こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。
先日の展示会「教育ITソエリューション」の出展を見ていて学校のモデル自体が変化しつつあると感じました。
情報を得て、それを自分の知識とすることがそれほど簡単ではなかった時代では、師が苦労して獲得した知識/情報の一部を切り売りするような形で生徒へと伝えられ、その過程で師の人間性により単なる情報のみに留まらずいろいろなことを学ぶのが師弟関係でした。義務教育においても同じようなモデルで行われてきました。生徒よりも知識経験が豊富で物知りの先生が生徒に情報を切り売りするというモデルです。先生は生徒より年長というだけである程度はこの優位性は保てた時代です。
ところが、情報はネットで検索でき、大学の講義や英会話の練習までネットの上でできるとなると師とのつながりなどなくても欲しい情報を得ることは簡単なこととなりました。ネットの上での情報量は個人の比ではありませんから、教える側も単なる情報の切売りだけでは対抗できない時代となると、教える側の優位性を確保するのは、ネットなどでは検索しようのない最新の情報で対抗するしかなくなりました。学ぶ側の情報入手手段が教える側の優位性を崩してしまったのです。旧来の学校のモデルは成り立たなくなりつつあるようです。
しかし、教育というのは単なる情報の伝授ではありません。師と生徒との間の知識や情報の伝授を超えたところにあるのですが、先日の教育ITソリューションでのデモを見ていて情報産業は日本の教育界を破壊する一因になりかねないとの危惧を抱きました。そもそも「企業内教育」という言葉もありますがあれは正しくは「企業内訓練」と呼ぶべきものです。日本語では教わることは全て「教育」の一言で表してしまいますが、海外の企業では、Job training, Skill transfer などと呼び、企業内教育を「Education」と呼ぶのはいくら図々しい欧米人でもしません。 「企業内教育」は「教育」ではなくて「訓練」あるいは単なる「知識/技術の移転」にすぎません。 「教育」とは全人教育に代表されるような人格にまで及ぶようなものが「教育」なのです。企業ははそんなことまでしません。
情報産業は、社内での情報伝達や、企業内訓練に用いる手段をそのまま「教育」の場に持ち込もうとしているように見えます。「教育」と「訓練」の違いを自覚されてからにしていただきたいものです。いくら学習の効率が向上しても、それだけで「教育」に貢献しているとは思わないでいただきたいものです。また、学校においても、学習効率の良さで教育の質を向上させていると勘違いしないで欲しいものです。道具だけ立派になっても現在の教育で最も足りていない部分については何の助けにもなりません。
〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町24番地8
SOHOステーション703
落雷対策専門の株式会社落雷抑制システムズ
電話 045-264-4110
公式サイト http://www.rakurai-yokusei.jp/
Eメール info@rakurai-yokusei.jp
先日の展示会「教育ITソエリューション」の出展を見ていて学校のモデル自体が変化しつつあると感じました。
情報を得て、それを自分の知識とすることがそれほど簡単ではなかった時代では、師が苦労して獲得した知識/情報の一部を切り売りするような形で生徒へと伝えられ、その過程で師の人間性により単なる情報のみに留まらずいろいろなことを学ぶのが師弟関係でした。義務教育においても同じようなモデルで行われてきました。生徒よりも知識経験が豊富で物知りの先生が生徒に情報を切り売りするというモデルです。先生は生徒より年長というだけである程度はこの優位性は保てた時代です。
ところが、情報はネットで検索でき、大学の講義や英会話の練習までネットの上でできるとなると師とのつながりなどなくても欲しい情報を得ることは簡単なこととなりました。ネットの上での情報量は個人の比ではありませんから、教える側も単なる情報の切売りだけでは対抗できない時代となると、教える側の優位性を確保するのは、ネットなどでは検索しようのない最新の情報で対抗するしかなくなりました。学ぶ側の情報入手手段が教える側の優位性を崩してしまったのです。旧来の学校のモデルは成り立たなくなりつつあるようです。
しかし、教育というのは単なる情報の伝授ではありません。師と生徒との間の知識や情報の伝授を超えたところにあるのですが、先日の教育ITソリューションでのデモを見ていて情報産業は日本の教育界を破壊する一因になりかねないとの危惧を抱きました。そもそも「企業内教育」という言葉もありますがあれは正しくは「企業内訓練」と呼ぶべきものです。日本語では教わることは全て「教育」の一言で表してしまいますが、海外の企業では、Job training, Skill transfer などと呼び、企業内教育を「Education」と呼ぶのはいくら図々しい欧米人でもしません。 「企業内教育」は「教育」ではなくて「訓練」あるいは単なる「知識/技術の移転」にすぎません。 「教育」とは全人教育に代表されるような人格にまで及ぶようなものが「教育」なのです。企業ははそんなことまでしません。
情報産業は、社内での情報伝達や、企業内訓練に用いる手段をそのまま「教育」の場に持ち込もうとしているように見えます。「教育」と「訓練」の違いを自覚されてからにしていただきたいものです。いくら学習の効率が向上しても、それだけで「教育」に貢献しているとは思わないでいただきたいものです。また、学校においても、学習効率の良さで教育の質を向上させていると勘違いしないで欲しいものです。道具だけ立派になっても現在の教育で最も足りていない部分については何の助けにもなりません。
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