そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

消費税議論切り離しによる目くらまし作戦

2010-06-19 11:27:33 | Politcs
「消費税増税」広がる波紋 首相、狙いは「組み替え」?(産経新聞) - goo ニュース

サッカー三昧に浸っているうちに政局は事実上参院選突入、ここにきて消費税論議に突如スポットライトが当たっております。
自分も消費税率が今後上がるのは不可避と考えるので、仕方ない動きだとは思うけど、なんだか財務省の思う壺の方向に進んでいるなというのが何とも気に入らないところ。

必要なのは財政再建であって、消費税の話だけが切り離されて独り歩きしていくのは筋違いなのではないかと。
単純な話、財政赤字を削減するには、1)歳出を減らす、2)歳入を増やすの両方の方策があるわけです。
歳出面では、少子高齢化が進んで社会保障費が増えていくのは避けられないにしても、年金制度や医療制度を効率化・公平化して歳出を効率化する努力は必要だし、その他の行政支出にしても事業仕分けは限界があるにしても公務員改革によるリストラはまだまだ全然進んでいない(新規採用を絞って若い世代だけにしわ寄せすれば済むという話ではない)。
歳入面でも、消費税率を上げるだけでは単なる負担増にしかならないわけで、法人税を下げるという話は出ているけど、その他の税目は、社会保障負担はどうなるのかを合わせて考えないと判断もできない。

一方で、消費税率アップの話が出ると、逆進的だ弱者いじめだ格差拡大だと騒ぎたてる左翼勢力が元気になるわけですが、それも表面的な話で、消費税で集めたお金が福祉政策として再分配に遣われるのであれば別に弱者いじめでもなんでもないわけです。

歳入・歳出全体の配分をどう組み替えるのかが肝要なのであり、現時点で福祉財源がいくら足りないから何%の消費税増税が必要…なんて議論は本末転倒。
左翼勢力の近視眼的ポピュリズムも愚かしいけど、財務省の目くらまし作戦にも安易に乗ってはいけないと思うのであります。
コメント
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