ＳＣ相模原エンブレム中央の「ひばり」

ＳＣ相模原のエンブレム中央の鳥は、相模原市の鳥「ひばり」をモチーフにしたもの、と公式ＨＰでは、解説しています。エンブレムを、よく見ると、翼が大きく鷲・鷹のような、肉食系の鳥にも見えますから、「ひばりをより力強く」表現しているのでしょう。相模原市の公共のインフラにも「ひばり放送」「ひばり球場」と、ひばりブランドは、市民の間にも広く浸透しています。ただ残念なことに、本物の「相模原のひばり」を、市内（特に旧相模原市内）で見かけることは、めっきり少なくなりました。

２００１年、アメリカンフットボールの実業団チーム「オンワードスカイラークス」が、相模原市の鹿沼台のＯＳフィールドを本拠地にして創設されました。言うまでもなくひばりは、英語で「スカイラーク」ですから、相模原の市の鳥を意識して出来たチーム名か？と思いきや、ファミレスの「すかいらーく」に由来するものでした。ですので２００８年、すかいらーくがスポンサーから撤退すると、チーム名は「オンワードオークス」に変わります。しかしオンワードの経営不振で、オンワードオークスは、たった１年でチーム活動を停止。チームが消滅してしまいました。今は、地元密着のスポーツクラブ「相模原ライズ」として、２００９年チームが再結成されＸリーグ３部から、新たな活動を開始しています。

合併する前の、相模湖町の町の鳥は「オシドリ」城山町が「メジロ」藤野町は「ヤマセミ」津久井町が「ウグイス」でした。いずれも町内で見かける、親しみやすい鳥を町の鳥にしていたのですね。４町ともに自然豊かな町ですから、ひばりを見かけることはあるかも知れません。新相模原市としてスタートして、４町ともに「ひばり」が町の鳥になりました。

今の麻溝公園競技場の周囲には、昭和５０年代くらいまで、ひばりがたくさん生息していたそうです。天高く舞い上がり、晴れやかにさえずる姿は、のどかな中にも人々に明日への夢と希望を感じさせ、市の象徴としてふさわしい鳥と、多くの市民が愛着を感じていたそうです。しかし、今ではなかなか見かけなくなりました。アメリカンフットボールの「ひばり＝すかいらーく」も消滅してしまいました。ＳＣ相模原のエンブレムの中心に羽ばたくこのひばりだけが、新相模原市民の心に残る唯一の「市の鳥」になるかも知れません。新しいひばりよ、再び天高く舞い上がれ！