かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

消え行く「こばた」

2009-04-11 | まちかどの20世紀遺産

 戦後になって180度変わったものに読み書きの方向があります。現在横書きは左から右が当たり前ですが、戦前は正反対の右から左でした。
 戦後も65年になりますが、街角の古い看板や屋号に、まだ右から書かれたものを見かけることがあります。昭和20年の終戦以降、横書きはすべて左読みに統一されたので、右読み看板は日本が大転換した時代の生き証人といえるかもしれません。
 しかしそんな時代の境界線をあらわす右読み看板が、街角から姿を消す日もそう遠くはありません。



■戦前のタバコ屋さんの看板(岐阜県下呂町) 
 下は戦後(昭和40年代頃)の看板(愛知県犬山市)
 

                           

■タイル店
 タイル店だけに壁面にも装飾タイルが(愛知県愛西市)



■紙専門店
 電話二一九番が店の歴史を語る(岐阜県関市)



■再生病院
 いかにも身体が回復しそうなネーミング(愛知県碧南市)



■消防信号ホーロー看板
 火災現場の遠近を半鐘を叩く回数であらわした(滋賀県彦根市)



■防火用水
 「水用」ではなく「用水」です。念のため(愛知県碧南市)