少し話は古くなりますが、先日高知からの帰り道高速に乗らず、Kさんがぜひ大田口に
ある豊楽寺に立ち寄りたいとのことで、下道を走り途中日本一の大杉、と大歩危散策を
して池田にでました。
この大豊町大杉の地名は推定樹齢3000年で国の特別天然記念物。南の大杉-根周り
20m、幹周15m、樹高60mで、私は大豊町豊永で一時幼年期を過ごしたのでこの
杉には愛着があります。母の里はこの大杉からバス(現在は廃線)で30分ほど奥の
田井というところなので、6年のとき母に連れられていちど大杉を見た記憶がある。
この大杉を有名にしたエピソードでは、やはり美空ひばりさんです。
子ども時代の美空ひばりさんが大豊町でバスの事故にあい奇跡的に助かり、療養後にこの
大杉に「日本一の歌手になれるように」と願ったという話が有名で、この大杉のすぐ近く
には、美空ひばりさんの遺影碑がありました。
これだけ大きな杉を一枚の写真に収めるのは難しいので、南の大杉だけアップしました。
JR土讃線では大杉、穴内、大田口、豊永(私の故郷)・・小歩危・大歩危と四国三郎と
呼ばれている吉野川の渓谷を望みながら走ります。
豊楽寺は、その大田口から吉野川北岸の険しい丘に立つています。登り口を通り過ぎ
豊永駅まできてUターンをして豊楽寺へ。狭いカーブの多い山道をずっと3kmほど登って
ようやくたどりつくことができました。
豊楽寺は、行基によって724年に創建されたと伝わる、土佐の古刹で柴折薬師とも呼ば
れ、日本三大薬師の一つに数えられています。柴折薬師の名は険しい道のりを通ってここ
にやってきた参拝者が柴を折ってその上に腰掛けて休憩したことから付けられたとか。
豊楽寺薬師寺は国宝にも認定。ほぼ正方形の入母屋構造の建物に反り返る形で付けられた
柿葺の屋根は、今も美しく荘厳な雰囲気を漂わせています。四国最古の木造建造物として
も有名とのこと。
境内の枝垂桜も見事でした。
案内板によると本尊は、豊楽寺薬師堂内に安置されている薬師如来坐像。
薬師堂内には他にも、釈迦如来坐像、阿弥陀如来坐像が安置されており、
薬師如来坐像とともに国の重要文化財に指定されています。
本殿の前にはお線香台の紋は土佐柏と呼ばれている山内家の三つ柏紋です。
山内家の信仰も伺うことができます。今話題の龍馬伝で賛否両論の岩崎弥太郎が起した
三つ柏紋は三菱グループのマークの元となる紋章です。
香台に巻きついている龍の尻尾を良く見ると独鈷のようですが、このお寺は真言宗です。

豊楽寺薬師堂に行く途中山間部で見つけた「なにこれ?」は新聞受けか
郵便ポストのようです。集落の家々は山間にあるので、配達が大変なのでこのような
道端に設置されているようです。箱には名前が書かれている。色分されているの理由
はどのような意味があるのでしょうか?興味深いですね。