今日の「朝日新聞」日曜特集「GLOBE+」は「海をむしばむ温暖化と酸性化」の記事を載せている。その書き出しはこうだ。
地球温暖化と海洋酸性化。「双子の悪」が豊かな海を破壊しています。その原因は、私たちが大気中に大量に放出している二酸化炭素です。
特集はまず、オーストラリアのグレートバリアリーフでのサンゴ礁の惨状と、それを護る人たちの活動を伝える。600種のサンゴ、1,600種の魚類、30種以上のクジラやイルカの生存が掛かった地域でもある。
こうしたサンゴ礁の危機はむろん大問題だが、私にとってさらに関心があるのは、それによる魚類の生態の変化であり、わたしたちが口にする普通の惣菜魚の変化である。
庶民の秋の味覚、サンマが獲れなくなったのはここ数年の話だ。かつては100円も出せばまるまると太った刺し身にも出来る鮮度のものが手に入った。
今はもう、線香ほどの細くて油っ気もなくパサパサしたものが300円でやっと手に入るありさまだ。
それが今度は、鮭にまで及びつつあるという。高度成長期の垂れ流しで汚れきった河川が浄化され、鮭の遡上が可能となった河川では、食用として捕獲すると同時に、ン百万という稚魚を人工孵化し、海へと帰している。「何年か先、またおいで」というわけだ。
その循環がうまくいって、ここしばらくは鮭の漁獲量も市場への供給も安定していると見られてきた。
しかし、その循環が崩れつつあるというのだ。ようするに、そうしてせっかく放った鮭が成長しても元の河川へ戻ってこないというのだ。日本の北部の河川とその付近の漁場はその循環に頼っているのだが、それが著しく期待を裏切る結果となっているらしい。
これと同じ現象は、緯度を同じくする太平洋対岸のカナダでも起こってるという。
これらに反して、より北方のアラスカ、ロシアのオホーツク沿岸ではここの処、鮭の大漁に沸き返っているという。このよって来るところは明らかではないか。日本やカナダで育てた鮭が、温暖化を嫌ってより北上しているのだ。
このままでいったら、やがて鮭の切り身は高級魚の仲間入りかもしれない。
こうして移動できる魚類はまだいい。はじめに書いたサンゴは動物でも、魚類のようにその生息域を急激に変えることはできない。可愛そうだが、座して死を待つことになる。
それと同様、私たち惣菜魚の消費者も、座しておのれの可能な食を維持するほかはない。サンマも鮭のだめならサバやイワシにするかという選択もじつは先行き安定したものではない。
サバはここんとこ急騰していて、サバの水煮缶なども倍近い値上がりとなってる。そしてイワシも、その漁獲量が減少しつつあるというのだ。
こうした人間の営みが地球環境そのものを多くく変化させるこの時代を「人新世」というのだそうだが、そう名付けたところで、私たちの営みが楽になるわけではない。
え? G7? あんなもん戦争ごっこの片棒担ぎ以外何の役割も果たしはしない。広島で開催したのも岸田の故郷へ錦を飾る以外の役割はなにもない。
核の廃絶?核抑止力の断固とした維持を再確認したということは「広島は核の実験場」だったのであり、われわれは、その「成果」を踏まえて核を持ち続け、必要とあらばそれを強化しますよ。日本の皆さん、先制攻撃可能まで踏み込まれたのでしたら、核弾頭の一つや二ついかがですか。あ、わが方には豊富な在庫がありますからお値打ちに配備して差し上げますよ・・・・ってえのが「ヒロシマサミット」というわけだ。大江健三郎が泣いてるよ。
と脱線したところで、写真はわが家の植物たちの現状。
鈍感な私が気づかない気候変動をキャッチして、それぞれがその開花時期、実を結ぶ時期などを選択しているのだろうな。
(最初の写真のみ、今日付「朝日」の「GLOBE+」から)
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