含めて、一般住宅では考えられない、
特殊仕様になるようだ。

不燃木材を作る含浸材・・・

2017-02-19 | 建材
今回は、木材を不燃化させる薬剤に関して・・・
奈良県桜井市で、不燃木材を販売している、
株式会社ヨコタニによると・・・

含浸剤は、リン酸系、ホウ砂ホウ酸系あるいは、
これらの混合物とされる。
リン酸系を主剤に、低吸湿性不燃薬剤開発に成功・・・
とあるから、まだまだ途上の技術である事が窺える。

ここまで“含浸”と記載しているのは、
国土交通省の不燃材料認定レベルを得る為には、
塗布、吹き付け程度では、難しいらしい。
ここに、薬剤を木材に浸み込ませる技術が必要になる。

不燃性木材には、水溶性薬剤を使用するため、
薬剤が溶け出す可能性がある。
屋外に・・外壁、屋根で検討するときは、
上塗り塗料の検討が、欠かせないと言う事だ。

不燃木材で屋根を葺く

2017-02-18 | 建材
板屋根は見た目にも美しく、
自然環境ともマッチする。

木材には、遮音性や遮熱性も備わっていて、
建材として利用可は、大いにある。

それでは・・・建築基準法で要求される機能・・・
燃えにくさを、どの様に確保するか?

簡単に説明すると、不燃液を木に浸潤させるのです。
木の繊維にしみ込んだ不燃液が、木質部の燃焼を阻止する。
不燃の原理は・・・
 天然木に不燃剤を施すことにより、熱にさらされると、
まず吸熱分解反応を起こし、周囲の温度を下げる。
更に高い熱が加わると、素材表面は燃えにくい黒鉛となり、
膜となったその表面が、木材内部からの酸素の供給を遮断する。
この反応が、燃えないメカニズムになっているのです。
通常、火災は 熱と酸素と燃える素材の反応によって起こります。
不燃材は、このメカニズムを変化させることにより、
燃焼を持続させなくしているのです。

それでは、不燃木材のコストは・・・
板厚12ミリの杉材で、15000円/㎡程度だろうか?
安い材料ではない。
何せ・・・上塗り塗料との相性、耐久性、メンテナンスの容易さ等、
検討事項は色々ありそうだ。

絶滅危惧種の草葺き屋根

2017-02-12 | 建材
ここまで説明してきた草葺き屋根は、
現行建築基準法では、
建設ができない。
簡単に言えば・・・燃えるような材料で、
屋根を葺いてはいけないことになっている。

唯一、指定有形文化財に認定されているような
建物に限られてしまう。

なりふり構わず、草葺き屋根の建物に住もうとしたら、
建築基準法の規制がかからない、
都市計画区域外に建てるのか・・・?
これって、意味ないことですか!

伝統文化の継承も、
このような法的規制で、断ち切られていく。

締めに・・・「茅」とは、屋根を葺く“草”の総称
茅の材料は、ススキ・葦(ヨシ)・かりやす・かるかや・しまがや・ちがや
何もイネ科の多年草。

次回は、現行でも使用できる天然素材に挑戦。

板葺き屋根

2017-02-11 | 建材
この辺になると、利用方法も出てくる。
板葺き屋根とは・・・
屋根葺手法の一つで、木材の薄板を用いて施工する工法である
 
 広義では板葺の一種であり、板葺は板の厚さにより以下の種類がある。
杮葺(こけらぶき)
最も薄い板(杮板)を用いる。板厚は2~3ミリメートル。
木賊葺(とくさぶき)
杮板よりも厚い板(木賊板)を用いる。板厚は4~7ミリメートル。
栩葺(とちぶき)
最も厚い板(栩板)を用いる。板厚は1~3センチメートル。
法隆寺金堂の裳階だけに見られる厚い木片を互い違いに重ねた板屋根は、
大和葺(やまとぶき)と呼ばれる。

 ヒノキ、サワラ、スギ、エノキなど、筋目がよく通って削ぎやすく、
水に強い材木が用いられる。
木賊葺や栩葺にも、トクサ(木賊)やクヌギ(栩)が材料として用いられるわけではない。
板は年輪に沿って割られたものが用いられる。

 板葺に共通で、幅9~10センチメートル、長さ24~30センチメートルの板をずらしながら
下から平行に重ねて並べ、竹釘で止める。

木材を横に渡し、石で固定するだけの場合もある。
板の間に少しの隙間が生じ、これが軒裏の通気を促して木材の耐久性を向上させる。
杮葺きは通常40年程度の耐久性があるといわれている。
機械製板では木の繊維がせん断されるため、機械製板の板材を用いる場合には、
手作業の板材の場合よりも耐用年数が劣る。 そのため、下地の防水処理や、
材木自体の防腐処理を施している。
 以上Wikipediaより

現在は、ほとんど採用されない・・・

2017-02-05 | 建材
檜皮葺屋根・・・
 檜皮葺(ひわだぶき)とは、
 屋根葺手法の一つで、檜(ひのき)の樹皮を用いて施工する。
 日本古来から伝わる伝統的手法で、世界に類を見ない日本独自の屋根工法である。
 多くの文化財の屋根で檜皮葺を見ることができる。
    
 樹齢70年以上の充分な樹径のある檜の立ち木からむいた皮を成型した檜皮を用いる。
 檜皮を取る際、ヒノキを伐採せずに表皮だけを剥がすように採取することから、
 環境にやさしい施工方法であるといわれる。
 しかし近年は充分な樹径のあるヒノキの減少や、原皮師(もとかわし)と呼ばれる
 檜皮採取の職人の減少などの課題がある。

 檜皮を1.2センチメートルずつ、ずらしながら重ねて葺いてゆき、竹釘で檜皮を固定する。
 軒先を厚く見せて重厚感をかもし出し、軽快で優美な屋根の曲線を作ることができる。
   以上Wikipediaより
 
次回は板葺屋根

屋根材を素材別に区分すると・・・

2017-02-04 | 建材
屋根は雨露を凌いで、
太陽光を遮蔽し、
人々の集まる場所を形作る。

これらの機能を果たす材料は・・・
自然素材として挙げられる屋根ふき材は、
植物系では
・草ぶき屋根
  goo辞書によると、茅 (かや) ・葦 (あし) ・藁 (わら) などで屋根を葺くこと
 
 茅葺屋根
 茅はススキの別名であるが、チガヤなどの総称でもある。
 茅葺は世界各地でもっとも原初的な屋根とされ、
 日本でも縄文時代には茅を用いた屋根だけの住居が作られていたと考えられている。
 奈良時代以降の場合は板葺や樹皮葺であった可能性が検討されるが、
 弥生時代以前の遺跡(登呂遺跡など)で復元される竪穴式住居などの屋根は通常茅葺とされる。
  
 材料になる植物は水分が多い状態で屋根に使うとすぐに腐ってしまうので、
 通常冬になって枯れてから集める。春になるまで充分乾燥させてから使用するが、
 耐久性を高めるために使用前に燻したりすることもある
   
 ヨシまたはアシ(葦、芦、蘆、葭、学名: Phragmites australis)は、イネ科ヨシ属の多年草。
 「ヨシ」という和名は、日本の国を『豊葦原(とよあしはら)の国』(日本書紀)とも呼ばれ、
 更級日記で関東平野の光景を「武蔵野の名花と聞くムラサキも咲いておらず、アシやオギが馬上の
 人が隠れるほどに生い茂っている」と書き残したように、平安時代までは西では「アシ」と
 呼ばれていた。しかしその後「アシ」が「悪し」を連想させ、縁起が悪いとして「ヨシ」となった。
   以上Wikipediaより

次回は檜皮葺