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反原発本

2012年12月13日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

原発の話題に集中してしまいますが、私は反原発の本もかなり目を通しています。原発事故の後、雨後のタケノコのように出てきたものがほとんどですが、中には今から20年も前に、福島原発で使用されているマークI型原子炉の欠点を指摘しているものもありす。

・原発はなぜ危険か―元設計技師の証言   田中三彦 岩波新書

著者の田中さんは、バブコック日立で圧力容器の設計をされた方ですが、圧力容器の設計には、HITAC 8350とかIBM S/370とか今で言えば、かなりクラッシックなコンピュータが使用され、私も若い頃この2機種のお世話になっていました。この頃のコンピュータは、このブログを書いているPCよりも性能面では、遥かに劣るもので、現在のスパコンの千万分の一以下の実力でしょう。当時としては最新であったのですが、現在の水準から見れが心細くなります。HITAC 8350で一晩かかった計算がIBM S/370で50分でできたと言うことですが、その程度のものでしたら、現在のスパコンでは1秒もかからないでしょうね。現場の真面目な技術者の書いたものですが、今から見ると歴史の教科書ですね。ただ、そのとんでもなく古いものが、今でも改良されずに使用されていたのは原発固有の問題と言うより運用/政治の問題です。色々な分野で、この40年間は信じられない位の進歩を遂げています。その40年前のものを相手に反対してもピンボケなのです。

GEでMarkI の施工管理に携わった菊池さんの御指摘も貴重です。MarkIの欠点を改良したMarkIIが有るのに、ワザワザ、古いMarkIを使用した浜岡の謎。これも原発固有の問題ではなく、政治の問題です。

・原発をつくった私が、原発に反対する理由 菊池洋一 角川書店

反原発の本が沢山あるの中で、これらは、原発の建設に関わった方が反省を込めてしたためたものですが、ここで指摘されているのは、本質的には原発の問題点と言うより、設計/製造のポリシーの問題であり、航空機でも建築物でも土木工事でも何にでも共通する取り組み方の問題点です。現場に携わった人の隠された現状の報告と言う点で一読に値します。

この著者のお二人は、原発に関わった人生そのものを反省し、生き方を変えたのは勇気ある決断/行動ですね。サラリーマンは、中々そこまで決心できずに引きずられている場合がほとんどですから。しかし、MarkI のようにGE自体が手探りで作っていた時代と異なり、より安全なものが、直ぐ手の届く段階にあるのですから、ここで指摘された問題に応えられるものを現在の技術で作ればよいのです。

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