Mさんは鎌倉の古刹を描かれました。
「明王院」 水彩画 F8
みずみずしい緑に包まれたお堂の屋根は量感のある茅葺で
歴史を感じさせる風情をたたえています。初夏の頃でしょうか、
日差しの強さを感じさせる濃い影色がぎっしりと並んだ垂木や
大きさの違う小格子を白くはっきりと美しく見せています。
近づいてみました。
水を多く使って淡く、非常に丁寧に描き進めてお堂と草木などの
複雑な重なりをしっかりと表現されました。細やかな筆遣いながら
けっして硬くはなく、色を積み重ねながらも透明感があり発色も
良く、心がすっきりする爽やかな風が流れている作品です。
持ち味の清涼感は、初期から全ての作品に感じられるのです。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Mさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧下さい。