続いて、「書状 吉左衛門尉殿宛」(江戸時代、本阿弥光悦筆、紙本墨
書、28.1/40.7cm、一幅、京都国立博物館所蔵)は、二つの茶碗の出来
上がりに満足したことを伝えた書状で、詳細は会ったときに話すと述
べられている。
宛名は、樂吉右衛門常慶を指すとする説と、本姓が吉田であった門
倉一族の人物だとする2つの説がある。前者でいえば、茶碗は常慶に
焼いてもらったことが伺えるものの、前田利常が常慶に小袖を贈った
ことが記された光悦の書状に、ちゃわんや吉左衛門の下に“尉”の文字
が見えず、同一人物かどうかは一考を要する。
書状の文字配りを見ると、粘りのある線質で中風に罹る前の筆跡の
ようであり、または中風が小康状態の頃とも考えられる。
TNM(台東区上野公園13-9)
書、28.1/40.7cm、一幅、京都国立博物館所蔵)は、二つの茶碗の出来
上がりに満足したことを伝えた書状で、詳細は会ったときに話すと述
べられている。
宛名は、樂吉右衛門常慶を指すとする説と、本姓が吉田であった門
倉一族の人物だとする2つの説がある。前者でいえば、茶碗は常慶に
焼いてもらったことが伺えるものの、前田利常が常慶に小袖を贈った
ことが記された光悦の書状に、ちゃわんや吉左衛門の下に“尉”の文字
が見えず、同一人物かどうかは一考を要する。
書状の文字配りを見ると、粘りのある線質で中風に罹る前の筆跡の
ようであり、または中風が小康状態の頃とも考えられる。
TNM(台東区上野公園13-9)