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ワン・デイ 【感想】 

2012-07-06 00:22:44 | 映画
この前の日曜日は映画の日だったので、朝と晩の2回、映画を観に行った。
一本目はアン・ハサウェイの新作映画「ワン・デイ」を観た。

前回観た「ジェーン・エア」に引き続き、なかなかの良作。
アタリな映画だった。

邦題のサブタイトルにはご丁寧に「23年のラブストーリー」と付いている。
映画関係の仕事をしている同僚から聞いたことだが、
洋画の配給会社はタイトルから、ある程度、あらすじが想起できるように
サブタイトルを付けているらしい。
確かに原題の「ワン・デイ」だけだとどんな映画か検討が付かないが、
このサブタイトルでは内容が見え過ぎていて非常にダサい。逆に観る気が失せるように思う。
原題、もしくはセンスのある邦題でズバッと決めるのは難しいのかな。
昨年の「人生はビギナーズ」みたいな。。。

で、本作の話は紛れもない男女のラブロマンスだ。
とある男女の愛の変遷を大学の卒業時から23年間という長期に渡って追っかけたもの。
本作のユニークなところは、2人の関係が恋仲で始まったわけではなく、
一線を越えることのない、友人関係で出発し、継続し続ける点だ。

「男女の友情はありえるのか~」

何かと合コンとかで取り上げられるテーマだが、
本作において、その答えの一つが描かれている。

その答えも本作の捉え方次第なので、
本作を2度見しても面白いだろうなと思った。

そして、本作を見て真面目に考えてしまったのが、人生のあり方について。。。

主人公の2人のキャラ設定や、辿っていく人生は実に対照的だ。
アン・ハサウェイ演じるエマはイケてないメガネ女子(学生時)に対して、
ジム・スタージェス演じるデクスターはモテモテのアイドル的オーラを放つプレイボーイ男子。
大学卒業後、2人はそれぞれの夢に向かってバラバラの人生を送っていくわけだが、
強い信頼関係で結ばれた2人の関係は途切れることなく、互いの人生に影響を与え続ける。

2人の辿る23年という時間は、(当然だけど)酸いも甘いも、多くの経験に満ち溢れている。

生きるってどういうことか、夢を追い続け、自己実現することなのか。。。
愛に生きることってやっぱ幸せなことなのか。。。
その負荷量は人をどれだけ愛することができるかで決めるのだろうか。。。

とかとか、単細胞な自分はいろいろと想いを巡らせてしまった。

それは主演の2人の素敵っぷりからも大いに影響を受けている。

今年、私的注目している「ダークナイト」や「レ・ミゼラブル」にも出演するアン・ハサウェイ。
女子学生役にはちょっと年を取り過ぎた感があるが、
年をとるたびに輝きを増していく姿に説得力ありだ。結構な女優オーラを感じる。

アクロス・ザ・ユニバース以来、久々に見たジム・スタージェスもなかなかの好演。
大学時代のイケメンキャラから、低俗番組司会者での害虫ぶり、その後の栄枯盛衰などなど、
波乱万丈の先に行きついた23年後の穏やかな姿まで、その自然体な演技にとても好印象た。

2人が迎える想定外の展開には、観る人によって好き嫌いが分かれそうだ。
だけど、それこそが人生の素なのだろうと、自分には肯定的に受け止められ、
他映画とは一線を隠すものに思えた。

結末は完全に大人向け。
監督が「17歳の肖像」の同監督と聞いて納得。
ラストに、2人のラブストーリーの起点となる隠れエピソードを描くあたりが何ともニクい。
それがハッピーなのか、切なさなのかよくわからないけど
上質な映画を見た時に感じる余韻に浸った。

Rottenでめちゃくちゃ酷評されていた本作、
タイトルのワンデイの持つ意味合いがさほど機能していなかったり、
ひっかかる点も多少あれど、自分は好きだな~

【78点】


コメント
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