新作DVDレンタルにて。
科学に長けた中年男と若い女子が「トゥモローランド」といわれる未来都市に向かう冒険劇。
予告編の内容からディズニー映画らしい、夢見るSF映画をイメージしていたが、かなりメッセージ性が強い内容だった。それも結構ありきたりだ。
中盤までは良かった。遊園地は未来都市の入口であり、その先には空飛ぶ乗り物が行き交うドラえもんで見た世界が広がる。ブラッド・バードらしい3次元のアクションも豊富に、ワクワクする絵が続く。時代が現代に移っても、玩具屋での攻防や、中年男の自宅での脱出劇など、やや、アニメ描写に寄りすぎたアクションが気になるものの、興味の持続力は落ちない。ラフィー・キャシディ演じる少女ロボットもキュートで楽しい。
しかし、終盤のトゥモローランドに到着してから鈍化する。人類の未来が明らかになるのだが、「説教」にも聞こえる解説がやたらと長い。当然、絶望のままに終わるわけではないので、そこから、人類を救う展開へと流れるのだが、トゥモローランドの設定の説明不足も手伝い、非常にわかりにくい。そこで繰り広げられるアクションも、未来都市の造形を活かしきれず、想定外に地味だ。ジョージ・クルーニー演じる中年男と少女ロボットのロマンスは、ジョージ・クルーニーに童貞臭を感じないため、入り込めない。「投げ捨て」もいかがなものか。。。
希望あるラストのために、トゥモローランドへの招待状であるバッジを世界中の人間に配るクダリも、その人選対象は「夢を見る人」ではなく「才能ある人」ではないか。それって差別?と、ディズニー映画らしからぬ印象を抱いた。
【60点】