京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

桜若葉

2006-04-29 23:11:05 | 季節のことば
きのうの山形では桜がまだ咲き始めたばかり
紅色のエネルギーが枝の先でうずうずしている様子でした

東京では緑もみずみずしい桜若葉の季節になりました

          

          智恵子は東京に空がないという、
          ほんとの空が見たいという。
          私は驚いて空を見る。
          桜若葉の間の在るのは、
          切っても切れない
          むかしなじみのきれいな空だ。
          どんよりけむる地平のぼかしは
          うすもも色の朝のしめりだ。
          智恵子は遠くを見ながら言ふ。
          安達太良山の山の上に
          毎日出てゐる青い空が
          智恵子のほんとの空だという。
          あどけない空のはなしである。

             あどけない話……高村光太郎「智恵子抄」より


     この詩が書かれたのは昭和3年。智恵子が今の東京の空を見たら
     なんて言うだろうか。私にとっては昔馴染みの空なのかなあ…

     そんな空の下のベランダで、我が家のモッコウ薔薇が
     咲いてくれました。わずかな蕾しかもたなかったけれど

          

          今年は花が終わったらもう少しかわいがってあげよう