後手の選択肢として、玉の移動よりも「銀対抗」を優先することはできます。
先手の速攻 (後手玉を移動したら35歩や45銀の攻めがあった) を警戒しているわけですが、78玉~68銀~77銀とされると合流します。先手が違いを生かそうと、78玉62玉58金右72玉66歩
持久戦模様に切り替えることはできます。後手が56歩同歩と動くのは最善ではないのですが、先手が55歩
飛を捕獲するよ、というのも (AIに聞くと) 最善ではないようです。67金などから駒組するほうが優ります。さて互いに最善ではないので意味不明の定跡ですが、55銀67金66飛
66同金同銀68金56歩53飛
中村先生は先手優勢だとしています。でも評価値は+173、どちらが正しいでしょうか。AIの読みを追いかけてみましょう。57金43飛成68金同銀57歩成
57同銀引同銀成33角成52銀
人間的には最善かどうかもわからないのですが、AIはほぼ必然だと考えています。41竜33桂32竜
68成銀同飛57銀18飛27金
67金18金57金45桂
激しいやり取りですが、駒の損得は消えています。67金56歩58歩28飛68金打
先手玉の守りは修復されて、57歩成同歩19金55角29飛成54銀
ここまで来れば評価値は+552の先手有利となるのですが、最初のあたりではAIも読み切れていません。
ちょっと不思議な定跡ですが、結果が知られたら出てくることはないでしょう。
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