イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

割れ鍋に綴じ蓋

2007-08-02 17:38:21 | スポーツ

 横綱朝青龍関。出場停止2場所だそうです。

 第一報を見たときはたった“2試合”かよー、処分甘いなと思ったのですが、考えてみたら年内9月と11月場所しかないですから、実質「今年いっぱい謹慎」ですね。

 栃若時代から大相撲を知っている高齢家族その1などは、「ヤツのことだから4ヶ月も相撲取れずにぷらぷらしてたら、絶対その間に、今度はもっと大きな不行跡をしでかすに決まってるから、そのとき天下晴れて相撲協会から永久追放できるのを、理事長以下全員心待ちにしているのだ」との読みです。

 まぁそんな、対モンゴル人民共和国との国交まで揺らぐような問題には発展しないことを祈りたいですが、それにしても昨日夜のNHK総合のこのニュース、“因縁の旭鷲山戦で髷つかんで反則負け”に始まり、“相手が土俵外に出てからの駄目押し”“勝負審判席に向かって物言いつけろのアピ”など“朝青龍・ヒールの軌跡シリーズ”とでもタイトル付けたい絵になってたのは大笑いでした。

 例の、モンゴルでのサッカーの映像は“証拠物件”みたいなノリで何度もTVで流れましたね。

 帰国の飛行機内で中田英寿さんやサッカー関係者と遭遇、急遽出場が決まったそうだけど、不思議なのは、そのとき横綱の周囲に、「ヨコヅナ、サッカーはまずいですよ、疲労骨折している(ことにして休場届を協会に出している)んだから」と警鐘鳴らす、ストップかける人はひとりもいなかったのか。

 中田さんを始めサッカー界の人たちは日本ではなく外国から来たのだろうし、朝青龍関がどんな負傷をして、どう届出してモンゴルに来ているのかなど知る由もないでしょうが、横綱たるもの、付け人とか若い衆とか、相撲界の者をひとりも同行させないで移動するものなのだろうか。

 まあ、同行してたとしてもパシリだから、警鐘なんかの役には立たないか。部屋の高砂親方の言うことも聞かないらしいですもんね。噂だけど。

 横綱ってのは、斯界の現役トップだから、親方・師匠とか部屋という組織を離れると、自分の行動を律することができるのは自分しかいない、ということなのか。

人間「自由には、その大きさに比例する責任が伴う」とも言いますね。

 その孤独と厳しさに耐えてこそ横綱たり得るということなのでしょう。

 それにしても、年内2場所。朝関をご贔屓で、モンゴル語の本名もそらんじているらしい敬宮愛子内親王にはどう説明…いや、ご説明申し上げたてまつるんだ。

 『金色の翼』第24話。

 修子の入国年月日についても、踊り子疑惑も案の定、真偽不明のまま、槙は「一族の者が私を陥れようとして流した作り話よ、私が噂通りの女でも信じると言ってくれたのに、あなたは私よりもあの弁護士を信じるのね」と、修子の涙と平手打ち&“これっきりよ攻撃”に簡単に陥落。

 やっぱり、修子の夫殺し疑惑の真偽でサスペンスを支えるのは無理。わかりきったことです。

 サスペンスは“確かめても確かめても疑心暗鬼”“肉体関係の甘美さでしか真偽を実感できない”隘路にはまっている、槙の心理にこそあるのに。

 槙に示唆されて二度も修子の部屋に潜入、パスポート覗き見を試みた挙句、ピンブローチの留め金から修子にバレバレで屈辱と罪悪感にまみれ「どうしよう」と真剣に途方に暮れたのに、そうさせた張本人の槙に「その(パスポートの)ことならもういいんだ、彼女が(夫殺しを)やってないことは確かだから」と突き放される理生哀れ。

 しかも、槙が確かだと言い張る根拠は、彼自身は「オレも兄貴の事件への関与を警察に追及されたから、やってないのにやっただろうと詰問される者の痛みはよくわかる」と“精神的な共感”を主張しますが、実際には肉体関係の感触、身も心も彼女に参っているから、それに尽きるのです。

 ここまで踏みつけにされて、なお槙に「あなたが彼女を信じたいならそれでもいい、でも私だってあなたが私を裏切らないって信じてるんだから、それだけ忘れないで」と言い続ける理生は、槙にとってある意味きわめて寛大な恋人ではあるけど、先の朝青龍関の“自由と言う名の責任”ではないが、途方もなく大きな“寛容と言う名の束縛”を課す恋人ともなってしまいました。

 もうそろそろ、“槙が修子とくっつきたい余り、邪魔な理生を消す”流れが来てもおかしくない。

 明日25話のストーリーをドラマ公式サイトで見て、改めて驚いたのですが、物語開始時点で、理生と槙は一線を越えていなかったんですね。

 理生が、島を出て伯母の庇護と拘束から自由になることと、一緒に働いてきた槙の存在とを重ね合わせて「あなたと一緒に飛びたい」と槙にしきりにアピールし、槙も呼応してハグがてら押し倒したりする描写はあったけど、確かに、狭い島のホテルでセツさんに見張られていたら、一線越えて関係継続する機会は望み薄だったかも。

 しかし、“自分は両想いだと思っているけどまだセックスはしていない”相手の男が、2人幸福になる資金をせしめる計略だけのためとは言え“自分以外の女とセックスをする”ということに、理生ほど耐えられる女性が普通に居るものでしょうか。

 「あなたが修子さんといくら偽りのキスをしようと、私の唇はいつもあなたとの真実の愛のためにここにあるのを忘れないで、だから存分に彼女とキスしてくるといいわ」と理生は計略序盤に不承不承許し、確かめるように、食いだめならぬ“吸いだめ”のように槙に唇押しつけていたけど、“キス”と“セックス”の間には字ヅラ以上に暗くて深い河があるぞ。

 なんかこの計略、はなから真実味なさ過ぎだった気がしてきました。

 明日の予告音声からすると、理生も「もう修子さんに、槙が近づいたのは金欲しさの計略だったとバラす」と槙に迫るようですが、これも“そんなことどうだっていいのに”の範疇だなぁ。

 だって修子の立場からしたら“自分に近づいてくる人間で、自分のカネに興味のない者は居ない”って、百も承知に決まってるじゃないですか。昨日今日裕福になったんじゃないんだから。理生が意気込んでバラしたって、「槙が金目当てだった?そうでしょうね、それが何か?(彼はもうお金より私との関係にメロメロなのよ、お気の毒に)」じゃないの。

 別に何の破壊力も、ストーリー推進力もないよ。

 「これでサスペンスにしよう」と狙ってる箇所が、ことごとくジャストミートしてない。かすりもしない”で空振りばっかり。

 次回以降への期待は、迫田が槙にほのめかす“利用価値”と、今日セツさんに持ちかけた「あなたを見込んでひとつ頼みがある」ぐらい。

 “どこをどうすればもっと心理劇として収斂するのか”を考えながら観るのも、ちょっと疲れてきました。

 ただ、今日は、迫田が槙に見せた“同僚ダンサー・モニカ”嬢の写真に結構インパクトがあったので、それをもって許すとするか。迫田は「笑顔がなかなか可愛い女性」とクチキャプション付けてましたが、顔、ほとんどわかんない写真でしたけど。

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