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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

NHKのドキュメンタリーと唐牛健太郎

2024-06-04 01:10:22 | 想い出を掘り起こす
NHKで「映像の世紀 バタフライエフェクト 安保闘争 燃え盛った政治の季節」を観た。
最近、私が所属する同人誌に2回にわたって連載し書いた時代とほぼ一致するもので感慨深かった。
NHKの描写はこの番組特有の淡々とした事実の積み重ねだが、かえってそれが今様の忖度を廃して、当時の様相をかなり忠実に伝えていたように思う。
映像はもちろん東京中心だが、愛知の地で同時刻、同様の状況に身を置いていた自分の青春が改めて偲ばれた。

             

特に懐かしかったのは、60年安保当時の全学連委員長だった唐牛健太郎の映像だ。
お互い多忙な身、交流の機会は少なかったが、秋葉原の高架下で地方大学の出身者のみ4人で飲み明かした日、宿を取りそびれて彼の下宿へ泊めて貰ったことなどが思い出される。
これらの機会に彼が主張していたのは、反中央、反東大、反権威であった。それが、あれほど著名であった彼が、その後の人生を、高度成長にもおもねることなく、無頼ともいえる生活を選択して生きた要因だと思う。
この番組でも、漁師生活を送っていた頃のものが出てくる。
私が最後に出会ったのは、彼が亡くなる半年ほど前、徳洲会病院のオルガナイザーとして名古屋へ来た折だった。居酒屋の店主だった私に、入口を入る早々、「よおっ、元気そうだな」と明るく声をかけてきた映像が、いまでも焼き付いている。
唐牛は自分の生き様を自由に選択し、47歳でその生涯を終えた。それ以後、40年近く、私は無様なまま生き延びている。

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カエルの歌が 聞こえてくるよ

2024-06-03 00:55:46 | よしなしごと
 何を知らせたいかというと、久々に夜遅く帰宅し、遠く離れたバス停から家まで歩く途中、うちからはとっくに見えなくなってしまった田んぼに、田植え近しと水が張られていて、蛙たちが一斉に鳴き出した風情である。
 
 
 水がなくて田んぼが干からびた状態だった頃、蛙たちはいったいどこにいたのだろう。
 
 半世紀以上前、わが家は周囲四面が田んぼで、エアコンもない時代とてすべての戸や窓を開け放って風を通していたいた。
 で、その全方位から蛙の凄まじい鳴き声に攻められ、ラジオもTVもボリュームを大きくしないと聞こえなかった。
 
 ちょっと玄関など開けておくと、いつの間にかトノサマガエルの来訪があったりと・・・・還らぬものはすべて「いとをかし」である。
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