京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

梅・梅・梅見月

2016-02-16 22:14:00 | 季節のことば
実家のシンボルツリーは淡い紅色の梅の花。家を建てた時、庭の南東の角に父が選んで植えた梅の木である。

        
        数日前からぽつぽつ咲きはじめ、こんもりとピンクの傘になった。

              
              実家に植えられてから40年以上、堂々の風格になった。

        
        近所にあった広い広い植木畑から直接買い付けて植えてもらった、父お気に入りの
        木で、毎年よく花を咲かせる。

        
        父はこの花を愛で、よく手入れをしていた。父が逝ってからは植木屋さんに枝を切って
        貰っているが、そろそろ植木屋さん任せの期間の方が長くなりそうだ。姿がちょっと
        変わった…。

              
              花が咲きはじめると、父は春風に乗って、この梅の花に会いに来て
              いるかもしれないなぁなんて思う。あんまりきれいな空だったから。

        
        ホントにつくづく、可愛い花だと思う。

              
              すぐ近所のビルの入り口に植えられた梅の木は、ほのかなピンクの
              花と、白い花が同じ木に咲く。

        
        ピンクの花は紅色の蕾、白い花は若草色の蕾、背の低い小さな木だけど花咲く前から
        道行く人を楽しませてくれる。

              
              凛とした白い花と、恥じらうようなピンクの花がダンスパーティー。

        
        梅の花は顔を近づけてみると、端正な美しい花だなあ、と感心する。特に、ポッと
        花びらがほどき始めたばかりの蕾が可愛い。

             
        2月の異称は「梅見月」、町の角ごとに香りが漂ってきそうな梅の花の季節である。
        花の一つ一つは地味な花だから、よくよく眺めてこの季節を味わいたい。梅の花は
        「花の兄」と呼ばれ、百花に先駆けて咲く。春を連れてくる花だからね。