かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

逓信資料館(旧明智郵便局)岐阜県恵那市

2011-10-10 | 東濃の近代建築

大正村建築散歩 その2~逓信資料館(旧明智郵便局)

明治8年開局当時の郵便局舎が、大正村の逓信資料館として活用されています。
淡いブルーに塗られた外壁が明治時代のモダンな局舎の雰囲気を良く伝えています。


◆逓信資料館(旧明智郵便局)/岐阜県恵那市明智町188-3
 竣工:明治8年(1875)
 構造:木造2階建、土蔵造
 撮影:2011/09/18

隣には現在の明智郵便局があり、外観は同じ色で塗られ統一されています
丸型ポストが古い郵便局舎には似合います

 



 玄関の庇にも当時のモダンな洋風意匠が見られます





 玄関を入ると2階まで吹き抜けになっており、欄間風の彫り物が施された手摺が見事





 明治初めの洋風建築は土蔵造が多く天井が低いのが特徴
郵便・電信の歴史、変遷の分かる資料が展示してあります





 玄関脇の電話室





 私の子供のころの懐かしい黒電話もありました
ダイヤルをまわす感覚が懐かしい

 

 


田園の恐怖(愛知県犬山市)

2011-10-07 | まち歩き

まずは上の写真を見ていただきたい。
のどかな田園の秋の夕暮れの風景だが、良く見ると稲穂の中になにやら怪しげな物体がポツリポツリと点在しているのにお気づきであろう。
黄色く色づき始めた稲の中から顔を出しているのは、まさしく「人のアタマ!!」
もちろんその正体は、案山子代わりに置かれた棒に刺されたマネキンの頭部なのですが、夕暮れにずらりと並ぶナマクビは人形とはいえリアルすぎて、余り気持ちの良いものではありません。

菅笠に「へのへのもへじ」の昔ながらの愛嬌のある案山子は、もう戻ってこないのでしょうか?

 


平家の落ち武者のさらし首か? はたまた首狩り族の生贄か?
のどかな田園風景にざんばら髪のナマクビが並ぶ(2011/10/02/犬山市)



こちらは少年のように初々しいナマクビ

 


「金田一さん事件です。美女のナマクビが!」

 


こちらはほとんどゾンビ状態



最後に一句 「秋風に 稲穂とゆれる みだれ髪」

 

 

 


大正村役場(旧明智町役場)岐阜県恵那市

2011-10-05 | 東濃の近代建築

大正村建築散歩 その1~大正村役場

9月のお彼岸の連休、ほぼ10年ぶりに恵那市明智町の日本大正村を訪れました。
大正村といっても愛知県犬山市の明治村のように日本各地から大正時代の建物を集め移築したわけではなく、大正の面影を残す明智町の町並を「大正村」として町おこしに活用したと言うわけです。

明治~昭和の町並が残る明智町ですが、時代を語る古い洋風建築が当時のまま現存しています。
ゆっくりと時が流れる明智の町で、のんびり建物散歩を楽しみました。

◆大正村役場(旧明智町役場)/岐阜県恵那市明智町1884-3
 竣工:明治39年(1906)
 施工:成瀬 鑿四郎(大工棟梁)
 構造:木造2階建
 撮影:2011/09/18
 ◎国登録有形文化財
 
明治39年6代目の明智町役場として建設され、昭和32年まで使用されました。その後商工会議所や集会所として利用され、昭和59年大正村役場として復活しました。
建物は木造2階建、下見板貼りに上げ下げ窓、屋根は桟瓦葺の寄棟造り、正面に玄関ポーチを張り出した当時としては超モダンな洋風庁舎。


下見板と縦長の上げ下げ窓がいかにも明治の洋風建築らしい
室内は無料休憩所が設けてあり冷たいお茶のサービスが嬉しい



玄関ポーチの柱はトスカナ式意匠


鬼瓦は明智の「明」の文字が入った特注品



玄関正面には欄間に見られる透かし彫りの細工



玄関引き戸のガラスはステンドグラス風

 

町を歩いてみて感じたのは、10年前と比べると連休中の割には観光客が少ないなあと言う印象でした。
観光客減少の影響でしょうか、町のあちこちで観光客向の店が閉店しているのが目に付きました。
古い洋風の建物を利用して出店していた和菓子の老舗の川上屋さんも撤退したようで、現在は雑貨屋さんが入っていました。
でも人が少ない分いつもと変わらない日常の明智の町並をのんびりと散策が楽しめました。
お昼に食べたソースカツどんもうまかった


盗っ人にご用心!!

2011-10-02 | まち歩き

東雲橋(岐阜県中津川市)の袂で遭遇した防犯用人形です。
マネキンに泥棒の格好をさせているのですが、これが何ともベタで笑えます。
手ぬぐいのほっかむりと背中には唐草模様の風呂敷包み、足には地下足袋と、一昔前のドリフのコントを思い出しました。

 


ちょっとへっぴり腰で店の様子をうかがう泥棒、いかにも怪しすぎる・・・




「お留守ですか?それではちょっと失礼します」 
堂々と玄関から侵入しようとする泥棒シムラに、思わずイカリヤさんのひと言・・・
「だめだこりゃあ~」

 

 


東雲橋(岐阜県恵那市~中津川市)

2011-10-01 | 近代橋めぐり

◆東雲橋(しののめばし)木曽川/岐阜県恵那市大井町~中津川市蛭川村
 竣工:昭和6年(1931)
 構造:鋼ボーストリング・トラス(弧状曲弦,下路)
 製作:日本橋梁
 撮影:2011/09/18

大井発電所の傍らの木曽川に架かる橋で、恵那市大井町と現在は中津川市になった蛭川村をつないでいます。
この橋のすぐ上流に大井ダムがあり、せき止められてできたダム湖は恵那峡として観光地になっています。







道幅が狭いため橋の上で車がすれ違うことができません(中津川市側から撮影)