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映画とサウナ。

ジーザス・キャンプ 【感想】

2011-02-16 20:00:45 | 映画
先日観た「ビン・ラディンを探せ!」に続いて、
これまた「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」という番組で紹介されていた、
「ジーザス・キャンプ」というドキュメンタリー映画をDVDで観る。

本作はアメリカのキリスト教信者の中でも福音派と呼ばれる、
キリスト教原理主義の人々(主に子どもたち)を追った話だ。

福音派の人たちはアメリカの総人口の1/5(約8000万)を占めるという。
自由の国アメリカといえど、宗教と政治は密接に関わっているため、
当然ながら8000万人という福音派の動き次第で、政治、つまりは国が動く状況。
日本でいう創価学会と公明党の関係に似ているが、その影響力、スケールはその比ではない。

本作のタイトルについている「キャンプ」は、子どもたちが夏に参加する、
キリスト教原理主義の理解を深める(洗脳させられる)ための合宿のことだ。
肥満大国アメリカを象徴するようなデブなオバちゃん牧師が子どもたちに説教する。

「キリスト教こそすべて。国家が腐敗しているのは、他の宗教があるからだ!」
「他宗教は廃絶されるべき。イスラム国家に戦争をしかけたブッシュ様は神だ!」
「同姓愛は悪」
「中絶は悪」。。。。

原理主義の思考は極めて排他的かつ攻撃的。
また軽蔑されるであろう偏見にまみれている。

後世イラク戦争のA級戦犯として語り継がれるであろうブッシュ。
彼が政権で長生きできたのも、彼らの後ろ立てがあったからなのかも。

子どもたちは原理主義の大人たちの格好の道具になっている。
主催者のオバちゃん牧師は映画の中のインタビューで「子どもたちのタメにやっている」
と言いながらも、一方で「子どもたちを利用することは有効だ」と明言する。
「そのあたり、敵ながらイスラム教は上手いと思うわ(テロリストを指す)」という始末。

その身勝手ぶりに見ていて腹が立つ。

偶然にも、イスラム教を取り上げた「ビン・ラディンを探せ!」と
キリスト教(原理主義)を取り上げた本作。
それぞれに対する価値観が対極的に変わった。

「神を感じろ」といわれて、子どもたちが涙を流し、激しいトランス状態になるシーンでは
オウム真理教をふと思い出した。

しかしながら、子どもたちをみて悲壮感はまったく感じられない。
子どもたちは原理主義に心から傾倒しているため、皆イキイキとしているのだ。
また本作で取り上げる子どもたちは、容姿こそお子ちゃまだが、その利発ぶりに舌を巻く。

良くも悪くも、すべて宗教の力といえるのかな。。。

【採点不可】

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