二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

3月 酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 参加

2010年03月20日 | 酔耀会(すいようかい)
3月17日(水)、酔耀会が行われましたので参加しました。

本日、体調を崩していた先生も久しぶりに参加され、酔耀会のメンバーがほぼ全員参加して勉強会が行われました。1名は多忙のため欠席でしたので11名ですかね。この勉強会を始めたのが3年前の1月だったと思います。

その時は5名でしたので、徐々にネットワークが広がってきていますね。今は福井県からの参加があります。福井の先生も「この勉強会は面白いし、得るところがたくさんあるので、まったく眠くならない」と言っていました。

まあ、それだけ皆、情熱があるということですね

☆内 容

・本当!?気の測定器~
 【石田先生】
気とはいったい何なのか。それは鍼灸師にとっても永遠の問題でしょう。工学博士である、ひろせ ゆきお氏(金沢学院大学知的戦略本部長・同大学院教授 兼 金沢大学大学院特任教授)がアクタスという雑誌に出していた記事を紹介し、気について少しばかり議論。ひろせ氏は、気の要素の一つが遠赤外線と考え、体から出る微弱な遠赤外線を増幅して測定する装置を試験的に開発し、今後の展開(ビジネス)として、予防医療用あるいは美容・健康維持・増進ツールとして活用できるのではと考えているようです。気はあるでしょうが、それを臨床的に証明できないので、確信を持って患者さまに説明できないのが現状です。患者さんにも分かるような、安価な装置が開発されれば面白いと思いますね。

・鍼灸の保険診療について
 【藤田先生】
鍼灸の保険治療について患者さまにどう説明したらいいか、また、書面で説明するためには、こんな感じがいいのか、という藤田先生の日頃の悩みを「相談」という形で勉強会に提出。本当に臨床現場は経験が浅い藤田先生ですから、全てが勉強。こんなこともオッケーな勉強会です。日頃の悩みや、好奇心のあること、疑問など、何でもありの勉強会です。全部勉強ですから。私も含め鍼灸マッサージ師会の保険審査委員が3名いますから、その意見も取り入れ患者さまに分かりやすい説明ができれば、それがまた信頼に繋がるというものです。この話題をきっかけに、保険の事情や状況も皆と議論したのでした。

・美容鍼について
 【安井先生】
東洋はり医学会に所属する安井先生です。その例会に出席した際に講師の先生が、日頃、接触鍼として臨床で使用していた方法を美容目的として応用できる可能性について発表があり、その概要を説明してもらいました。また、それを自身の臨床現場でも少し興味を持って追試してみたところの実感を話して頂きました。実技も交えてですから非常に面白かったですね。顔の鍼についてモニターになった女性の感想を聴くと、年齢に関わらず、肌の艶や弾力性が増し、化粧ののりが良好であったようです。1回の持続効果は2~3日のようです。鍼は不思議なもので、さするだけでも効果がある時が多々あるのです。美容に限らずです。鍼治療の生きる道はいろんな所にあるんですね。(私は美容鍼はしませんが…するかも

・皮膚について考える
 【宮川先生】
昨年の京都で開催された全日本鍼灸学会でも講演をして頂いた、傳田光洋 氏(資生堂ライフサイエンス研究センター主任研究員)の書かれた『皮膚から考える命、こころ、世界 「第三の脳」』から、その研究の一端を紹介して頂きました。皮膚に関する不思議、皮膚では実は様々な反応が展開され、思考回路があるのではないかというくらい緻密な機能があることが分かってきています。皮膚は体液を流出させないため、異物の侵入を防ぐばかりでなく、多くの機能があるのです。色も認識します。そんな意味で皮膚は「第三の脳」であるということなのです。ちなみに第一の脳は、脳脊髄であり、第二の脳は腸管です。鍼をさす時、まず接触するのは皮膚です。皮膚に様々な機能があるなら、それは鍼灸やマッサージの効果やメカニズムを考える上で頭にいれておかなければいけません。次回もさらに深いところを紹介して頂けるということで、楽しみで~す。

・不妊症に対する鍼灸治療
 【豊島先生】
36歳、女性の症例報告。約1年半ほどの鍼灸治療(顕微授精など高度生殖医療も受けている)を行ったが(週1回)良好な結果が得られなかった。体調はすこぶる良くなり、卵のグレードなども改善されたが、なかなか妊娠まではいかない。途中でドロップアウト。1年後、違う主訴で来院し話を聞いてみると、最終治療の翌月に生理痛がひどくなり、不正出血も認めたため病院で検査してもらったところ「子宮内膜増殖症」との診断で処置を受けたとのことであった。この病変が長年のホルモン剤により急激に起こったのか、どうして起こったかは不明であるが、これは子宮体癌の前駆症状ともされているため、気をつけなければいけないという話でした。決して不妊治療歴のある人の全てというわけではありませんが、注意する必要がありますね。また、子宮内膜症や筋腫など子宮内膜に何らかの病変がある場合は着床しにくい印象を豊島先生は得ているようでした。私のところも不妊症の患者さまが多いので参考になりました。

・「つわり」に対する鍼灸治療の経験
 【田中良和】
「つわり」は病気ではありませんが、ひどくなると妊娠悪阻にもなり、著しく生活の質を損ないます。妊娠周期におけるマイナートラブルであるとしても、改善できれば、妊婦さんにとってはいいことでしょう。34歳の妊婦さんの症例報告。5週目から「つわり」が始まり、最初は食べることもできないくらい気持ち悪かったが徐々に改善。吐くまではいかない。現在、24週においては食べることはできるが、他の人の食事のニオイを嗅ぐと気持ち悪くなる。夜、気持ち悪くて目が覚める。24週から鍼灸治療を開始(3回の治療)。治療中は今まで感じたことがないほどスッキリするのだが、帰ると元に戻ってしまうという状態で治療はドロップアウト。どんな治療方法が良かったのか、あるいは、「つわり」は治療しないほうがいいのか、治療できる時期(リスクマネージメント)についてなど議論しました。ここでもなかなかいい意見が出たので、今後に繋げていきたいと思います。


ということで、充実した勉強会でした。が、情熱が溢れれば溢れるほど議論が白熱してきます。内容とは関係のないことまで飛び交います。そこがまたいいのですが…。

そんなこんなで終了はいつも午前1時近くになるのです。

『中庸』に曰く、「博く学び、審らかに問い、慎んで思い、明らかに弁別し、誠実に実行する。人がこれを一回するなら、自分は百回行い、人がこれを十回するなら、自分は千回行う。果してこの方法を実行すれば、愚者であっても必ず賢者になり、柔弱であっても必ず強くなる」。

継続は力なりですね。そして、少しでも多く学ぶことを心がけることこそ、大きな力となり自分に返ってくるのですな~。

でも怠けてしまうのが人間の習性。そこのところは私も人間のようです。
その点、ワクワクするような勉強会があり、そこに向けて勉強できる環境があり、それを議論し合う仲間がいるということは、本当に感謝ですね 怠け癖も少し抑制されますしね

二葉鍼灸療院 田中良和
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2010 星稜野球部 初 練習試合 (対 南砺総合福野)

2010年03月20日 | 高校野球
今年は気温の差が激しいですが、徐々に春の足音が近づいて来ています。

星稜野球部にとって、2010年のスタートとなる練習試合が3月14日に行われましたので観てきました。

朝から雲ひとつない、いい天気 だったのですが、風が冷たい冷たい。動いている選手はいいかもしれませんが、じっとして観ている私としてはジワジワと固まっていくような、そんな冷たさでした。

でも、いい天気になって良かったと思いましたね

☆練習試合

  星稜南砺総合福野(富山)



 試合に臨む星稜の選手たち


 南砺総合福野ベンチ

選手は、みな初戦ということもあり、目的を明確にして試合に臨んでいたようです。結果を出せた出せなかった、それは別として、自分がどんな目的を持ち、何を意識し、どう試合を行ったか、それが重要なことであり、それが反省に繋がり、その積極的思考は、成功にしても、ミスにしても、次のステップアップに繋がる要素となっていきます。

特に試験あけで、1週間以上ほとんど練習をしていなかったわけですから、なおさら意識を高くして臨まなければ、ミスだけではなく怪我をしてしまうことも考えられます。

打撃、守備、ピッチングなど、始まったばかりなので、まだまだグランドに慣れて、調整していくことが必要です。その点は、始めとしては、まずまずでしょう。自分の欠けているところ、チームの欠けているところをチェックしながら、自分の長所、チームの長所をどんどん伸ばしていって欲しいと思います。



気になった点は一つだけ。「声に元気がない」ということ。それなりの声は出ていますが、外で野球をやれる喜び、一年のはじまりをこんな快晴のもと試合をできる感謝、自分のプレーをグランドで発揮できる嬉しさ、そんなものを表現する「声」というものが足らないかな~と思ったのです。

「声出せや」「もっと守備の時、元気にしゃべれや」「声が聞こえんぞ」ということを選手に話していました。意識の大切さとともに。

不調であっても、打てなくても、ミスをしても、変わりなく力をさせるのが「声」です。逆にこれをきっかけに、スランプから脱したり、何かを掴んだりすることもできるくらい高校野球には大切な要素だと思います。
調子がいいから、気合が入っているから声が出るのではなく、声を出すから、調子がよくなり、リズムに乗り、気合が入って、チームに勢いがついてくるのです。まず「声」を出すことが、自分たちの力を押し出してくれるのですね。


 応援・観戦する父兄会の皆さま

いろいろ課題が見つかったと思いますので、これから練習試合ごとに、また日々の練習においてパフォーマンスを上げていって欲しいと思います。この時期は怪我や痛みが出やすい時期ですから私も気を配る必要も感じています。


 練習に励む選手たち

本日は、午前中は練習試合、午後からは、実践的な練習を多くやりました。私は途中用事があったので、夕方には帰らせて頂きましたが、ここからの星稜野球部の飛躍を思いながら岐路についたのでした。

二葉鍼灸療院 田中良和
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