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銀魂2 掟は破るためにこそある 【感想】

2018-08-28 08:00:00 | 映画


イケメンたちによる顔芸合戦。もはやコメディというよりコント。笑いの反応が次第に鈍くなる。前作でツボに入ったネタ元ありのパロディよりも、福田風ギャグを多く盛り込む。失笑率がアップして残念。一方、ドラマパートは増量され、役者陣にしっかり芝居をさせる。シリアス一辺倒のキャラが新鮮だ。コメディモードとシリアスモードがくっきり分かれるが、いっそ、笑いに振り切ってしまったほうが良いかも。前作同様、CGが軽いため、アクションに熱が入らず。役者陣の熱演は見どころ。ヘタレも違和感なく演じ分ける柳楽優弥が巧い。

公開初日の夜の回、大きなポスター前で写真撮影の人だかりを見つける。女子がとても多い。原作ファンもさることながら、出演俳優たちのファンが多いことも、この映画の人気なのだと感じる。今回新たに加わった俳優含め、イケメン俳優たちをよくここまで揃えたもの。原作を読んだことはないが、前作を見て面白かったので引き続き見ることに。

のっけから変化球。前作が昨年の洋画実写の1位の興収だったことを、自分たちでイジる。去年は40億円程度で1位だったから、他の日本映画がヒットしなかった結果と見るのが正解だ。今年は「コードブルー~」の大ヒットに存在感が霞んでしまったようだけど。

「だからダメだって~」がお決まりの文句だ。許可なしに元ネタありのパロディをぶっこみ、笑いをとる。「ピー」を入れればセーフw。前作にて大いに湧かせた手法だが、原作を知る知人曰く、あれが原作のままというから驚きだ。コメディ作品を得意とする福田監督にはうってつけの素材だったといえる。本作でも、日本のみならず、海外コンテンツを取り入れるなど、果敢に攻めてくる。前作で慣れてしまったとはいえ、まあまあ面白い。

前半の「将軍接待」のクダリ、福田作品らしいコントが展開する。ストーリーとはまったく関係なし(笑)。初動は面白いものの、しがむように繰り返されると食傷気味になる。福田作品の常連である佐藤二郎の「ある種~」の連打は例外的に面白く、出演者が笑ってしまうNGショットを含め、巧いこと収まった。福田作品における佐藤二郎のセリフ回しは固定化されていて、「佐藤さん、いつものお願いしますよ~」と演出(?)をつける様子が目に浮かぶ。

映画界を中心に活躍するイケメン俳優たちのオンパレードだ。美しい男子に女装させるのは、いかにも女子的願望であり、客層に寄せているなーとややシラける。そんななか、肩出しドレスの来て女装した小栗旬、明らかに体を仕上げてきており、そのキレた筋肉に吹き出してしまった。前作メンバーに加え、本作では、三浦春馬、窪田正孝というイケメン俳優が加わる。恵まれたビジュアルを拝むだけでなく、しっかりとした芝居を見せるのが良い。三浦春馬はしばらく見ないうちに、低音ボイスがしっくりくる俳優になっていた。

前半はゆるいいギャグで笑わせ、後半はグッと締めてドラマを見せる構成だ。前半は笑わせるだけの寄り道パートなので、真選組の絆を問う後半パートとの落差が激しい。大真面目なドラマが描かれるが、シリアスになりきれないのは福田作品の限界だろうか。安っぽい回想シーン含め、登場キャラに感情移入なんてできない。迫真の役者陣の熱演とは裏腹に、「そこじゃないんだよね」と冷めた目で傍観する。CGを多用するアクションは相変わらずで、やっぱコメディとしてみるのが適当かと。

予告編で流れる、マッドマックス的なカーチェイスは冗長でグダグダ。方向性は違えど、増量によってつまらなくなったのは「変態仮面」と同じパターンだ。

【60点】
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