イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

夜露死苦

2008-09-07 23:17:49 | スポーツ

大相撲は死んだ。そう断言していいと思います。露鵬が弁護士を従えての昨日(6日)の記者会見映像を見て確信しました。

「自分は相撲が好きで、相撲を一生懸命取ることしか考えていない」「(再び陽性と出た検査結果は)信用しない」「(「大麻を吸ったことはないのか」の質問に)吸ってない」とドスをのんだような顔で言い張っているのと同時進行で、北の湖理事長は「本人がやっていないと言っているんだから、何度でも精密検査すればいい」「民間の検査機関では責任が問えないから、警察の科捜研で調べたほうがいい」とか何とか言って、結果的には、実質、時間を稼いでいるわけです。

北の湖理事長に誰か教えてあげないのかなと思うのですが、オリンピックで毎回、いろんな種目でドーピングが露見するたび、欧米人は絶対に「はい、やりました」と自分からは認めません。“早めに認めて謝ったほうが心証が良くなる”という考え方は向こうの人はしないのです。欧米が、ロシアがどうとか言うより、世界じゅうで“潔く腰低く謝るが得で善”と考えるのは日本人だけかもしれない。

やってても認めない、飽くまで争うのを当たり前とする外国人の価値観、遵法観で動いている弟子を、トップである理事長が制御できず、弁護士を従えて「出るとこ出るぞ」と開き直られているというのは、もうスポーツ団体として死に体に等しいと思う。ルールあってのスポーツ、おカネを払って観て興じてくれるファンあってのプロスポーツですから。

露鵬関はキャラとしては悪役に絶好な顔をしているし、いつだったか和製ツッパリ代表千代大海関と一番取り終わった後土俵外で睨み合ったり、風呂場の窓叩き割ったりしていた頃はプロレスっぽくて、ひとりぐらいそういうキャラいてもいいじゃん、と思えたのですがね。麻薬じゃ洒落になりませんわね。相撲界って言わば一種の花柳界ですから、「麻薬と言えば」ヤクザ・黒い交際へつながる連想を、逆にいちばん忌み嫌うんですよね。中央競馬会なんかとよく似ている。

こんなことになる元凶は外国人力士を入れたからだとは思いません。それより協会側、部屋・師匠筋側が、門を叩いてきた外国人を舐めて、バカにしてるんじゃないかと思う時すらあります。

まず四股名からしていけませんよ。“”鵬、白“”山なんて、露(つゆ)と言えばはかないもの、命短く消えゆくものの象徴じゃないですか。土俵をしっかり踏みしめて、辛抱して耐えて根を生やし花を咲かせる、相撲のイメージと真逆。ロシア人だから“露”という、その発想がイージー。

サンズイが付いてましになったけど、琴“欧洲”だってずいぶん安直な命名ですよ。彼の生国ブルガリアって、欧州でもずいぶん辺境のバルカン半島の隅っこなんですけど。そのうちフランスやオランダやドイツの力士が入ってきたら、「なんでブルガリア人のくせにあんなスケールのデカい名前なんだ」「オレらのほうがメジャーな欧州だぞ」ってクレームがつくかも。

いっそ“陽来土(ようぐると)”にすればよかったのにね。ブルガリアって漢字表記すると“勃牙利”ですから、“琴勃○”とか。

………………………「帰る。国で農業継ぐ」って言われちゃうな。

でも、本当に安直ですよ。もう30年ぐらい前ですが、南太平洋のトンガ王国出身の力士が大挙入門してきたことがあり、四股名が“南ノ島”“椰子ノ島”とか、安直を通り越して、もうね、絵本からとってきたみたいでした。

アルゼンチン出身で“星誕期(ほしタンゴ)”は競走馬みたいでちょっとひねりがあった。アメリカはセントルイス出身だから“戦闘竜(せんとうりゅう)”、って人もいましたな。「どうせなら“田園調布”にすればよかったのに」とお笑い番組の見すぎのようなことを言っていたのは、そうです、月河です。

まあ、個々の力士さんたちには何の問題もない。ただ、四股名命名センスに“○○国人であることをアピール材料にする”あわよくば的色気が透けて見えるのが、どうもおさまり悪いんですよね。やはり大相撲が国技をもって任ずるなら、何国人だろうと日本人の新弟子たちと同じ文脈で名づけ、鍛えてほしいではありませんか。ちょっと前の武蔵丸(むさしまる)、曙(あけぼの)なんて、いい四股名でしたよね。あんなにでっかいのに“小錦(こにしき)”なんてのも巧まざる愛嬌があった。

このままでは、もしそれこそフランス人力士が来たら“仏ノ国(ほとけのくに)”とか付けかねませんよ。オランダ人なら“蘭ノ海(らんのうみ)”。ドイツ人なら“独逸風(かつはやて”ですかね。

スペイン人なら“西ノ牙(にしのきば)”、ポルトガル人なら“葡萄牙(ぶどうきば”……ってそのまんまか。

て言うか、だんだんおもしろい感じになってきてるではないか。打ち止め。

さて、10月クール(放送開始は929日)の東海テレビ製作昼帯ドラマ『愛讐のロメラ』、公式プレサイトも立ち上がって徐々に情報が集まってきています。

脚本・演出が06年『紅の紋章』、07年『愛の迷宮』とほぼ重なる布陣なので、どちらも途中であきらめてしまった身としてはかなり見通し暗くなりますが、年の暮れのゴタゴタが吹っ飛ぶようなテンションが最終話まで持続する昼ドラを今度こそ観たいですしね。

公表されているクレジットの中で、最注目は音楽のコーニッシュさんですね。『愛の迷宮』に続いて今年4月クールの『花衣夢衣』も担当、わずか1年のあいだにこの枠のドラマ3作手がけられることになります。この登板間隔はちょっと前例の記憶がありません。よほど視聴者にも、製作サイドにも好評だったのでしょう。

『花衣~』の和楽器押しは、ちょっと自宅で放送時間外にも聴きたい音色ではなかったので遠慮しましたが、早々とドラマ本編を脱落した『愛の迷宮』サントラの郷愁に満ちた、夕映えの空を見上げるような広がりと包容力に富む音が、ドラマから独立してヘビロテになるなど、コーニッシュさんのメロディメーキング、サウンド構築力はまだまだ奥があります。

『迷宮』前半では池上季実子さんがナレーションをつとめるなど画面に映らない贅沢なサプライズも、製作会社が同じだけに、またあるかもないかも。

もう30年以上も前、確か73年頃と思いますが、大ヒットした曲ではないけれどいしだあゆみさんに『愛愁』という佳曲がありました。作詞者は忘れましたが“愛”と“愁い”をひとつにした造語の何とお見事なことよと思った記憶が。

こちらは“愛”と“復讐”をひとつにして“愛讐”と来ました。無理矢理だけどちょっと引っかかりのある字面。シンプルで、かつ難関な課題“次回が待ち遠しいと思える連続ドラマ”になればいいのですがね。

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