かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

ワン・ライヴ・バジャー/バジャー(1973年)

2013-10-27 | 音楽・オーディオ

音楽はとにかく聴いてみなければ始まりませんが、レコードジャケットを見るだけでも、そのアーティストの世界の一端に触れることができます。ぼくが音楽に夢中だった70~80年代に聴いた、ロック・ジャズ・フュージョンなど、お気に入りのレコジャケのアートな世界を紹介します。

LPレコード(アルバム)は30cm四方の大きさですが、見開きジャケットでは30cm×60cmと倍の大きさになるので、表紙いっぱいを使ったイラストや写真は、ひとつのアート作品としてかなり見ごたえがあります。特に70年代のロック・フュージョン系のレコジャケは傑作が多く、聴いたこともないミュージシャンのアルバムをジャケットに惹かれて衝動買いすることも多々ありました。ジャケットの雰囲気とライナーノーツの解説(ただし国内盤のみ)だけを参考に、中身を想像し買ってしまうのですから、自分好みの音かどうかは聴いてからのお楽しみで、まあこれがジャケ買いの醍醐味でもあるわけです。当時はネットという便利なものもなく、音楽雑誌やFMからの情報がすべてなのですが、ぼくの好きなプログレは曲が長尺なので、ラジオなどでもほとんどかかることがありませんでした。そこで同好の友人からの情報や、お気に入りのアーティストの作品を過去にさかのぼり探したり、そのグループのメンバーのソロアルバムや、脱退したメンバーが結成したグループの作品など、好きなアーティストに関連する人脈をたどって新たな鉱脈を探索するわけです。その作品はまさに玉石混交。それゆえレコード店をめぐり、お目当てのアルバムを探し当て、それが「ビンゴ!」だった時の喜びはまたひとしおなのです。


■ワン・ライヴ・バジャー/バジャー(1973)
元イエスのキーボード奏者、トニー・ケイによって結成されたグループのライヴ盤。ジャケット・デザインがイエスと同じロジャー・ディーンというのが一目でわかり、トニー・ケイ以外のメンバーは誰も知らなかったのだが、即ジャケ買いしてしまいました。
イエス風のクラシカルで緻密な音作りかと思ったら、もっとストレートでハードなブリティッシュ・ロックを聴かせてくれます。
グループ名の「バジャー」は穴熊のことで、見開きジャケットの表紙いっぱいに、ロジャー・ディーンならではの幻想的な世界が広がります。



■ジャケットを開くとライヴでの4人のメンバー写真の中央に、飛び出す絵本風に穴熊が立ち上がります!



■レコジャケならではの遊び心が楽しい。



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