二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

2010 鍼灸マッサージ 保険登録者懇談会 参加

2010年03月10日 | 鍼灸
ありがたいことに、忙しさ満載にて、なかなかブログの更新ができない~という状態です。

石川県鍼灸マッサージ師会 保険登録者懇談会
 ◎日 時:平成22年2月28日(日) 午後3時15分~4時
 ◎場 所:石川県立生涯学習センター(旧 石川県庁)


鍼灸マッサージ治療は保険が使えます。保険と言っても、医師のような細かい部分まで保険請求できるようなものではなく、療養費の給付と言って、保険者(国保連合や各健康保険組合など)に支払いの権利があるのです。鍼灸治療の保険を使用できるかは保険証によって違うということです。

本来は国家資格を有する鍼灸マッサージの保険は、その施術者への支払額も(非常に安い)、診断書(医師の同意)の問題など制度面でもっと、正しい評価を受けるべきだと思っています。しかし、いかんせん我が業界は、その他の業界もそうかもしれませんが、考え方から、学術、技術、知識、社会貢献活動など、多くの面において施術者のレベルにばらつきが幅広いということです。

これでは、社会から、行政から、国民から、正しい評価を受けようと思っても難しいのではないかと思うのですね。医療は福祉の一環であり、福祉は助け合いです。そこに必要なのは「周囲の誰かのために働く精神」であり、「他の人の幸せのために尽力する精神」だと思うのです。

世の中、お金は大切だし、稼がないと生きていけません。しかし、これは後からついてくるものであり、福祉の精神を持って、自分を切磋琢磨して高めていくことが必要だと思いますね。だから、専門学校を卒業、あるいは、開業すれば当然ですが、鍼灸学会に入るのは当然であるし、常に講習会や研修会など新しい情報を取り入れ、患者さまに還元していくことが必要なのです。

国家資格を有している者が、社会の信頼、安心を得るためには、まず学会や業界に入ることは当たり前のことであるのですが、その当たり前のことができていないのが、この業界のマイナス面でもあります。いろんな要素があるんですがね。

そのような志と信念がある鍼灸師が多くこれから出現すれば、人生そう思い通りにはいかないのですが、鍼灸治療が、社会や国民に認められる医療となり、その大きな力が行政を動かし、鍼灸マッサージの保険診療というものが改善、あるいは良い方向に刷新されてくるのだと思うのです。

まずは、そのような精神で学問や活動ができる仲間が増えないと、何をやっても大きな力にはならないでしょう…と、いつも思うのです。

何か、保険登録者懇談会とは違った話になってしまいましたが、現在、世の中の構造の変化とともに、鍼灸の保険に関する、保険者の支払いの問題、医師に書いてもらう診断書(同意書)の問題など、いろいろな問題が出てきており、これからさらに厳しくなることが予測されます。

良い方向に向かうために、大事なことは鍼灸師自身、「自分がどうあるべきか」でしょうね。

これからの時代、「自分さえ良ければ」「自分の治療院さえ良ければ」「お金さえあれば」そんな考えは通用しなくなってくるのではと思うのです。今、流行っている所でも、これからはどうなるか分かりません。景気が上向きなんて報道がありますが、今年はさらに大きな変化(経済・社会で)が予測されますし、ここ数年が一つのポイントになるのでなないかと私はみています。



こんな話をすると、どんどん脇道にそれてしまいますね。私も保険審査委員と言って、会員の皆さんが書いたレセプトを毎月、審査をしている一人なわけで、懇談会では指導する立場側です。そんな立場にいると身が引き締まります。人に厳しく、自分には甘くではいけませんからね~。

患者さまの立場になると、保険治療ができて、できるだけ安い治療が健康を得ることはベターです。鍼灸師の立場からすると、考え方の柱は二本あると思います。保険治療を促進していく柱は患者さまのためには必要不可欠です。もう一つの柱は「ここにまた来たいな」「高いお金を払っても治療する価値がある」という、いわゆる技術、知識、環境、人間性、そのようなものを常に高めて、患者さまに納得、感動して頂ける医療を目指すということだと思うのです。

そんなことを考えながら、保険登録者懇談会に参加していたのでした。

そして、そして、2月28日(日)は、これから佳境に入るのでした~

二葉鍼灸療院 田中良和
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真理の大海原・・・

2010年03月07日 | 言葉のちから 心のちから
人はなぜ仕事をするのか、なぜ人生というものを生きて行かなければならいのか、などと難しいことを考えていると…

一つの言葉にキラッと光るものを感じた。

≪浅はかな人間は、ものごとの本質を理解することなく、生半可なうわべの知識を得ただけで自らの才能を誇ろうとする。逆に、賢明な人間のほうが「私は自分が無知であることを知っているにすぎない」と進んで認めるものなのだ。

あのニュートンのごとき天才でさえ、

「目の前には手も触れられていない真理の大海原が横たわっている。私はその浜辺で貝殻を拾い集めているに過ぎない」

と語っている。≫

『自助論』  サミュエル・スマイルズ 著  竹内 均 訳


んん~実に深い言葉です。
人間が到達しようと目指すものが「真理」であり、それは職業が違えど、立場が違えど、身分が違えど、大自然の中では全く同じであるということではないかと思ったのです。

「真理」がなんなのか、それは棺桶に入る時に理解できるのかな~なんて考えています。
ただ「今」は努力するのみ。自分の人生や仕事に、一所懸命、打ち込むのみ、なんだな~と感じました。

私は縁あって、鍼灸師という道(仕事)を歩いているわけですが、これを一生の仕事と決めたからには、「真理」に向けて、その道を極めていくことが使命なのですね。その仕事の置かれている環境により、多くの波が打ち寄せると思いますが、その波にのまれないように、逆に大きい波ほど利用していけというくらいの気持ちで臨んでいきたいですね。

そして、鍼灸(仕事)の道においても、人生においても、知らないことが多いんだということを知ることで、一生勉強していく気概も出てくるというものです。これは自身の自覚によるものです。

「天は自ら助くる者を助く」です。

そして、日常の小さなこと、些細なこと、簡単なことを見逃さず、コツコツと地道に行動する、努力することが、日々の修行であり、日々の教育なのだと思います。目の前のことに心を込めて打ち込む、そんな姿勢が、仕事や人生を通して、自分の目的とすべき場所への道しるべになるのかもしれませんね。

「大海原という真理」に入るためには、まず海岸へ行かなければいけません(行動)。海岸へ行き貝殻を拾わなければなりません(目的と努力)。そこで、大海原を意識し、そこへ入る意欲や勇気が生まれてくるのかもしれません。

「真理の大海原」は、さらに広く深いですからね~

さて、私が目指す「真理」とは何なのか 「今」ある境遇に感謝して、「今」を積み重ねていれば、その「何か」が見えてくるのだと感じています 

二葉鍼灸療院 田中良和
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ロコモーティブ・シンドローム対策としての高齢者スポーツ

2010年03月06日 | 鍼灸
2月28日(日)、午前中の石川県鍼灸マッサージ師会 臨時総会に引き続き、中央学術研修会が開催されましたので参加しました。

 日 時:平成22年2月28日(日) 午後1時~3時
 場 所:石川県立生涯学習センター(旧石川県庁)
 演 題:「ロコモーティブ・シンドローム対策としての高齢者スポーツ」
 講 師:北山クリニック 院長 北山吉明 先生
                   石川県体育協会スポーツ医科学委員会 委員長
                   石川県スポーツドクター協議会 理事長
                   石川県少年バトミントン協会 会長


北山先生のお話は非常に楽しく、2時間があっという間に過ぎた感じでした。老化や運動、ロコモなどを中心に、時々脱線しながら、私たちに分かりやすく、これから訪れる超高齢化社会に向けて、医療者が人生ベテランの方々にどう指導していったらいいのか!ということを説明して頂きました。


 本日、講演して頂きました 北山吉明 先生

北山先生は、形成外科(美容だけではなく、機能が失われた運動器官を再建する外科)が開業当初の専門でした。特に「手の外科」を得意とされています。その他、先生はスポーツドクターでもあります。医院をやっていると、こちらのほうが需要が高いということです。
星稜高校野球部も多くの選手がお世話になっております。
形成外科、手の外科、スポーツ医学の他に、声楽もされています。確かに講演を聴いていても、何か遠くまで通る声なんですよね。けっしてバカでかい声ではなく、いい声なんです。
声を上手に出すにはどうしたらいいか、ということで、脳研究やリズム研究も力を入れておられるということです。趣味から仕事につなげてしまうというところが、ユーモアのある先生だな~と思いました。


 座長の学術局長 中田先生

いろんな講演を聴いていると勉強になることが多いです。聴衆を退屈させない、話に惹きつけるためには、どんな話し方をすればいいのか…いやいや、私が講演会をするわけではないのですが、どんな時でも役立つかな~と、そんなことも思いながらお話を拝聴していたのでした。

内容をはしょってご紹介しますと…

○老化で体はどう変わっていくか。25歳をピークに体力は下り坂になり、年齢とともに、心肺機能などの循環器系、筋肉と神経の協調運動に障害がおきるなど神経系統、骨・関節・筋肉系統、風邪をひきやすく胃腸の調子が悪いなど免疫・消化器系統の機能が低下してきます。いわゆる体の予備能力の低下です。

○ロコモーティブ・シンドロームとは、「運動器の障害によって、介護が必要な状態になったり、そうなるリスクの高くなっていたりする状態」を言います。ロコモーションとは移動能力、ロコモーティブとは移動能力を有するという意味の英語です。Steam locomotionとは蒸気機関車のことですが、そんな力強さや前向きな感じを汲み取り、否定的でない意味で、ロコモーティブ・シンドロームと名づけられました。
現在、要介護、要支援人口は450万人。その5人に1人が、骨・関節障害によるもので、脳血管障害と共に2大原因と言われています。

○ロコモ(略)という言葉をつくった意義は、①運動器障害が要介護者の発生に極めて重要だということに気づいてもらうこと(予防)、②加齢現象により、骨・筋肉・関節・靭帯・神経などが複合的に連鎖しながら、身体全体の機能を低下させていくということを意識し訓練する、③高齢者になるほど、体のお互いの部分を協力、協調させて動かなければならない。体に関する部分的な知識を総合的に捉えて運動してもらう、④大胆に言えば、骨粗しょう症に起因する骨折、軟骨を主因とした関節疾患、脊椎管狭窄症による脊髄、馬尾、神経根の障害などが複合してみられることが多いのが高齢者の体である。これらの運動器の研究に力を注ぐ、⑤日本整形外科学会などが中心となって、「運動器の10年」と名付け、「運動器」という名前の定着、運動器が健全であることの重要性の認識、運動器疾患・障害の早期発見と予防体性の確立を目標に活動してきた。まず認識していただくことが大切、などがあげられます。

○ロコモ~チェック(一つでもあれば疑い濃厚
 ・階段を上がるのに手すりが必要である
 ・横断歩道を青信号で渡りきれない
 ・15分くらい続けて歩けない
 ・家の中でつまずいたり滑ったりする
 ・片脚立ちで靴がはけない
 ・2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である(2010年から追加)
 ・家のやや重い仕事(掃除機をかける、布団の上げ下ろし、など)が困難(2010年より追加)

さ~て、あなたの体はロコモ・シンドロームになっている疑いはありませんか



○自由意思で移動することがロコモであるとすれば、自由意思=脳、移動=足腰であり、そこ鍛える運動こそ大切である。動かなければ、足腰が弱り、動こうとする意欲も低下し、脳の機能も衰える。

○ヒトの体はつくられ続け、壊され続け(新陳代謝)、同じものは何一つなく、流れる水のごとく変化していく。使わないものはなくなり、使うものは発達していく。生活の全てが、あなたの一年後の体をつくる。だから、筋肉(脳)を使うことが大切である。開眼片脚立ち、アラベスク、スクワット、四股、つま先立ち、立つ、歩行、ランニング、自分にあった運動を少しでもいいから継続して行う。

○体についての心がけは、①不便な生活を厭わず行う、昭和の生活を少し思い出す、②体の不調は歳のせいではなく、あなたの怠け癖ではありませんか、③新しい細胞をつくるための材料が食事から吸収される。バランスの良い食事を行う、④毎日、当たり前に繰り返している動作をもう一度、関心を持って見なおそう、すると新しい発見がある、⑤体を良い状態にもっていくための情報に関心を持ち実践する、そして自分にあったものを探る、⑥健全な肉体に健全な精神が宿る、逆は真にあらず。

※⑥がやはり西洋医学の先生らしい考え方です。私は健全な心を持つことで、病気や症状が改善に向かうことはあると思います。体がどんな状態でも「心」を積極的に持つことにより、思わぬ力が出てくるものです。と、私は考えています。

○心についての心がけは、①何にでも興味を持ち、新しい発見を日々行う。できれば二つ以上の趣味を持つとよい、②人の話をしっかり聴く。聴くことの忍耐力を養い、相手に関心を持つ、③物事をいろんな方向からみる。白黒で判断せずに、じっくり考えて自分の意見を話す、④二つ以上のことを同時進行するよう心がける、⑤気持ちの切り替えを素早くし、時間を細切れに使う、⑥読み、書き、そろばんなど、手指を使って細かい作業を頻繁に行う、⑦まず最初は何事も意識して行う。継続して繰り返し行うことで、無意識下でできるまで、関心をもったことを繰り返す。

○運動により脳はどう変化するか、文献からのご紹介。運動をさせた子どもの成績が上がった。運動すると35%も脳の神経成長因子が増える。運動することでストレスやうつを抑えられる。運動をすることにより5歳児のIQと言語能力には大きな差が出る。運動する人は癌にかかりにくい。運動を週2回以上続ければ認知症になる確率が半分になる。など。

○賢く老いるためには、①心血管系・代謝系の循環をよくしておくこと、②認知症などの加齢変化による病気に罹らないためには適度に運動する、③運動により、人間の高次機能を司る前頭葉、あるいは長期記憶に関する側頭葉の衰えを防ぐばかりか、新たな血管、新たな神経細胞、新たな回路が形成される、④運動は、様々な場所の成長因子を活性化し、それらは身体の老化を防ぐために働く、だから、生活の中に運動を取り入れることこそ、ロコモーティブ・シンドロームを防ぐことになる。

○知識をまず実行に移す。健康な体づくりは、まず実践することから始まる。絵に描いた餅では何の役にも立たない。


 質疑応答

先生は、私たちにも、「まず、患者さんに言う前に、治療する先生方が実践してください。ただ、運動をやれやれ言っていてもダメですよ」と話されていました。まずはお手本ということでしょうね 

確かに、運動をしましょうと言っている先生が腹が出て太っていたり、姿勢が悪かったりしたら話になりません。

今年度、最後の中央学術講習会は締めくくりにふさわしく、内容の濃いものでした。北山先生、ありがとうごさいます

中央学術研修会も無事終了し、まだまだ行事が続く2月28日(日)でした~。

二葉鍼灸療院 田中良和
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匠の国 日本

2010年03月05日 | 経営って何?!
昨今では、自動車では世界のトップメーカーであるトヨタ自動車のリコール問題が、いまだなお報道を賑わせています。最近の新聞の経済面やテレビを観ていると、日本人として自信と誇りを無くしてしまうのではないか…という感じさえ受ける内容だと感じるのは、私だけでしょうか。

日本人は昔から勤勉であり、努力家、職人肌でこだわりのある人が多かったようです。その下地があったからこそ、技術大国として精密機械から環境技術、IT技術などの繊細で精巧な技術が発展してきたのだと思うのです。

≪最近、日本人の間で、職人に対する「憧れ」が薄れてきているような気がしてならない。「ものづくり」が繁栄する条件は、突き詰めてみると、職人への敬意を持ち、彼らの仕事を正当に評価する国民が存在することに尽きるのではないだろうか。

「ものをつくる」ということは、それ自体が「喜び」を伴うものである。心血を注いだ作品が完成した時に達成感を感じない職人などいるはずはない。そこにやりがいを感じ、職人になりたいと思う若者は必ずあるはずだ。それに世間の「尊敬」という精神的支援が加われば、後継者の心配など杞憂となる。

あとは経済的基盤である。いかにすぐれた工芸品も、美術館に収められるだけでは存続は不可能だ。買ってくれる人がいて初めて生業として成り立つ。それも、職人の仕事への正当な評価、すなわち「本物」を愛する風潮さえ醸成できれば、そこに需要が生まれるはずだ。

実際、少々値段が高くなっても、「本物」を提供することにこだわっている現代の職人(今は企業であることが多い)は少なくない。そうした職人気質の企業に共通していることは、社長(昔風に言えば親方)は従業員と作ることの喜びを共有し、従業員は自分の仕事に誇りを持ち、社内の士気が高く活気があることである。

~中略~

「本物」を愛する人は必ずいる。彼らを満足させることが、匠の活躍の場所を広げていくのだ。≫

『匠の国 日本 ~職人は国の宝、国の礎~』  北 康利 著


私のやっている鍼灸治療はまさしく職人であり、匠たるべき技だと思います。確かに、現代医学的知識をしっかり勉強し、患者さまが安心できる、身体に関しての最低限度の判断力をつけることは重要なことです。

しかし鍼灸治療は、患者さまの皮膚に触れ、脈に触れ、直接ではないにしても筋肉の状態を診て、舌の状態を診て、目の輝きや、顔色、声の響き、足音、体臭、お腹の状態など、多くの身体の情報を、治療者の五感を、あるいは第六感まで働かせ、治療につなげる高度な職人技なのです。

様々、治療技術について書いてある書物などがありますが、やはり、最後のところは自分でやってみて、感触を確かめ、自分で感じて感覚を磨いていくしかありません。師匠の動きを見て、話し方に耳を澄ませ、それを真似て、そして自分でたくさん失敗し、反省して、よりよい治療方法、治療感覚を模索していく、突き詰めれば鍼灸治療もそんな「匠」の技術だと思いますね。

そこにあるのは、患者さまの喜ぶ姿であり、「楽になったわ」という言葉でしょう。これが私たちの仕事でいう”心血を注いで完成した作品”なのだと思います。

師匠をみるにつけ、他の国民から信頼があつい先生方を見るにつけ、自分はまだまだ「本物」には、ほど遠~~~~~~~~~~~~~いなと思うのです。

「本物」になれ

これは私の師匠 黒野先生がよく話される言葉です。
「本物」になれば、磁石が鉄を引き寄せるが如く、周囲から様々なものが引き寄せられてくるということでしょうか。「本物」目指して、日々精進の日が続きます。これは棺桶に足を入れるまで続くことでしょうね。それまで仕事やるつもりですから

「本物」を必要とする患者さまに、「本物」の医療が提供できるように、鍼灸師は常に向上心をもって努力し、「本物」を追求していく使命があると思うのです。

それが、鍼灸師の活躍の場を広げていくのだと思います。

自分の仕事を振り返り、日々反省、新陳代謝をしながら、日本の伝統的な「心意気」という「氣」を受け継いできた、職人「匠」に強く示唆を受けたのでした。

二葉鍼灸療院 田中良和
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2010 石川県鍼灸マッサージ師会 臨時総会 出席

2010年03月05日 | 鍼灸
2月28日(日)、石川県鍼灸マッサージ師会の臨時総会に出席しました。

 日 時:平成22年2月28日(日) 午前10時~午後12時
 場 所:石川県立生涯学習センター(旧石川県庁)

師会活動が4月から行われるのに、予算や事業計画が総会まで空白になるのはおかしいのではないか?ということで、今年から臨時総会が開催されることになりました。おおまかな事業や予算を決めるということですね。


 石川県師会 林 会長のご挨拶

今年は、はり・きゅう・マッサージの日(8月)、東洋療法推進大会in石川(全鍼師会大会)(9月)、ねんりんピック石川大会のサポート(10月)と大きな行事が目白押しです。

中央学術研修会も今年度同様、年6回開催されますし、各支部でも今年度同様、多くの鍼灸マッサージの普及活動(スポーツ大会や行政主催のイベントへのボランティア活動、公民館行事での活動など)を行っていきます。

いや~来年度も忙しい一年になりそうですな~

わたくしは、業会の用事に加え、全日本鍼灸学会への参加、また、生体調整機構学会や他の学会への参加も予定しています。
それに加え、私のライフワークでもある、星稜高校野球部でのトレーナー活動があります。今年も甲子園を目指しておりますので、出場すればさらに慌ただしくなること間違いなしって感じですね。少年野球のほうも観に行きたいですしね。

欲張りですよね~。まあ、なんとかなるでしょう

臨時総会では多くの意見が活発に行われました。いろんな意見があっていいと思います。名古屋にいるときは学術団体での組織としての活動が多かったので、業会の活動を積極的行い始めたのは金沢へ帰ってきてからです。学会と業界の違いをいつも感じています。何が違うかというと、学問を追求し医療人としての能力向上を目指すものと、仕事として生業を立てていくための普及啓蒙と立場向上を目指すものとで、違いがあります。
違いがあっていいのです。でも、学会と業界は、鍼灸師として両方に繋がりがあり車の両輪のようなものです。

業会に入るのは、保険取扱いなどの業務などで入るのは当然だと思っている人は多いと思いますが、やはり、医療を行う以上は鍼灸の学術専門団体である全日本鍼灸学会へ入るのは当然であると思いますね。そういう意識が少ないのが私たちの業界であることは、これからの代替医療や統合医療の流れからいくと、一人ひとりが考えなければいけないことでしょう。
専門学校や鍼灸大学でしっかり、そこのところを教育してもらいたいと思います。

さて、話を総会に戻しまして~私は、鍼灸マッサージ師会では広報局長&女性青年部長を拝命いたしておりますので、その報告を行いました。

特に若い人たちが集う女性青年部での活動は少しずつ活発にしていきたい旨、会員の皆様に申し上げました。
来年度の行事としては、

・ナイトセミナー:石川県でご活躍の先輩(ベテラン)先生の話を聴講する会
・心の講演会:心を養う講演会を行う(市民にも公開)
・若手の先生同志での夜の会議(いわゆる飲み会

などを企画しております。心の講演会に関しては、私が1月に、中和医療専門学校の新年交歓会の講演会でお話を聴講して感動、感動してしまった、『平成の駆け込み寺』と言われている、浄土宗 西居院の住職 廣中邦充 先生をお呼びします。12月の予定ですので、多くの人に聴いて頂きたいと思ってますし、子どもの教育を通して、家庭の大切さや心の大切さを意識して頂けたらな~と思っています。
詳細はまた、ホームページでも公開したいと思います

でも、やっぱり私は、飲み会で皆といっしょに騒ぎ、いろんなことを話すのが性分にあっているのかもしれません。

おっと 最後に、臨時総会での議長について一言。
本来の議長が、ご母堂様のご逝去で出席できなくなり、若手のホープ、豊島先生が急遽、議長の任につくことに…これがなかなかの議長ぶりでしたね。議長ぶりという言い方はおかしいですかね あれだけしっかりやれたら、これから議長の席が約束されてしまうかもしれませんね~豊島先生
副議長は、水野先生でした。こちらも若手の牽引役


 左 水野先生 右 豊島先生


 受付の太田先生と宮川先生 おまけで~す

私としては、昨日のこともあり眠いかな~と思いきや、逆に交感神経緊張でギラギラしてましたね~。カラダさんごめんなさいねって感じです。
そんなこんなで無事、県師会としては初の試みである臨時総会も無事終了したのでした。

これから、まだまだ後の予定が続く2月28日なのでした。

二葉鍼灸療院 田中良和
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2010 石川県針灸師会 新年会 参加

2010年03月04日 | 鍼灸
2月27日(土)、(社)石川県針灸師会の新年会が開催されましたので参加しました。

 場 所:テルメ金沢
 時 間:午後8時~10時


学術研修会を翌日に予定してあるので、いつも新年会はこの時期になるのです。その学術講習会の演題は、「認知症について」 講師は、医療法人積仁会 岡部病院 理事長 前田先生でした。これから迎える超高齢化時代には鍼灸師としても頭に入れておかなければならない疾患です。

しか~し、翌日は朝から晩まで予定がぎっしり詰まっていて、この学術講習会には参加できないのでした

鍼灸刺激は皮膚や筋肉に刺激を与えます。体性神経や自律神経を介して、脊髄レベルで、脳レベルで、そして液性(ホルモンやサイトカインなど)にも、何らかの変化を与える治療方法です。そして、鍼灸刺激の全てではありませんが、カラダを調整したり、制御したりするのが脳の役割です。そういう意味で、適切な鍼灸刺激は脳に好影響を及ぼし、身体機能にもいい変化が出てくるのだと感じます。鍼灸治療は、自然修復力や恒常性維持機構の管理システムをメンテナンスするといったところでしょうか。

脳の話や鍼灸のメカニズムの話をすると永遠に書いてしまいそうなので、このあたりでやめておきますね。

学術講習会に参加された先生から資料を頂いたのですが、非常に面白そうな話しだったので本当に聴きたかったです。資料を読んでいると質問したいところが満載でしたから…

今年の新年会は、すこし体調を崩された先生方もおり、若干、人数は少なかったですが、久しぶりに皆さんと、酒をのみ、美味しい食事を頂き、いろんなことを話すことができ、いい時間を過ごせたな~と思います。



テルメ金沢に一泊しました。明朝8時過ぎにはここを出ないと、明日の用事に間に合いません。しか~し、ここが人生楽しいところ。新年会終了後、針灸師会の若い先生方と午前3時ころまで飲んでしまいました

若い先生方の話を聞いていると、なぜか若さを感じられないのです。若さとは何か一つの目標に突き進む力といいましょうか、理想に向かって努力する姿勢といいましょうか、やりたいことにほとばしる情熱をかける青春、何か内からにじみ出てくる「氣」が感じられなかったのです。それぞれ持っているとは思うのですが… 
鍼灸師として、また、針灸師会での活動における「意味」「使命」というものをどう考えているのかな~とも思うのです。

私自身は、こう思うのです。

 まず、自分の好きなこと、やりたいことを仕事にできることに感謝。
そして、この仕事は、患者さまあっての仕事であり、患者さまの喜びが自分の喜び。
だから、患者さまに喜んで頂くため、常に学ぶ心をもち、資質向上していく。
よって、患者さまに必要とされ、他人の人生になくてはならない存在となっていく。
そこで、針灸師会は何のためにあるのか思考する。
まずは、誰のためにあるのか。
それは、鍼灸師のためにあるのだが、最後は、患者さまのためにあると分かる。
すると、一人の力では、市民すべてを救うことができないと理解できる。
だから、皆が情報を共有し、協力していく必要がある。
そして、一人の向上心あふれる力が結集すると、足し算では計算できないパワーとなる。
だから、市民のための大きな事業ができるようになり、地域に信頼ができる。
けっか、市民に地域医療の一翼を担う存在として、必要とされるようになる。
そして、その効果は波及し、あらゆる分野で鍼灸医療、鍼灸師が評価されることになる。
それは、鍼灸治療をさらに地域に広げ、根付かせる大きなパワーとなる。
そして、患者さまのためにもなり、原因と結果の法則により鍼灸師自身のためにもなる。
それは、患者さま、鍼灸師の豊かな人生をつくり、明るい元気な社会を創ることとなる。

自分がこの鍼灸師という素晴らしい仕事についた意味、使命とは何なのかということを思考することは大切です。また、いい仲間に恵まれ、目標を同じくする仲間と切磋琢磨できることの有り難さを感謝することも大切です。

患者さまの苦痛からの解放のため、喜びのため、より多くの人を助けるために自分がどうあるべきか常に反省し、思考していくことが、この道には必要だと感じます。
学術、技術の情報を常に学び、それを自分のものになるまで研鑽していく姿勢。それらを活かすのは、自分の「心」がなせる業なのだから、常に人間力を磨く姿勢。そのようなことを日々、意識することが肝心かなと思うのです。

そう考えると、広い視野から見つめることができ、東西南北、深浅、過去・未来など、いろんな方向から自分を客観的に分析できるのではないかと思います。そんなこと言ってる当の本人はまだまだできていないんですがね

深夜3時まで飲むのはどうかと思いますが(カラダが怒っている)、皆と膝を突き合わせて話すと、後輩、同僚、先輩、同業者の区別なく、いい刺激になるんですよね。私は基本的に人見知りですから、そこにお酒が入ると、少し饒舌になるんです。お酒さん ありがとう(失敗も多々ありますが…

目が覚めると…7時半 急いで風呂に入って、石川県鍼灸マッサージ師会の臨時総会へと向かったのでした。昨日のお酒はあまり残っていませんでした。足のある場所に円皮鍼を4か所ほどつけておくと、翌日は胃腸、肝臓ともに相当楽ちんなんですよね…あっ、飲む量やペースにもよりますがね

2月27日も素敵な一日でした~ 

二葉鍼灸療院 田中良和
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幸福の実!! 幸福の種!!

2010年03月02日 | 日常
最近、よく「幸福の木」に花がつきます。そのお蔭なのか、とくに目立って大きな出来事はありませんが、すご~く人生、仕事、人間関係において、

「幸せだな~

と感じることが多いのです。毎日が幸せって感じですかね。ですから、常に感謝、感謝です

さて、「幸福の木」に話を戻すと、上の写真は当院の「幸福の木」です(横になって見にくいかもしれませんが)。「幸福の花」が咲き、いつもなら花の部分を切ってしまうのですが、そのままにしておいたところ、

「幸福の実」がなったのです。

そして、これが「幸福の種」になっていくのでしょうかね

そんな当院にとっては珍しい現象である「幸福の実」を観ながら、私も毎日、毎日の出来事や出逢いの中で、幸福の種を蒔いていきたいな~なんて思うのでした。

蒔いた種のようにしか花は咲きませんし、実もなりませんからね。ヒマワリの種を蒔いてチューリップは出てきませんもんね

ということは、「今」の心の在り方が、自分の蒔く種(言葉や行動)に影響するんでしょうね。できるだけ自分も周囲の人たちも幸せになる種がいいですよね。
そんなことを考えながら、当院に実をつけた「幸せの木」に笑顔で声をかけているのでした。

二葉鍼灸療院 田中良和
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3月です!弥生です!マーチです!

2010年03月01日 | 言葉のちから 心のちから
3月1日です。春の気配が漂ってきています。新しい月のはじまりですね。

ハイチでの地震、チリでの地震、沖縄では約100年ぶりくらい久しぶりに大きな地震がありました。ハイチやチリでは多くの人がお亡くなりになっています。ご冥福を祈りたいと思います。

地球上で起こる様々な現象。人が起こすもの、自然が起こすもの、どれも何らかの意味があり現象として起こっているのでしょう。人はもっと自然に目を向け、自然との共生ができるように文明社会(人が創造する心)を律していかなければならいのではないかと、最近多発する大地震から思うのです。

さて、2月の自分はどうだったか、いろんな学びがありましたので、2月さんに感謝して、3月はさらに多くの学びが得られることだと思いますので、意識や志を高くもって臨んでいきたいと思いますね

≪お金のムダ遣い、物のムダ遣い、時間のムダ遣い。様々なムダ遣いがあります。そのムダ遣いの中でも、こころのムダ遣いがもっとも大きなムダだと思います。≫

『鍵山秀三郎 一日一話』  鍵山秀三郎 著


≪自彊不息の時候、心地光光明明なり。何の妄念遊思か有らん。何のために嬰累罣想(えんるいかいそう)か有らん。

【訳】人が自ら勤め励んでいる時は、心は光輝き、眩いくらい明るい。そこには妄念も怠け心もまったくない。また、心にまとわりつく気がかりや憂いもまったくない。

『佐藤一斎 一日一話 ~言志四録を読む~』  渡邉五郎三郎 監修


≪吾が心は明鏡のごとし 払拭して元よりちりなし 照して宇宙の外にあり 万相去りてまた来る≫

『中村天風 一日一話』  中村天風財団 編



今月も、全力で、こころを込めて、笑顔で明るく、楽しい心や理想・志を高くもって、自分の仕事や私生活を突っ走りたいですね。
「今」に、こころを込めて、粛々と流れる自然の変化を感じつつ、自然体で、また1ヶ月やっていきたいと思うのでした~。 

二葉鍼灸療院 田中良和
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