名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

SS2-14 78飛戦法(7)

2024-09-03 | 基本定跡の研究

初手78飛戦法に対して、後手が角を交換しない場合はどうでしょうか。78飛84歩76歩85歩77角34歩48玉62銀

手順は省略してしまいますが

後手が角筋を止めたというのは実戦例があるのでしょう。でも作戦負けになりやすい疑問の構想です。56歩33角57銀43金16歩22玉15歩12香

穴熊に囲えば何でもよい、というのは間違いです。75歩94歩66銀

すでに先手が指しやすくなっているようで、後手はもっと駒組の工夫が必要です。64銀と対抗してみても68角

これは84飛と受けられたときに、AIに聞いてみると74歩同歩57角

65銀をねらって機敏に動きます。この図の評価値はすでに+300を超えて先手有利です。おとなしく82飛としても74飛73歩76飛

評価値は+350の先手有利です。後手は手損して穴熊も未完成です。

少しマシなのは

ここで84飛と浮かないことですが、42角74歩同歩同飛73歩76飛11玉

57角22銀77桂32金75銀

自然に動いて先手良し。評価値は+221です。

後手としてはどこかで角を交換することを視野に入れておくのが良さそうです。AIに聞いてみると

38玉42玉68銀32玉28玉14歩16歩64歩

53銀型よりも63銀型のほうが角交換する形には向いています。38銀63銀58金左54銀

66歩と止められても74歩~73桂~65歩の攻め筋があるし、先手に石田流に組まれても石田崩しの対策があります。(書いたことがありましたっけ?) 65銀も見せているので、75歩94歩46歩24歩、後手は手待ちをします。36歩ならば77角成

ここで角交換をして、左美濃に囲うくらいで十分なようです。評価値は-147、後手番なので動く必要はないし、先手から動く手段がありません。後手の無難な対応策と言えるでしょう。

 

 

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SS2-14 78飛戦法(6)

2024-09-02 | 基本定跡の研究

昨日の話の続きで、78飛84歩76歩85歩77角34歩48玉77角成同飛

22角から角飛交換は難しかったので、後手は普通に駒組を進める方が良いと思うのですが、86歩同歩同飛87歩82飛

8筋の歩を交換したくはなるでしょう。78金42玉75歩62銀38玉

先手の38玉は必要な手で、指さずに76飛だと54角を食らいます。この図でAIに聞くと、22角66角32玉とすれば先手から角交換するから1手得だとか、22角66角同角同歩とする方が得だとか、わずかな違いがあるようです。22銀76飛32玉28玉33銀38銀14歩16歩64歩86飛

先手のねらいとしては、飛をぶつけて85歩を打たせれば同じことだと。ただし評価値では86同飛同歩82歩のほうが後手にとってわずかに優ります。まあ85歩76飛63銀68銀52金右77桂

結局は手損していないと思ったら、先手が1手得しているようです。77飛の形でで76飛~68銀というのは、88銀の形で76飛~79銀68銀に比べると1手得なのか。それを嫌うならば途中で22角66角を入れるとか、そもそも角を交換しないとか。

先手の升田式石田流になりました。この図の評価値は-176の後手ペース。でも後手の指し方は難しいので、うまく指さないと互角になっていくのではないかと思います。

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SS2-14 78飛戦法(5)

2024-09-01 | 基本定跡の研究

初手から、78飛84歩76歩85歩77角34歩77角成同飛

桂ではなくて飛で取る手もあるみたいです。無理にでも升田式石田流にしようというのでしょう。1手損ですが、左銀を右に寄せるときに手損しないと思えば、同じことになるのかも(と思って後で計算してみたら1手得でした)。後手がそれを嫌うと、22角78金77角成同桂

角飛交換にすることはできます。22銀75歩62銀74歩

先手は角2枚でも鬼殺しのようなねらいが残っています。これを74同歩と取ると、55角73銀65桂64銀95角

こんな調子で簡単に先手優勢になります。なので後手は74歩を取れません。戻って

従来の手だと72金が手堅いはずです。55角33桂 (33銀より優る) 65桂

42玉46角打75飛

難しい攻防ですが、73歩成同桂同桂成同銀同角成同金66銀

先手は角銀交換で後手の飛を攻めます。76飛77金74飛75歩64飛56桂

後手にも54桂があり、64角同歩74歩同金71飛

この辺り、評価値は+100ほどの攻防が続きます。52角75銀同金73飛成81飛75竜74銀

ここまで進んでも評価値は+87、何とか先手ペースですが、難しい攻防です。

また戻って

ここからAIに聞くと、72金ではなくて42玉だと。65桂に32玉

先に玉を移動すると、33桂42玉よりも後手玉が深いです。55角72金46角打75飛

同じ手順の攻防ですが (先手は46角打ではなくて95角ともできるが、後手が75飛で55角を取る変化が出てくる) 、73歩成同桂同桂成同銀同角成同金66銀

ここでは78飛成同銀72飛で良いらしくて

評価値は-107で、後手ペースというよりまだ互角の範囲でしょうけど、評価値はマイナスになりました。後手が最善を尽くせばつぶれないわけですが、リスクを取り過ぎているかなあ、という気はします。

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