から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

若おかみは小学生! 【感想】

2018-10-07 23:00:00 | 映画


危なくスルーするところだった。
萌えなキャラデザインとタイトル、普段なら全く触手が伸びないジャンルだが、「傑作」という評判も納得のアニメ。
「全てのものを受け入れる」温泉地を舞台にした、少女の成長を描いた物語だ。神から授かった温泉は傷ついた人々を癒し、植物に至るまですべての生物に慈しみを注ぐ。旅館業の仕事を通して、人をもてなすことの美しさが見えてくる。3人のゴーストとの交流、対照的な同級生との新たな友情、ワケありな訪問客たちとの出会いが、主人公を成長させていく。大きな悲劇を前提としているのに感傷で振り回したり、同情心を煽ることをしない。亡くなった人への想いを喪失とするのではなく、心に生き続けるものとする。観客の想像力を信じる、吉田玲子らしい脚本が本当に素晴らしい。あとは個人の好みの問題で、みんながウィンクして、一同に良心の向かう場面は自分には甘すぎたりした。ただ、子どもを含めた全世代に向け、このほうが訴求しやすいようにも受け止められる。無条件に人にオススメできる映画であり、日本の精神を知ってもらう上で外国の人にも見て欲しい映画だった。
【70点】

コメント
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