こんにちは。落亜抑制の松本です。
いよいよ今年も終わりになります。 年末ともなると、来年度の目標が注目されますが、弊社の来年の目標ですが、来年は早い時期に今までの国内設置台数が4000台を超える事と、日本/米国/中国/欧州の特許まで取得した「避雷球」の保護範囲についての研究を進めたいと思っています。避雷球が室内の放電試験設備では、従来の通常避雷針やPDCE型の避雷針を凌駕する性能を示しているのですが、では具体的な保護範囲はという事になると明確に回答するのは困難なのです。
自然界で発生する事象の大きさ/強さなど何が起こるか分かりませんので、避雷球についても、PDCEについても、保護範囲について保証できるような数字はありません。PDCEで高さの5倍(水平距離100m以内)というのも、実証試験に基づく値ですが、おおよその目安であって保証値ではありません。確実に言えることは、室内の放電試験での放電開始電圧が、通常の避雷針で約500kV、PDCEで約630KV、と同じ環境で,避雷球は試験設備の最大電圧750kVでも放電しなかった事実はありますが、この放電開始電圧と保護範囲の関係性については大学の先生との共同研究で研究中です。
種類 放電電圧 保護距離(高さHに取付けた場合の水平距離)
通常避雷針 500kV 1.73H
PDCE 630kV 5H
球形避雷針 750kV ??
この関係で基礎となる、通常避雷針の保護角60度も、計算で算出できる値ではなく、統計上の数字ですからあまりあてにできないのですが、放電開始電圧が高くなれば保護距離も大きくなり、避雷球であれば高さの7倍程度にはなるであろう見当を付けていますが、確かな値とは言い難いのが現状です。 いずれにしろ、避雷設備は他の建物の為ではなく、自分の建物を保護するためのモノですから、離れた建物まで護る事より、自分の建物第一に考えるべきだと思います。